私には…。俺には…。“絶対!!!!” vol.078 素知らぬふりですれ違う…。
「はぁ…。なんで朝から…。なんで…こんなに…ドキドキと…。あいつぅ~…。」
瞳美。
「…でも…、もし…あいつが持ってなかったら……。あ~んもう…。支離…滅裂…。」
「あっ、桐生さん…コーヒーっすか~???」
自分の席を立ってドアに向かう将史に遼。
「ん~や…、男の生理現象。」
将史。
その声にいきなりジュリアンと茉祐子、
「ぷっ。」
遼と智也、
「はぁ~~???」
悟朗だけが…、画面と睨めっこして、
「あ~っと、遼く~ん。これ…。ここ、ここ…。」
遼、
「あっ、はい。」
ほんの1、2分。
自販コーナーから出てくる瞳美。そして男子トイレに向かう将史。
何故かタイミングが良過ぎるように、鉢合わせ。いきなりお互いに鼓動が…。
素知らぬふりですれ違う…。
将史、後ろ向きのまま、
「なぁ…。」
こちらも後ろ向きのまま、半ば下向き加減の瞳美、
「う…うん。」
将史、振り向いて瞳の背中を見て、ポケットから…、
「…これ…、おまえんだろ…???」
小さなビニールの袋に入ったピアスを瞳美に向けて。
その声に後ろを振り向く瞳美、
「えっ…。」
目の前に出されたピアスを見て、
「う…うん。…探…してた…。」
「俺の…ポケットに…入ってた…。」
自分の左胸をポンポンと叩いて将史。
「じゃ…、じゃあ…。やっぱり…、あのとき…。」
いきなり顔を赤らめる瞳美。
そして将史の手から自分のピアスを受け取る瞳美。
「あぁ…。…で…、ごめんな…。あんとき…。その…。」
何故かしら瞳美、目を潤ませて、
「バカ。…こんなとこで…。…デリカシーなし。…でも…、あんた…。私も…、ごめん。カッコ…。」
「…ん…???」
「んんん…、なんでもない。あり…がと…。」
そのまま後ろを振り向いて歩き出す瞳美。
将史、
「や~っぱ、あいつのか~~。」
歩きながら瞳美、
「なんで…、涙…出てくんのよ…。…ったく~。」
「…ったく…、愛想のねぇヤツ。」
ボソッと将史。
「…って…。なんだこの匂い…???…あいつの…香水…???」
「さ~てと、仕事、仕事~。」
自分の席に着いて瞳美。
一同、
「ん…???」




