表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/58

三章五話 魔女討伐作戦

魔女が住むと噂される森。いつもは人が寄り付かず静寂を保っているが、今日は違う。組織立って隠密行動をする者たちがいた。

「こちら近接戦闘部隊(アルファ)、配置についた。」

「こちら攻撃魔法部隊(ベータ)、同じく配置につきました」

「こちら支援魔法部隊(シータ)、予想位置に目標の魔力反応を発見しました。隔離結界を発動します。」

「作戦開始じゃ、魔女を逃すでないぞ?」

少女達の初陣が始まった。


ーーーーー


取引が決まってから数時間経ったが、なかなか魔女は来ない。

「あの糞女、まだ来やがらねえのか!予定より三時間も遅れてるぞ!」

「お頭、暇ですしあいつ等で遊びませんか?」

「ふん、勝手にしろ。殺すんじゃねーぞ」

………はあ!?

何許可してくれてんだこの野郎!

「おら、来いよお前ら」

行くわけねえだろ!バカか?

「何だァお前?グッ!?うわぁッ!」

奥で何やら騒ぎが起きている。

「子供の奴隷はどこ?」

「ふざけんな、離せ!」

「どこ?」

パァンといい音が鳴った。多分ビンタだ。

「ふべっ!やめろ!離せって…ぶへぇッ!わかった…そっちだ!だから逃がして…ぐはぁッ!」

今度はすごく良くない鈍い音とかが鳴った。

「こ、殺しちゃった。本当にごめんなさい…」

この声は多分…聞いたことがある。

赤めの桃髪を靡かせて現れた美少女は大分前に助けたちはやだった。

何故こんなところにいるのだろう。

「アッシュさん、助けにきたよ!って、どれがアッシュさんなの?」

子供になったとこまでは伝わっているらしいな。反応しようとすると周りの子供も騒ぎ始めた。

「もー!どれがアッシュさんか分からないでしょ!」

一人を見つけようとしたからか、逃げたい子供たちは騒いでいる。

「アレ?奴隷商人の野郎死んでやがる、誰かいるのかァ?」

一瞬ヘルメスかと勘違いしたが、これは違う。エネルギーの総量的に強めの魔人だ。

「まぁ、そこにいるのはわかってるけどな!」

剣が壁を貫いて俺とちはやの眼前を掠める。

子供たちはさらに騒いだが、俺だけ薄めの反応だったのでそれでちはやは気づいた。

「久しぶり。っていうかほぼ初対面か?ありがとう!」

口枷と拘束を速攻で解いてくれたので、近くにあったサーベルをとりあえず手に取った。

「やっぱり!助けに来ましたよ!アッシュさん、結婚してたんですか!

イザベラに会ったのか。

「まあな。で、そこの魔人、倒せるか?」

「私、自信ないです」

くそ、次から次へと脅威が迫ってくる。

「でも、あと少ししたら力が戻ってくると思います!封印の魔女の方にもアッシュさんの子供…部下?が向かってます!」

え…子供たちが?とんでもなく不安になったが、今はそれに期待するしかない。

「俺の仕事はガキの奴隷を受け取って殺すことさ、楽な依頼だぜ」

「そんなことさせる訳ないでしょ!」

ちはやは片手に剣、もう片方に棍棒を持った独自のスタイルで戦っている。相手の剣技を簡単にあしらう様はとてもキレイだった。

「少しはやるようだな…でもよ、ガキを守りながら戦えんのか!」

こっちに炎の魔法が飛んできた。

「気にするな!戦えちはや!大蛇剣(オロチノカマエ)大鏡(オオカガミ)

跳ね返すとまではいかなかったが、魔人の放った炎球は剣先に従い逸れていった。成功してなかったら多分死んでたな、今の。

「な、ガキ…!?」

「当たんなかったけど、わざとか?」

全力で挑発することで少しでも集中力を割きたい。そうしたらちはやが倒せるかもしれん。するとやっこさん青筋をはっきりさせて、

「黙れクソども!死ね死ね死ね!!」

随分ボキャブラリーが貧弱だな。ただ雑に魔法を放つだけになったのはありがたい。

「質問に答えたらどうなんだ?わざとなんですか?違うんですかぁ?」

と、さらに続けて煽った。客観的にみたらこれ、かなりクソガキだな。

「〜〜っ!?ふざけやがって…」

あ、あれ?なんか洒落にならない攻撃が準備され始めた…煽りすぎた!


