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一章三話 竜の木こり

目が覚めると目の前に白銀に煌めく髪の少女に膝枕されていた。

うん、とても心地よい。異性の膝枕とか初めてだったかもしれない。

「あのさ、私の膝枕を堪能するのはいいけど、そろそろどいてくれないかな?」

おっと、こんなことをしてる場合じゃねえな。

俺は人化に成功したようだ。

手足もよく動くし、筋肉も引き締まってとても強そうだ。

ん?筋肉が見えるっていうことはつまり…

「全裸じゃねーーか!!お前、どういう気持ちで膝枕してたんだよ!」

「どうって、良い筋肉だなって。服着る?」

「あるのか?」

「もちろん!ほら、これを着な。」

なんだかお洒落な服を渡してきた。最初から着せといてくれと思ったが、それはそれでやばいな。少女が男に服を着せてる絵図。完全に犯罪臭がするが、少しアリだなと感じたのは言わないでおこう。

「それで、拠点ってのはどういう感じのものを造るんだ?」

そもそもどのくらい滞在するのかも知らないのだ。

「ここに造る拠点は私の家。色々働いて私は疲れたから、ここで沢山だらけ…休暇を取るんだよ。だから立派で使い勝手の良い家を造るんだ。」

「何か出来ることはあるか?」

「お、殊勝な心がけだね。じゃあ私が魔法で組み立てるから木を取ってきてくれるかい。」

そう言われて近くの木を切ろうとした。

「俺、なんの道具も持ってねえじゃん。」

盲点だった。木に触れると頑丈そうで、とても切れそうにはない。ていうかこんな硬くて加工できるのか?

「竜だろ!木ぐらい余裕だ!」

思い切って手で手刀を作って横から木を殴った。

痛…くない。何なら大きな音をたてて木がなぎ倒された。

凄いな、俺。人間の姿になったが肉体スペックは竜並みのようだ。

「うわあ、化け…じゃなくて凄い怪力だね。あと20ほど頼める?」

失礼な発言が見え隠れしているが、とにかく俺は木を切りまくった。馬鹿にでかい丸太を両手で2本はこぶものだからコーラルは少し引いていた。

彼女は何がなんだかわからないが魔法で木を乾燥させたり研磨したり、石の土台を地面から盛り上がらせたりしてあっという間に豪邸と言っていいほどの洒落た家をつくりあげてしまった。

中に入るとどこから出したのか高級そうな家具を取り出して

設置した。

不思議な力だなぁ。すごいなぁ。位しか感想が浮かばない。

何故なら何をしているか全く理解できないからな。

気づいたら俺の部屋まで用意されてて、読み書きの教科書や魔法の初歩指南書など沢山の書物が本棚に置かれていた。

寝る必要がない俺は夜通し勉強した。暇だったからな。

色々読んでみたが、やはりこの世界は異世界で、元いて学生をやっていたところとは全く別の星らしかった。

魔法やスキルなど不思議なものが沢山あるが、周りにある植物や動物、道具や家具もどこか元の世界に通じるものがあった。人間たちは過酷な環境だが国を興してなんとか生き残っているようだな。

居心地も悪くないし、当面はここに滞在して勉強したりしてこれからどうするか考えるとするか。



こんにちは、一介です。三話を読んでいただきありがとうございます。

不定期更新ですが、続きも読んでいただけると幸いです。


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