私には…。俺には…。“絶対!!!!” vol.089 「教えちゃおっかな~。」
元々外資系の仕事をしていたジュリアン。そして、残念な事に、
相手の男性が女性遍歴の多い事に初めて気付いたのがつい1年前。
しかも、それがショッキングな出来事が切っ掛けだった。
ある夜、男性の部屋に訪れた時。
部屋には音楽が流れていて、リビングには誰もいない。
男性の名前を呼びながらキッチン、洗面所、そして寝室のドア。
いきなり目の前に飛び込んできた光景が、
裸のままにベッドで抱き合っている男女の姿。
ドアが開いた音でいきなり起き上がり、驚いて入り口に振り向く男女。
その途端、ドアを激しく閉めてそのまま急いで部屋をでて夢中で夜の街を走っていた。
気付けば橋の欄干の上、重ねた両腕に額を付けて泣いていた。
そんな半年前を思い出したジュリアン。
時計の針は8時20分を差している。既に約束の時間から1時間…。
「遼、どうだい、味は…???ん~~???」
悟郎。
「ん~~。もう…最っ高~。この前と言い、今日と言い。最高ですよ本当に。ん~~。」
遼。
「何…???この前って…???ゴロ~~???」
恵都。
「ほら、武弘おじさんのウチに招待されたときだよ。」
悟朗。
「あ~。な~るほどね~。うん。」
「それにしても、本当奥さん、料理…上手ですよね~。しかも…旨いし。うんうん。綺麗な上に料理も凄いなんて、ゴロ~さん。羨ましいっすね~。」
もくもくと料理を食べる将史。
「ワ~オ。嬉しい~。じゃんじゃん食べてね~。綺麗なんて言われるの、ひっさしぶり~ふふ…。」
「うそっ!!!」
瞳美に、遼に智也。
「な~んて、マ~坊、俺のカミさんに…惚れんなよ~。ははは。お前には…ちゃ~…。…あっ、ああ…。いや…。」
その悟朗の声に、
「…ん…???ちゃ~…って…???」
遼に、智也、そして将史、そして瞳美。
茉祐子だけが…、さりげなく、
「くく…。」
「でも…、本当に美味しい。もしかしたら…、私、こういう料理…初めてかも…。」
瞳美。
「茉祐子ちゃん…食べた事ある…???」
「ううん、私も初めて…うん。」
茉祐子。
「オッケー。じゃ、アメリカン風の…お料理、叶ちゃんと茉祐子に、教えちゃおっかな~。」
恵都。




