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14.


貴族院。

それは、13歳になる年から3年間、貴族として登録されている者たち全員の入学が、義務付けられている教育機関だ。


とは言っても、貴族なら各家で幼い頃から教育を受けているはず。

なのに何故、入学が義務付けられているかと言うと、主目的は、社交と人脈作りのためである。

そのため、表向き学生は皆平等を謳っている。

そんなのは、建前でしかないが。


大人に混じって、いきなり社交をこなせと言われても難しい。

だから、子どもだけの場で経験を積ませることが、目的の一つだ。

上位貴族にとっては、優秀な下位貴族の発見と勧誘の場所。

下位貴族にとっては、上位貴族とお近づきになったり、足りない知識を補うための場所。

そうして水面下で、しのぎを削っているのだ。


ただし、子どもの世界と侮ってはいけない。

貴族院での経験は、大人の社交界にも影響してくる。

子どもだからと好き放題してしまうと、社交界から放り出されてしまうのだ。

だから大人たちは、誇り高い貴族であることを忘れずに過ごすようにと言い聞かせる。


だが、この言葉を勘違いする者が、一定数存在する。

特に勘違いしやすいのは、中位貴族である伯爵家以下の貴族家。

公爵家や侯爵家は、正しくこの言葉を胸に行動しているが、その他はそうではないのだ。


まぁ、貴族である意味を履き違えたものは、いずれその内消えていく定めになっている。

毎年人知れず消えていく貴族家があるのは、そういうことだ。


つまり貴族院は、ある意味選定の場であると言っても過言ではない。

それを知っているのは、一握りの人間だけなのだが。





アルバン子爵家もまた、今年入学を控えている2人がいた。

それはもちろん、私とお嬢様である。


貴族院に入学したら、全員寮に入寮することになっている。

寮内のみ使用人は一人だけ連れていくことができるが、私についてきてくれる人なんていないので、私は一人で過ごさなければならない。

普通なら悲惨なことになるが、私は一人の方が気楽だ。

今まで全部一人でしてきたので、なにも問題ない。


貴族院では、制服も筆記用具他、必要なものは全て用意してくれるので、非常に助かる。

大切に使わせていただこう。


貴族院では、お嬢様と離れられるといいんだけど。

さすがにアルバン子爵邸にいる時みたいには、ならないよね?


今から不安になってきた。


貴族院には、3人の王子を始め、高位貴族がたくさんいる。

お嬢様の面倒事に巻き込まれないように、祈るしかなさそうだ。






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