私には…。俺には…。“絶対!!!!” vol.029 「ご迷惑で…なかったら…。」
将史、
「はい。」
「ありがとうございました。私一人だったら、あんな事…、出来なかった。娘も…。多分…、同じ…。」
沙織、コクリと頭を下げて。
「いえいえ、俺…、いや…、僕だって…。多分…偶然かも…。おばあちゃんの前に、横断歩道で、あいつらに…ぶつかりそうになったから…。」
頭の後ろを掻きながら将史。
「えっ…、そうだったんですか…。」
女性。
「だから…で…しょうね~。身体が自然に動いた。」
沙織、
「…かっこ…良かった。」
女性、
「ねぇ~~。…あのぅ…。それで…、こんな事…、言うのも…失礼なんですけど…。」
将史、
「…はぁ…。」
「お礼…させて…くれません…???私たちも…助けて戴いたと同じ事…ですから…。」
「あ…、いや…、そんな…。お礼…なんて…。」
「私からも…お願いします。」
沙織。
「娘も…、こう…言ってますから…。ご迷惑で…なかったら…。」
「あっ、いや…。…って…、参ったな…。」
近くのカフェ&レストランで…。コーヒー、そしてサンドイッチを食べながら…。
「申し遅れました。私…こういうものです。ごめんなさい…自己紹介、遅れてしまって…。」
将史の前に差し出す、女性の名刺。
将史、
「はぁ…。…株式会社カンベ・キッズ・ワールド、副社長、神部…孝子。」
「あらためて…。その会社で、副社長をしております、神部孝子と申します。そして、こっちが、娘の沙織です。そこで、玩具を作っています。」
将史、
「お…、おもちゃ…。……。あっ、失礼しました。僕は……、あっ…。え…っと…。桐生…、将史…と、申します。……はい。」
「桐生…さん。カッコいい名前ですね…。」
孝子。
「い…いや…、そんな…。はは…。」
「どんな…お仕事を…???」
「あっ…、いや…、その…実は…。…無職…でして…。」
「はっ…???」
沙織も…目をパチクリさせて…。
「お恥ずかしいんですけど…。…上司と話…合わなくって…。つい…この前…。退職しちゃって…。」
「まっ。」
その瞬間、孝子に…。




