第5話 黒龍と結晶
アラタ・バーニング・・・金髪ショートヘア、金色の防具を来ている冒険者。
ヘル・マニス・・・赤髪ショートヘア、銀色の鎧を来ている冒険者。
少し男勝りな感じがある。
ギルドへと戻るとギルドマスターのブラヒムが待っていた。
「戻ったか、別れは済んだか?」
「はい、大丈夫です。
それでお家はどちらに?」
「あ〜それはまだだ。
まずはダンジョンを攻略してもらわないとな。
実力を見せてもらわないと」
「ぶぅ〜、分かりました。
どこのダンジョンなんですか?」
「黒龍のダンジョンだ」
!?
「こくりゅう?」
「黒龍ですって!?」
私やヨウコは頭が?で、メリアさんは驚いている。
「ああ、2人は分かってないようだな。
ドラゴンは分かるか?」
「うん、お空を飛んでいる魔物でしょ?」
私は自信満々に答えた。
「正解だ、その黒いドラゴンが居る場所のダンジョンを攻略するんだ」
「ドラゴンって強いんだよね、勝てるかな」
「分かんない、強いの?メリア」
「はい!黒龍はかなり強く、冒険者パーティを幾度と無く滅ぼしてきた魔物です。
そんな所に行かせるのですか!」
「ああ、このくらい軽く倒してもらわんと後々地獄を見る事になるかもしれないからな」
「メリア、私達で勝てると思う?」
「多分ですが剣もあまり通らない可能性もあります、魔法も同じです。
龍の鱗は硬く、弱い剣なら剣の方が折れるらしいです。
私がもらったナイフでギリギリかもしれないです」
「がはは!大丈夫だ、お前達ならきっとやれる。
報酬金もたんまりやるつもりだ、頼む」
「ミナミ様、ヨウコ様どうします?」
「私はやるよ」
!
「私は冒険者になって魔物を倒すのが苦手だけど慣れていかないとこの先、生きていけない。
だから私はやる」
「私もやります、ミナミを守るのが私の役目、ミナミに危害を加える魔物は倒す。
私もやらせて頂きます」
「そうか、それでメリアはどうするつもりだ?」
「お二人だけで行かす訳には行かないでしょう。
はぁ、黒龍なんて戦いたくは無いんですけどね」
「そんなに強いの?」
「普通のドラゴンよりも遥か上の強さです。
先程言ったように黒龍に殺された者達は沢山居ますからね」
「ギルドマスター、私達は必ず勝てると思う?」
「………必ずか………そうだな、今の状態なら負ける可能性もある。
防具や武器がやわだからな、メリアの武器はやれるが」
「どうしよう……お金あんまり無いよ」
「がはは!お金の事なら気にするでない!ワシがお金を出してやろうではないか、勿論ダンジョンの攻略、黒龍討伐をしてくれるのならな」
「します!みんな、いいよね?」
「はい、大丈夫ですよミナミ様」
「私も大丈夫だよ、ミナミ」
「よし、それじゃあ武器屋と防具屋に行こう。
好きなのを選んでいいぞ、先程言ったがお金は大丈夫だからな」
「はい」
そうして私達はギルドマスターと共に武器屋に向かうのでした。
その頃
極炎山山頂
「はああ!!!」
グギャア!
一人の女が魔物を倒していた。
(暑さを耐えきり登りきってみたがやはりここは魔物が減らないもんだな。
結構な頻度で来てみたが雑魚魔物がうようよ居る。
何か異変が起きているとでも?)
ギャギャ!
(しまっ!?考え込んでしまっ!)
「はああ!!!」
グギャア!
一人の男が女に襲いかかる魔物を倒す。
「考え事かよ、ほどほどにしろよ」
「ああ、済まないアラタ。
助かった」
「それで何を考えていたんだ?」
「お前も分かってるだろ?この魔物の数、数日前に来た時寄りも多いって」
「ああ、魔物が最近増えている件だろ?ギルドで冒険者を地方に派遣して倒してもらって居るらしいぜ?」
「ほぉ、それだけ多くの魔物が湧いて出てきているのか。
しかし、なぜ」
「さぁ、闇の扉でも開いたとか?」
「おいおい寄せ、闇の扉は地下深くに封印されているだろ?
