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17.


貴族院の授業が終わった放課後。

私はお嬢様に、寮の部屋に呼び出された。


「今日、宿題が出たでしょう?高貴な私が宿題なんて、教師は何を考えているのかしら?私がやるまでもないわ。お前、私の宿題をやっておきなさい。いいわね?」


「……かしこまりました。」


お嬢様から宿題を受け取り、自室へ引き返した。


宿題は全ての人に出されている。

もちろん、そこに爵位は関係ない。

まぁ、どれだけの人間が自分で宿題をするのかわからないが。

だが、提出できないなんてことは、まずないだろう。

お嬢様もそれをわかっているから、私にやらせるのだろう。

一人だけ提出しないなんてなったら、違う意味で目立ってしまうから。


私は自室で自分の分の宿題を手に取ると、寮を出て図書館へ向かうことにした。


図書館内は大きな声は厳禁だがら、静かで落ち着いて作業ができる。


今日出た宿題は、魔物の森と我が国の関係について、授業の内容をまとめて、自分の意見を述べるレポート。


魔物の森と言えば、魔物と影魔の脅威、そして豊かな資源と恩恵。


お嬢様は精霊共鳴者だがら、恩恵の方がいいかな?

被らないようにするためには、私は脅威に視点を当てて書いてみよう。



――――


魔物の森の豊かな資源と恩恵について


魔物の森は危険な場所ではあるが、その土地の豊かさには目を見張るものがある。

多くの精霊が好む聖域は、我が国が建国される前は魔物の森に存在し………………

………………

………………

………………と、考えられる。


――――


魔物の森に棲息する、魔物と影魔の脅威について


多くの人が知っている通り、魔物の森には危険な魔物が多く棲息する。

奥に行くほど、より強い魔物になるのは、………………

影魔は、魔物の影から生まれた魔物とされている。

影魔と魔物の違いは………………

………………

………………

………………と、推測される。


――――


ふぅ……


私はペンを置き、その場で大きく伸びをした。


描き始めは何を書こうか随分悩んだが、書き始めてからは早かった。

次々と考えが頭に浮かび、ペンがのるままに書き進めていれば、いつの間にか2つのレポートが完成していた。

最後に誤字脱字などの訂正がないか読み直し、少しわかりづらかったところを手直しした。


時々、精霊たちがこっそり囁いてきたので、危うくそれをレポートに書きそうになった。

精霊たちしか知らない事実なので、もしそのまま提出してしまえば、大騒ぎになっていただろう。

途中で気がついてよかった。


レポートには書けなかったが、新たな発見に繋がったのでよかったと思おう。


寮に戻り、仕上がったレポートをお嬢様に届けて、その後は自室でゆっくりと過ごした。






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