二十四話
さてさて、お楽しみはもう一枚ある。
【UR以上確定武器チケット】
正直鬼丸国綱が有れば俺は問題ないのだが、何かの備えとしてもう一つ武器を持っておきたい。
例えば小型な室内でも取り回せる物や遠距離攻撃手段、あるいは従者に貸し出したりなども出来るはずだ。
よし、行くか。
紫、赤、銀…銀で止まった。
鬼丸国綱よりは低くジャンヌと同程度か。
いや、人と物を比べるのは良くないな。
さて、気を取り直して視線を向けると目の前には色とりどりの花畑が並んでいる。
一陣の風が吹き、その中心に一本の杖が。
黄色い鈴なり状の花が頂点にあり、大体一メートルくらいだろうか。
銀色の紙が俺の手の中にあった。
WR テュルソス ギリシャ神話に登場する杖 繁殖と快楽の象徴
装備時召喚獣の自動召喚器がある場合、生成率二倍 魔力プラス150 体力自動微回復
今度はギリシャ神話か。
相当凄いぞ、これ。
自動召喚器の効率二倍ってのがエグい。
効果は鬼丸国綱よりヤバいんじゃないか?
ぶっちゃけ鬼丸は壊れない刀なだけだしな。
とりあえず効果を確認してみる。
魔力は+150されてる。
体力は減ってないから分からないが、とりあえず召喚器を弄ってみる。
粘魔一体十秒ほどだったが五秒で一体生成されていく。
確かに時間は半減されていた。
俺がある程度離れても効果は続いていたので装備しているだけでも継続していそうだ。
かなりの戦力アップが見込めそうだ。
とりあえず粘魔じゃなくて足軽ダンサーを生成しておこう。
DPと能力のコスパが高いからな、あいつら(?)は。
はてさて、次はソウウンの元に向かう。
銀河商隊のエマ・ヘンドリクセンが商館に常駐しているはずなんだが、うっかり場所を聞き忘れていた。
その辺はソウウンに任せているので聞きに行こうと言う魂胆だ。
乗っていたエレベーターを降り、ソウウンは天守閣に備えた執務室に居た。
なぜエレベーターがあるのかは知らないが楽できるので由とする。
ソウウンの魔改造故の結果だろう。
正座をし、筆を持って何やら紙に書いている最中らしく邪魔するのは悪いと思いながらも障子を開け書き終えるのを待っていた。
「ーーふぅ…主殿、どうしたの?」
「いや、少し聞きたいことがあってな…っと、それは何を書いてたんだ?」
「DPの収入支出の帳簿よ。主殿に毎朝書いて貰っているのを海賊兵達に運ばせてここに集めているの。そういう細かいことをしておかないと後で困るからね。あと大きい買い物をする時には事前に相談してよ?」
「あ…!すまない、自動召喚器ってやつを2つ買ったばかりだ。一機25000GPな。残りは約68000だ。」
「いつの間に…仕方ない、主殿は暫く塩むすび生活ね。他の召喚獣達の餌も一級落として…」
「それは良いんだが、以前話していた商館は何処にあるんだ?まだ報告は受けてなかったよな?」
「それならこの下の階にあるわ。拙僧も用事があるから一緒に行くわ。」
「分かった、案内してくれ!」
階段 (エスカレーター)を降り三つ下のフロアに到着する。
この下には先程までいた評定の間が有るんだが全く気付かんかったなぁ…
看板にはドンと【銀河商隊 南雲獅剛拠点地出張店】と書かれている。
なんか長ったらしいなまえだなぁ…
もし俺が王ならばナグモ王国とでも名付けるか?
それかヒノモト、ヤマト、うーん…
在り来たりすぎてナグモ王国が無難過ぎるな。
ちりりんーー
〈チュートリアル 国名を決めよう! をクリアしました。以下の項目を解放します。〉
・ミッション
・掲示板
・スキルツリー
・ランキング
・GPポイントカード
・SPポイントカード
・召喚コスト-10%
・11連ガチャ
ふぁッ?!何か出た!
メッセージを確認すると
昇王戦 ミッション 掲示板 スキルツリー ランキング GPポイントカード SPポイントカードの七種の新しいアプリがインストールされていた。
と、とりあえずこれは後で確認しよう。
看板をチラ見するとナグモ王国出張店に名前が変わっている。
いつの間に…?
はぁ…何か驚きすぎて疲れたが、とりあえず店内に入ろうか。




