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二章十五話 迷い込みしは龍の里

「おい、なんかおかしくないか?森なんか通らなくても着くだろ」

「え?そうだっけ…」

「今回ルート取りしたのは誰ですか、ベル様」

「ぼ、僕だって間違いたくて間違えたわけじゃないよ!まあ、えっと…ごめん」

失敗したものは仕方ないな。もう随分進んでしまったし、このまま道なりに行くか。

「まあゴールに着けばルートはどうでもいいさ」

そんなことを言い合いながら進んでいくと、大きな谷に出た。

「この吊り橋、大丈夫ですかね?」

馬車が通れる大きな吊り橋だが…ボロボロだ。

構造強化(ストラクトアップ)っと。これで次にくるやつも安心だな」

別に魔法で向こうまで運べるが、次来た人が落ちたら気の毒だ。そういう訳で素材の組成や耐久力を高める魔法を掛けた。

「これなら大丈夫だぜ、ダンナ」

ガラガラと橋を渡っているとその時。

「ん?なんだあいつ…」

橋の向こうに立っていた男はこちらに向かって何かを叫んでいる。

「頼む!話だけでも聞いてくれ!」

って言ってるみたいだな。何があったのだろうか。

「なにか困ってるみたいですよ」

「話だけなら聞いてもいいんじゃないか?アッシュ」

それもそうか。もうルートをミスってるわけだし、少しぐらい道草を食っても変わらないからな。できることなら助けてやろう。橋の反対側に着くと、男はこう言った。

「あんたたち、只者じゃない気配がするな。折り行って頼みがあるんだ、聞いてくれないか」

その男は背に羽が生え、後頭部に角。そして尻尾が生えていた。衣服は珍しい和装で、刀を腰に差していた。

「聞こう、話してくれ」

「ありがとう!では早速…」

「待ちなさいっ!」

突然聞こえた女の人の声と首に近づいてくる剣の気配。

現れたのは華奢な少女と一人の剣士。

「里の情報を無闇に外に広めてはいけませんよ、龍巳」

「でもこのままじゃ皆死んじまいます!姫、いつあいつが外に出てくるかわかりませんよ!?」

声をかけてきた男は龍巳というらしい。とりあえずまずはこの出てきた姫と呼ばれる少女と剣士を落ち着かせるか。

更に激しく攻めたててくる斬撃を俺は魔力で保護した手で受け止めた。そして刃を掴みそのへんの木に思いっきりぶつけた。

「ぐっ…こいつ、尋常でない力を当然の様に…」

剣士は咄嗟に受け身をとったが、今までの立ち回りや足取りからそのくらいは出来るだろうと予想できたので、既に距離を詰めて刀を叩き割った。

「ごめんな、お前じゃ俺には勝てないよ。何があったのか知らんが、邪魔をするなら…」

「おやめください!貴方の実力は十分わかりました、非礼をお詫びしますのでどうかその者の命をお助けください!」

「うん、いいよ」

「キミ今殺されそうだったんだぞ!?」

「可愛い女の子から頼まれたら断らないのが男だよ」 

「アッシュ様…」

「むう…まあ大丈夫か」

「ありがとうございます、では我が里に案内しますね」

森のなにもないところから道が現れた。もしかしたら隠れ里ってやつなのかもしれない。なんだかわくわくするな、そういうの。

皆不思議そうに道を通るとやはり和風の里が広がっていた。一部の魔人には和風の文化を持っているというのは聞いていたがお目にかかれるとは嬉しい限りである。

「我が竜宮でお食事もいかがですか?」

どうやら本当に姫だったらしい。森の中の竜宮ってなんか面白いな。とか思っていると、大きな部屋に通され食事が用意された。

「アッシュ様、豪華すぎて逆に怖いです」

「美味しいね、これ」

「ダンナ、この白いのは…?」

アメリが警戒しているそばで普通に飯を食うベル。こういう肝の据わりは神だからなんだろうな。と、ミスジは米が気になってい…

「米ェ!?」

普通に出てきたからとんでもなくびっくりした。懐かしいな。パンとかはあったが何処を探しても米は見つからなかったのに、こんなところで見つかるとはな…

「何かヤバいもんなんですか!?」

「いや、食ってみろ」

「うまっ!これは美味い!他のものと合わせて食うとなお美味い!」

ミスジは気に入っているな。他の二人は…普通に食べてるな、順応が早いや。

「お楽しみいただけて何よりです」

「じゃ、本題に入ろうか」

頼みを聞かないとな。

「ええ、ではお話させていただきますね。実はこの里の側には化け物の棲まう洞窟があるのです」

姫がいうに、八首之大蛇(ヤマタノオロチ)という大きくて首が九つある蛇が定期的に里に出て甚大な被害をもたらすのだとか。いつ本格的に里を攻撃するかもわからず困っていたらしい。ヤマタノオロチといえば前の世界ではスサノオノミコトが倒したとかって聞いたが、やはり想像通りの化け物がいるのだろうか。

「そいつを倒せばいいのか?」 

「いえいえ!そんな無茶なことは頼みません、この龍巳とともに調査にいっていただきたいのです」

調査なら俺だけの方が安全かもしれない。妙に大人数でいっても刺激するだけかもしれないからな。

「わかった、行ってくるよ」

「アッシュの兄貴、宜しく頼みます!」

どんなやつなんだろうか、八首之大蛇(ヤマタノオロチ)とやらは。話が通じると楽なんだがな。

こんにちは、一介です。今回の話は面白かったですか?

この物語が好き、このキャラが好きという方は是非いいねや感想、お待ちしています。有識者や先輩ユーザーの方々もアドバイスお願いします!では、また次回お会いしましょう。

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