しかも、賢者や巫女の力で硬く封じられて居る。
開けれる者などおらん」
「まぁな、実は風の噂だが7ブレイカーまで動いているって聞いたぜ」
「7ブレイカー?何だそれは?変な名前だな」
「おいおい、お前も冒険者だろ?それくらい分かってねぇとはよ」
「むぅ、私は戦闘以外はあまり興味を持たないからな。
それでそのなんたらブレイカーはどういう奴らなんだ?」
「まぁ今は高齢になってそこまでの輝きは失っているが腕は本物、その歳でSランク魔物を安々と倒す程だと」
「Sランク魔物か、かなり凄い人なのだな。
その者達が動いているとなると今回の異変はかなりやばい異変なんだな」
「まぁ、ギルドが本格的に動く辺りやばい異変である事には変わりないがな。
それよりも調査の方はどうだ?
瘴気のようなものはあったか?」
「いいや、特にこれと言って何かあるって事は無い。
だが、魔物がいつもよりも強いと感じる。
お前はどうだ?後ろから来てたけど」
「俺か?そうだな、まぁ若干程だが強くなっているような気がするが。
まぁそれよりもお前も分かるだろ?ここまで来て」
「ああ、赤い結晶のような物が生えているだろ?」
「そうだ、これを持ち帰り研究してみようか」
「それもそうか」
2人は赤い結晶に触れようとした時!
パリン!!
グキャ!
(魔物!?それも結晶の中から!?)
「はああ!!」
グギャア!
「はぁはぁ、どうやら触れようとすると割れて魔物が現れるのか。
どうすればいい?」
「無理だろ、触れても駄目………いや、触れさせずに浮かせて持ち帰るのはどうだ?」
「おお!いい名案だな!私は女騎士だからお前が浮かせろ。
私は魔物をバッサバッサ倒してお前を守ってやる!」
「ヘイヘイ、無理はすんなよ」
「誰に言っている、この私………ヘル・マニスに不可能は無い。
さて、下山する」
「浮遊」
男は魔法で一つの大きな結晶を浮かせて女の後を追った。
その頃
「じゃーん!!どう?似合ってる?」
ミナミは黒い剣を持って構えた。
「黒って地味な色だけどいいの?」
ヨウコが聞く。
「ヨウコは結構派手な色の剣じゃん、金色って」
「光属性を考えると金色がいいかなって思っただけ。
結構丈夫だって言ってたでしょ?」
「ふふっ、ミナミ様もヨウコ様も武器を選んでいる時とても楽しそうに選んでおりましたね」
「そ、そうかな?」
「もぅメリアは」
2人は顔を赤くしている。
少し嬉しそうな感じがする。
「がはは!良いではないか、仲間と共に選ぶ物ほど嬉しいものは無いからな」
「さてと、次は防具だな!メリアはその服装でいいのか?先程聞いたが」
「ええ、私はこのメイド服が正装であり防具のような物です。
メイドたるもの、服装もこだわりがありますからね」
「私も可愛い服の防具がいいかな〜」
「女の子だからね」
「がはは!女物もあるぞ、お金はメリアに渡しておく。
ワシは少し用があるから後は頼むぞメリアよ」
「はぁ〜私は彼女達のメイドであり、ギルドマスターのメイドでは無いのですよ」
「いいじゃねぇか!それじゃあ後は頼むぞ」
そう言いギルドマスターは何処かへ行ってしまった。
(はぁ〜、ギルドマスターも忙しいのね。
何処で何をしているのか気になるけど)
「ねぇメリア、可愛い防具ある?」
「はい、きっとありますよ。
お子様のミナミ様とヨウコ様にあう防具がきっと」
「うん!それじゃあ防具屋に行こう〜」
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