第1章第1話「始まりの森1Lv」
「は?」
あまりの突然の事に何が起きているのか全く理解ができない
「どうやら妄想が神の域に達してしまったらしい、、、、」
「ふふふ、、、く、、くっくく、、ふうううううううううううはっはははっ!」
そうは言いつつも自分の腕をつ抓ってみる
「いてっ」
「ふむ、どうやら現実みたいだな」
焦るどころか英二は落ち着いていた
なぜなら
夢に見た【自分がやりたいゲーム】の中だからだ
目の前にあるのは自分のステータス画面だそこには
【初期武器選択】
【便利アイテムガチャ 回数:1】
などという表示がある
「うおおお!妄想ど通りだ!」
早速【初期武器選択】を押してみる
《ロングソード》
《ショートソード》
《ワンド》
《ステッキ》
《グリモワール》
《ナックル》
《ロングボー》
《ショートボー》
「これが現実なら絶対に遠距離を選ぶべきだよな、、、」
「んー、そうなると弓か魔法か」
「でも物理攻撃じゃつまらないからなぁ」
「魔法にしよう」
ロマンロマン
魔法にはワンド(杖)とステッキ(小杖)、グリモワール(魔法書)の3種がありワンドは高火力な攻撃、ステッキは高性能な支援、グリモワールは中火力と中性能の攻撃と支援を合わせ持つ性能がある
グリモワールは上級者向けであるが育てれば、ワンドとステッキには劣るが十分以上の力を発揮する
「グリモワ行っときますか!」
ポチっとな
ピコンッ、
【グリモワール】を手に入れました
【装備しますか?Y/N】
「もちろんイエスっと」
【装備しました】
【グリモワールの初期スキルを使えるようになりました】
【火球1Lv 風弾1Lv 身体強化1Lv ヒール1Lv キュア1Lvが追加されます】
「よしよし」
続いて【便利アイテムガチャ】を引こう
【便利アイテムガチャをひきますか?Y/N】
「いいのが出ますように、、、」
ポチッ
すると目の前にルーレットが現れ回転し始めた
ドゥルルルルル
デデーン!
【復活の雫がアイテム欄に追加されました】
《効果: 自身もしくは対象を一度だけ生き返らせる事が出来る。自身が死亡した場合、使用か不使用かの選択アナウンスが流れます】
「一生使わないやつきたあああああああああああああ、、、、、!」
英二は頭を抱えた
「変にレアっぽいやつって使い時逃してアイテム欄の圧迫要因になるよなぁ、、、」
まぁ、そんな事を考えていても仕方ないのでこのゲーム?を進めることにしよう
そして、一歩踏み出して驚愕する
「歩くのめちゃめちゃ遅い!?」
完全に忘れてた完全スキル制だった
「近距離武器選ばなくてよかった、、」
選んでいたら間違いなく早速復活の雫にお世話になってた気がする()
とりあえず小一時間同じ所をぐるぐるした
【歩行のレベルが上がりました】
「やっ、、やっと上がった、、、」
ゲームだとキーボードやマウスの操作で簡単にできるレベル上げも
VRMMO形式ならこんなにも大変なんだな
「だが、たのしい、、!」
「なんてやりがいがあるんだ、、、!」
だいぶマシになった歩行でようやく森を進むことが出来そうだ
「よし、行くか」
森を歩いているとスライムが飛び出してきた
どうやら戦闘チュートリアル的なあれみたいだな
「やってやるぜ!」
《火球》!
って?
「あ、あれ?出ない?」
と思ったら
目の前にゲージバーが表示された
「ま、まさかこれが溜まったら発動するのか?」
単純に詠唱速度のレベルが低いので発動に時間がかかるのだ
チュートリアル用スライムは攻撃してこないようだ
親切設計←自画自賛
「よし溜まった!!いけええ!」
ようやく火球が発動した
ボッ!!!
発動して仕舞えばこっちの物
チュートリアル用スライムは消し飛んだ
【ドロップ: スライムジェル】
というアナウンスが流れ
手元にカード化されたドロップアイテムが現れた
「これ、、、まともに戦えるまで結構レベルアップ必要だな」
どうやらこの森【始まりの森1Lv】という名前らしくチュートリアルモンスターしか出てこないようだ
所謂、ストーリー前のチュートリアルマップというやつだ
「決めた!ここに篭ろう、、!」
まともになるまでここに篭ろる事を決意した英二だった
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そう持ったのもつかの間
数時間ほどで
「1Lvモンスターじゃこれが限界か、、、」
まったくレベルが上がらなくなっていた
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英二1Lv→4Lv
詠唱速度→3Lv
魔法攻撃力→3Lv
歩行→4Lv
MP回復速度→3Lv
HP回復速度→2Lv
MP最大値→3Lv 4%上昇
HP最大値→2Lv 2%上昇
知力1→10
精神力 1→5
力 1→1
器用さ 1→5
運 1→2
クリティカル 1→5
魅力 1→1
防御力 15(防具)
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「この森であげられるステータスはこんなものか」
敵も弱いため攻撃を受けない分HP関連の伸びが悪かった
「そろそろ次に行くべきだな」
レベルアップも止まってしまった
次の場所に行かなければ2次職への転職すらできない
だが
「なんたって俺の作ったゲーム設定!時間はかかるが賢者くらい上を目指してやるぜ!」
森の出口を目指すと、出口らしき魔法陣が見えてきた
「ここから先はオープンワールドのはず」
「ようやくゲームの中の住人に会えるわけか、、、」
これはゲームでも妄想ではない現実
「人や町がどうなってるか楽しみだ!」
魔法陣に乗ると次の場所へと転送された