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22.


第三王子殿下に助けてもらった一件から、伯爵家のご令嬢が私を気にかけてくれるようになった。

特に、同じクラスのケイティ・プリーズ伯爵令嬢とミューエ・オクターナ伯爵令嬢は、よく話しかけてくれたことがきっかけで、名前で呼び合う仲になった。

お互いメリットありで、友人になろうと言ってくれた。

友人関係といえども貴族なので、仕方のないことだ。


あれからお嬢様は少し控えめになったが、相変わらず私は呼び出されて、いいように使われている。

第三王子殿下に見られたのが頭にあるのか、他人が見ているところでは控えるようになったのだ。

見えないところでは変わらないが、私としてはだいぶマシだ。



まぁ、そうして比較的穏やかに貴族院生活を過ごすことができている。

そしてもうすぐ、入学してから初めての長期休暇に入る。


貴族院は、1月が入学と進級、5月から6月末、12月から1月初旬が長期休暇となっている。

5月から6月末が春の長期休暇、12月から1月初旬が冬の長期休暇と呼ばれている。

夜会やお茶会などに参加する学生もいるため、どちらも社交の時期に合わせている。


長期休暇に入る前には、各教科のテストと評価が行われた。

テストといっても、全て授業で習った箇所だ。

それに、貴族教育で幼い頃から教育されている人にとっては、慌てて勉強するほどのものではない。


慌てて勉強していた人は、下位貴族でまともに教育を受けられなかった人たちだろう。


本来なら私もそちらの枠に入るのだが、お嬢様より高い成績を取ってはいけないので、一切勉強をしなかった。

もちろん、それはテストでも同様だった。


テストを見た時、一目見ただけで、全部の問題が解けるとわかった。

だがらわざと問題を間違えて、点数を落とした。

たぶん、落とせたと思う。

真ん中くらいを狙っているが、落としすぎでもいい。



テストの一週間後、結果がでた。

テスト結果は、張り出しとかはない。

担任教師から評価表をもらって、そこにテストの点数や順位なんかも書かれている。

皆んな人に見られたくないから、こんな形になったのだろう。


……見られないなら、普通にやっても良かったのでは??


そう思ったが、人の口に戸は立てられない。

テストの点数を落としておくのが、一番無難だろう。

だから、これでいいのだ。


テストもテスト結果の発表も終わり、いよいよ明日から長期休暇に入る。

皆んな喜んでいるが、私一人、憂鬱な気分になっている。

何故か。

それは、アルバン子爵邸に戻らなくてはいけないからだ。

またあの生活が待っていると思うと、誰だって憂鬱になるだろう。


私は明日からの日常を思い、深くため息を吐いたのだった。






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