四十八話
敵城を攻めるため俺はバイクを走らせている。
俺の前にはノブタダ、後ろにはハンベエが跨がりサイドカーにはマルが乗っていた。
マルもハンベエもノブタダもぺったんこ…否、ちっぱい…じゃなくて、成長過程なので特に言及することは止めておこう。
美少女サンドイッチとはこう…もう少し豊満な…げふんげふん…
ちらりと右隣を見るとノブヤス、ノブシゲの豊満コンビのバイクが追従している。
サンドイッチ…あっちが良かったなぁ…orz
どうしてこうなったのかと言うと、切っ掛けは友軍と合流するため、陣地を張り休憩中に発したノブタダの一言だった。
「妾も野良犬と行こうぞ。」
「ほえ?でもノブタダちゃん乗るところないよ?」
ハルがそう返すとノブタダは自信満々にどや顔をした後に、
「前が空いておろう。ウジハルよ、うぬは野良犬の後ろに着くと良い。ランマル、お主は横籠じゃ。」
ノブタダはサイドカーを指差す。
マルは得心言ったかのように手を打つと頷いた。
「なるほど、何時でも飛び出せる様にするためですね!」
「そ、そうじゃ。敵の凶刃がいつ野良犬を襲うか心配じゃからの。ウジハルには後ろにて鼓舞を、前方は妾、横をランマルに任せようぞ。反対側には下僕を配置しよう。」
「あたし…ワタクシですか?しかしそれでは主さまのご負担が多いのでは?」
「何、この鉄馬は本当の馬より頑丈に出来ておるし、何より手綱も自由に効く。余程の奇襲が無ければ野良犬も落馬はせんよ。横籠もあるしの。」
「俺は構わんが…お、来たみたいだな!」
「きゅるるーん☆ハンベエちゃん参上!プロデューサー、お待たせー!ういー☆」
ういー☆うん、挨拶は大事だ。
「ふふふ、旦那様。お待たせしましたぁー。」
「主よ、遅参申し訳ない。ハンベエがあまりにも暴れるものだから遅れてしまった…」
「あははー、あーしも来たよ!」
やってきたのはハンベエ、ノブシゲ、マサムネ、しぃちゃんの四人だ。
マサムネとムネシゲがバイクを運転し、その後方にハンベエ、ノブシゲが同乗していた。
「おう、ご苦労さん。んじゃぼちぼち…ってどうしたハンベエ?」
「あー!ノブタダちゃん、ズルいしー!ハンベエちゃんもプロデューサーと一緒に行きたいしー!」
「ん?なんぞ、ハンベエ。うぬもここに座りたいのかえ?じゃがここは妾が占有契約をしておるのでのう。ウジハルと話し合い決めると良かろう。」
「えー?あたしはどこでも良いけど。」
「じゃあじゃあ!譲ってくださいッ☆」
「しょうがないなぁー。んじゃあたしはマサムネの後ろか?」
「うむ、心地よい移動を提供しよう。」
「あはは、お手柔らかにー。」
ハルはサイドカーを降りるとマサムネの後部座席に座った。
うーん、マサムネは少し運転が荒いからな…
あれだ、ハンドル持つと性格変わるやつ。
ハルもそれが分かっているからか苦笑いをしている。
落ちないようにだけ気を付けてくれ。
「プロデューサー、失礼しまぁーす☆」
「おうー、手ぇ貸すぞ?」
「うきゃー☆プロデューサー神対応過ぎッ!」
「皆準備出来たか?…っとと、やべえ!カノのこと忘れてたわ…」
はぁはぁ…と息を荒げながら此方に近付いてくるカノ。
心なしか肌が紅くなっているのは気のせいだろうか…
カノは黒熊に跨がり、その後ろからは後詰めのアニマル軍団とジョン、アン、メアリーの三人が来ている。
ちなみに一部を除く従者達全員にはバイクの習熟訓練をさせたが、マル、ハル、カノ、ノブタダ、ハンベエ、ノブシゲ、マンショ、ジョン達三人アンティオペー三姉妹は適性がなかった。
なのでカノ達は歩きで行軍していた。
「はぁはぁ…主様、放置プレイですか?放置プレイですね…くふふ、中々に上級者な嗜みですね…んんッ///」
気のせいじゃなかったみたいだ。
だが忘れてたのは俺だから否はこっちに有るので謝っておこう。
ついでに運転の上手いしぃちゃんに乗せてやるか。
「あー、すまんカノ。しぃちゃん、カノを後ろに乗せてやってくれるか?」
「かしこま~。カノっちこっちおいでー!」
「ふふ…主様、鉄馬ではなく拙者に跨がっても…あぁ…興奮してきまーー」
「よーし、変態は置いといてさっさと行こうー。」
「はい!」
「ちょっ!その変態、あーしの愛車に乗ってるんだけどー!」
マルの元気な返事を聞き速度を上げていく。
しぃちゃんの切ない訴えは風切り音に溶けて消えていった。




