私には…。俺には…。“絶対!!!!” vol.070 体が動こうとしている。
「正に、ファミリーだね、この会社は…。」
将史。
「うん、そっ。み~んな家族みたいなもの。」
ジュリアン。
「何かしら、繋がってるからね~。ゴロ~さんにしても、茉祐ちゃんにしても…。…あっ、ほら、商品開発部の江本部長だって、副社長と従兄だし。」
「えっ…???そうなんだ~。へぇ~~。」
腰を下ろしてじっくりと花を見るジュリアン。
沙織が先に瞳美から3ポイント取られ遼と代わる。
ジュリアン、花を見ながら将史に、
「ほら、総務に岩柳部長っているでしょう。」
将史、
「うん。」
まだ犬を撫でている智也に歩み寄り沙織、
「凄~い、眞叶さんてバド上手~!!!」
智也、
「そうみたいだね。」
将史、ジュリアンの後ろ姿に、
「まだ一度しか会った事ないけど…。」
沙織、
「ねね、智也さん、この犬って、何て言う犬か知ってる…???」
智也、
「ん~???…確…か…、ゴールデン…。」
沙織、
「そう…。」
その時、いきなり犬のボスが、「ワン。ワワン。」
その瞬間、沙織と智也は驚き、ジュリアンは、花を見ながら、
「その総務部長の…、おっ、ボスが吠えた。珍しい~。」
と、言いながら振り向いて上を見上げて将史の顔を見ようとするが…。
あるはずの顔が…ない。ジュリアン、
「あれ…???」
そして、目線を左右に…、
「わっ!!!」
芝生の上に横になり重なる2つの体が動こうとしている。
数秒前…、あるハプニングで芝生の上に横になり重なり合ってしまった2つの身体。
その時点で…2つの顔は上になった女性の黒い髪の毛で覆われ見えない。
その下の方も見えるのは女性の腕だけ。
数秒後、自分の唇に違和感を感じ、必然的に目を開ける瞳美、
「!!!」
その瞬間、将史もまた自分の唇に妙な柔らかさを感じ、目を開け、
「!!!」
自分の唇の上に女性の唇。
しかも、自分の左手は自分の体の上の女性の右胸をしっかりと押さえ、
右手は女性の背中に回っている。
瞳美、ようやく我に帰り、視線を左右に…。
そして、将史の目を見てすぐに反らし、小さな声で、ポツリと、
「ごめん…。」




