十五話
皆が色々と進めてくれるから楽は楽だが、少し寂しい。手慰みに俺はショップを弄っていた。
そして見つけてしまった。
なんでもっと早く見つけられなかったのか、と後悔するも遅い。
多分アンロックされてなかったんだろうけどさ。
俺は急いでそれを購入した。
〈召喚獣進化系統図〉
10000GP?
端金だ!
これを持っていたら選んだ方向に進化を促せる。
無限の可能性を手に入れることが出来る!
早速マル達を呼んで条件を確認する。
結果、名前付きの四体。
プラス四色獣、ホワイトキャット一体が条件を満たしていた様で系統図が光り輝いた。
多分経験値とかが関係しているのだろう。
ホワイトキャットにもタマと名前を付けると進化先が一つ増えた。
正当進化の様で名付けも関係しているのかもしれない。
アオ 粘魔
└大粘魔
└シールドスライム
└ソードスライム
└スピアスライム
└エレメントスライム
└コピースライム
と言った感じで五種類くらいの進化がある。
上の例の場合、正当進化が大粘魔。
その他は戦闘経験等によって変わってくるらしい。
マルが武器みたいに扱って色々やってたからな…
流石に剣みたいに振りだした時は驚いたがアオもそこまで嫌そうじゃなかったし…
マルがアオに問い掛ける。
するとアオは触手を五本伸ばした。五本…ということは五番目の選択肢…コピースライムか!
アオを進化させる。
光がアオを包み込み数秒。
光の中から現れたは透明なスライムだった。
大きさは一メートル無いくらい。
ウネウネと動き出し、人の形を作り上げる。
そこに立っていたのはマルだった、正確にはマル本人と瓜二つのアオなんだが。
話すことは出来ず、身振り手振りで伝えようとしてくる。
軽く戦闘させてみると直ぐに変身が解けてしまった。
戦闘は無理か…
まぁ、敵に化けさせて油断させ、味方に倒させるなどの方法もあるのでこれは有りだろう。
タマも進化させる。
回復特化のケットシーヒーラ-という奴だ。
長靴と鍔広の帽子を被り、腰には十センチくらいの杖を持っている。
これも正当進化ではなく、進化系統図から選択したものだ。
能力はホワイトキャット三体分と言ったところか?
だが範囲回復も使えるそうなのでこれは要検討だ。
タロ、ジロ、ブチも進化させた。
ジロはスビードウルフに、タロはゴブリンブレイバーに、ブチはコボルトアサシンだ。
さて、方針は決まった。
あとは此処に居る奴ら全員、なるべく進化させるぞ!
それで備えて結果駄目なら仕方ない。
やれるだけやってみるさ。