お姉さんの彼氏
翌日、お姉さんは出勤する為、スマホくんをカバンの中に入れて、化粧をして、勤め先へと向かった。
バスに乗り込み、10分ぐらいで勤め先に着いた。
お姉さんは、駅前のフラワーショップの中に入っていった。
「おはようございます」
「おはよう、千秋ちゃん、今日もいい笑顔だね」と店の主人が言った。
お姉さんは作業に取り掛かった。
スマホくんはお姉さんのカバンの中にずっと入れられ、退屈だった。
やがて夕方になり帰宅時間になった。
「お疲れ様です」
「お疲れさん、明日もよろしくたのむよ」
お姉さんは帰宅の途についた。
お姉さんは自宅に戻ると「はー今日も疲れた、よく頑張ったわ」と言った。
お姉さんは冷蔵庫から缶ビールを取り出し、プルタブを引きググーっと一気にのんだ。
お姉さんは「スマホくん、私彼氏にLINEしたいんだけど、私の前のLINEひきつげるわよね?」
「ええ、LINE IDさえ教えていただければ」
お姉さんはLINE IDを伝えた。するとスマホくんの顔がLINEの入力画面に変わった。お姉さんは彼氏に今度2人で会わないか?と打った。
「お姉さん彼氏いるんですね」
「そうよ、SNSで知り合ったの、すっごくイケメンで仕事がよくできるんだから~」お姉さんはルンルン気分だった。
「ああ、それから僕の存在は誰にも内緒、ていうことにしてくれませんか?大騒ぎになるとヤバいんで!」
「でも利夫さんには紹介してもいいでしょ?」
「利夫さん?」
「私の彼氏よ!」
「ええ、それは構いませんけど…」
「ヤッター、楽しみだわ」
スマホくんは苦笑した。