私には…。俺には…。“絶対!!!!” vol.013 「もの凄い、かわいい顔…。」
「女性と一緒と言う方々…、あなた方ですか…???」
廊下の長椅子に座っている瞳美、そして男性に医師。
「はい。あの人…女性の…。」
瞳美。
「虫垂炎です。」
「虫垂炎…と…言う…と…。」
「盲腸…ですか…。」
男性。
医師…、
「ええ…。あ…、いやいや、わざわざありがとうございました。ご一緒して戴いて…。こちらから…家族には連絡しておきます。」
「あ…、はい。お願いします。ありがとうございました。…あの…、病室に…いいですか…???」
瞳美。
医師、
「ええ…、どうぞ、こちらです。」
病室のドアを開けて中に入る瞳美と男性。
「あ、お姉ちゃん。」
女の子。
「うん。ママ…診てもらって良かったね。」
「うん。ありがとう、お姉ちゃん。」
女性はまだ眠っている。看護師に、
「それでは、私はこれで…、失礼します。」
看護師、
「わざわざ、ありがとうございました。」
病室を出て瞳美、
「ふ~~。良かった。」
「お疲れ様でした。良かったですね、あの人。」
男性。
「ええ…。あっ、ごめんなさい。挨拶もしないで…。それに助けて戴いて、ありがとうございました。」
「いえいえ、とんでもない、こちらこそ。それに、ある意味…、私からも…お礼させて戴きたい。」
「えっ…???」
「珍しく、感動した場面に遭遇させて戴いた。」
「はぁ…???」
「あっ、申し遅れました。私、こういうものです。」
内ポケットから名刺入れを取り出し瞳美に名刺を差し出す。
「東京で、子供向けの玩具を取り扱っております。」
「はぁ…。株式会社カンベ・キッズ・ワールド、代表取締役社長、神部勲…。」
「いや~、今時の若者としては、嬉しかったです。あなた。…こちらの方ですか…???」
「あ…、いえ…、東京…ですけど…。……クスッ。」
男性の表情を見て、思わず微笑む瞳美。
「…なにか…???」
「あ…、いえ…。ごめんなさい。その…、もの凄い、かわいい顔してらっしゃるんで…。」
「えっ…、私が…、…ですか…???」
また…クスっと、瞳美。
「あっ…、ごめんなさい。」