ーーーーー


「魔女製のゴーレムを発見、破壊した」

セノは先陣を切り、森に放たれた石のゴーレム複数体に魔法で爆発する弾を込めた機関銃をぶっ放し、粉砕した。

「楽勝だ、お兄さんの武器強すぎ!」

ドヤ顔でそういうセノに同じ集団にいるモノが注意した。

「セノ、油断は禁物ですよ!ていうかあなた、突撃する部隊じゃなくて、魔法隊(ベータ)でしょ!」

「大丈夫、オロコさんに許可取ったから!」

『チームα(アルファ)、もうすぐ目標地点です。気を付けて』

「了解。皆、潜伏して魔法隊(ベータ)の到着を待つぞ」

ヘルメス直伝の潜伏術を叩き込まれている子供たちは、その小柄さもあり職業軍人の大隊よりも見つかりにくい。

そして全隊の移動が終わると直ちに攻撃を始めた。

「突入するぞ!魔女を取り押さえろ!!」

セノは発見した魔女らしき人物に銃口をむけた。モノはその人物に警告する。

「大人しく投降して封印をときなさい!」

しかしそのまま捕まるような魔女ではない。

「舐めやがって、なんのつもりよ!このクソガキども!!」

支援魔法部隊の魔法探知に複数の魔法陣が観測された。

『今すぐその建物から出てください。魔法が降ってきます』

「全員窓を破ってでも外に逃げろ!」

全員が撤退したかしてないかというタイミングで発動した魔法は炎で魔女の家を包んだ。するとその炎は拡散し、部隊を追尾した。

しかし子供たちの装備には折り畳み式対魔法用盾(アンチマジック)が標準装備だ。

「何ッ!?防がれた…?」

魔法隊(ベータ)、捕らえろ!」

「無属性魔法:束鎖(チェーン)

殺戮の限りを尽くすはずだった魔法は簡単に防がれ、逆に魔法隊の拘束用の魔法によって魔女は捕縛された。モノは封印魔法の魔法陣を探し、セノは魔女を逃げられないように拘束した。

「悪いけどこれをつけて大人しくしててね?」

と言って四肢に魔道具をつけた。これはアッシュがつくった魔力拡散装置だ。一定以上の出力の魔力を強制的にアンテナから体外へ拡散させる魔道具で、これをつけられると魔法の発動が不可能になる。

「魔法陣を発見しました!解除して下さい!」

支援魔法部隊が到着すると魔法陣を丁寧に解除した。

すると、町の方でとてつもない魔力反応が現れた。

「〜ッ!?このプレッシャーは…?」

「お兄さんの魔力ですよ!作戦は成功です!」

「ふん、妾が出るまでもなかったか…つまらんのう」


ーーーーー


所変わって奴隷商人の拠点では事態が逼迫していた。

「まだ戦えるか?ちはや」

「ハァ…守らなきゃ…」

もはやこちらの声すら届かない疲弊っぷりだ。 

「ハハハ!俺の勝ちだぜ!」

「うるさい!」

剣技も最初より明らかに鈍っており、防戦一方だ。

「死ね!邪なる剣突(ヘル・ストライク)

ヤバい!ちはやが殺られる!

魔人による刺突は正確にちはやの心臓を穿つように放たれた。

(これで、終わり?折角助けてもらった命なのにッ…!)

「あいつら、やるじゃん。助けられちゃったな」

「え?死んでない」

そこにいたのは当時見たままのアッシュ=ダイアモンドだった。

「ハァ!?何だ…どっから出てきやがった!何だその魔力は!!」

おっと、魔力が反動で漏れてるな。抑えなければ。

剣を空間収納から取り出し、俺は構えた。

「弱ってた幼気(いたいけ)な俺を襲撃しやがって…」

「まさか…あのガキが!?」

魔法で隔離結界を張り、逃げられないようにした。

「なんだコレ…逃げれねえ!ふざけんなよ!」

「かかってこいよ。腰が引けたのか?ボキャ貧野郎」

さっきまで腰が引けてたのは俺だけどね。

「ぼきゃ…何のことだか知らねぇけど、馬鹿にしてんなら殺してやるよ!」

魔法を複数放ちながら斬りかかってきた。

俺は剣で魔法を全て切り裂き、剣技を放つ。

大蛇剣(オロチノカマエ)獣首一閃(じゅうしゅいっせん)

対人専用の首を狙った剣技。独特の歩法から繰り出す居合である。

防御に構えた相手の剣ごと魔人の首は胴体から離れた。

「金を稼ぎたいなら真っ当に働けっての」

「また助けられちゃった…すみません、アッシュさん」

この子は俺に恩返しがしたかったようだな。

「いや、お前が来てなかったら死んでた。ありがとな、ちはや」

今考えてもゾッとする。ちはやが時間を稼いでくれなければ、来てくれなければ俺は魔人(アイツ)に殺されていただろう。

「え…はい!私、もっと貴方の役に立ちたいです!」

「ほどほどにな。じゃあ俺は魔女の森に行ってくるから、イザベラを護衛しといてくれ。攫われちゃあたまったもんじゃないからな」

「わかりました!」

魔法で飛んでいくと、魔女を捕縛した子供たちが野営していた。

「お疲れ〜!マジで助かったわ、ありがとう!」

「あ!お兄さんだ!無事だったんですね!」

まあ無事かと言われるとさらわれていたので絶妙だが、まあ五体満足に生きてるからセーフだな。

「当たり前だろ?今日はここで野営するのか、モノ?」

「はい、もう遅いのでここで過ごして明るくなったら帰ります!」

なんだか忙しそうだったので途中狩ってきた魔物を渡した。

飯を食ったら、魔女を見に行くとしよう。

さて、どんなツラをしているんだろうか。




こんにちは、一介です。今回の話は面白かったですか?

この物語が好き、このキャラが好きという方は是非いいねや感想、お待ちしています。有識者や先輩ユーザーの方々もアドバイスお願いします!では、また次回お会いしましょう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