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クォーター  作者: トーニ
旅立ちは、当然に
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コード

エピソード1


朝5時…無人島の横に一隻の中型船が停泊している。


この中型船には牢屋があり一人の少年が幽閉されたいた。そこに一人の女の子が現れた…


「おはよ!タロウ君」「まった?」


少女の名前はチョコ。牢屋に入れられたいる少年の『タロウ』の前に現れ、寝ていたタロウを無理やり起こした。


「…」


「誰だよこんな朝早く」


「…チョコか?」


「おい!」「待たせ過ぎだよ」「てっゆーか今何時だよ?「朝早すぎないか?」

タロウは目を擦りながらダルそうに答えた。



「ちょうどドット団の奴ら全員、島で酔って寝てるはずよ」「だから、脱獄するなら今しかないわ」


チョコは、この数時間で脱獄しやすい状況を瞬時に計算していた。


「ほら」「例の角笛!」「取ってきたわ」「本当に苦労したんだからね」チョコは軽くタロウに嫌味を言いつつ、角笛を牢屋の隙間からタロウに手渡した。


「で!これでどうやってこの牢屋から出るの?」


チョコから角笛を受け取ったタロウは、何の躊躇もせずに。角笛を持った腕を天に掲げ「硬い物にはこれが一番!」と一言…



『グシャリ!!』



持っていた角笛を思いっきり鉄柵に叩き付けたのだ。


すると、びくともしたい檻をひん曲げてしまったのだった…


チョコは目ん玉が飛び出るくらい驚いた。「嘘でしょ?」


「笛と言ったら音でしょ」「まさか笛で直接、鉄柵を曲げちゃうなんて」「予想してなかったわ」

「その角笛って本当に笛なの?」チョコはタロウと出会い、今までの人生には考えられい非現実な出来事の連続に理解が追い付いていなかった。


「…ちょっと待って」「あんだけ大きい音なら、ドット団の奴らが起きて来ちゃうわ!」


「早く逃げる準備するわよ!」

焦るチョコとは裏腹にタロウは落ち着いていた。



「大丈夫」「この角笛を手に入れたオレは絶対負けない」



相変わらずの自信満々のタロウだが。流石に20人以上の敵に対して一人の少年じゃ太刀打ち出来ないと、チョコはタロウの言動を疑った。


「とりあえず、この船を奪って逃げるからね」「私は船を動かす準備をするから」「タロウ君は、ドット団が来ないか船の外を見張ってて!」チョコは的確に役割分担を決め、タロウに船の警備を任せた。


「任しとけ!」


角笛を手に入れ。水を得た魚状態のタロウは、意気揚々と牢屋から出ていった。


甲板に出てきたタロウは、突然!両手を広げ背伸びをした…


「やっと自由になったぞー」タロウは大きな声で自由を主張した。



するとドット団の下っ端が船から聞こえた大きな物音に気づき、船に向かって走ってきた…


「物音が気になって来てみれば、やっぱり脱走だったか」


「けど…敵は一人しかいないぞ」「こっちは10人だ」「負けるはずがない!ヒッヒッヒ」ドット団の下っ端が自信満々で突っ込んできた。


すると下っ端の団員が走っている砂浜に、適度な距離を空けてタロウが現れた。


そして…徐に角笛を吹き始めた。



「ピュルルルー」


独特なリズムがドット団員の耳に届いた途端…


衝撃波が発生し10人の下っ端が一気に吹っ飛んでしまった!


「やっぱりこの角笛は最高だなー」「初めてこの笛でトラ5頭を倒したときを思い出すな…」


タロウは自慢の角笛の凄さに、改めて惚れ込んだ。


タロウがドット団員との交戦が一瞬で終わった頃…船から声が聞こえてきた。


「タロウくんー」「準備できたよ」「船に乗って!」チョコが、タロウに船に戻るように促してきた。

 

「わかった」「今行く〜」


タロウが船へ戻ろうとした瞬間…



今度は、大男のダスと細男のガスの幹部二人と部下15人がやってきた。


「あの不思議な攻撃!見せてもらったでガス」「お前ら!回り込んで奴の周りを囲め!」

幹部の合図でタロウは、一瞬でドット団に囲まれてしまった…


「お前ら!地面を見ろ」「さっきの攻撃範囲が砂浜に映ってるでガス」


団員全員は砂浜を見ると、衝撃波の跡が砂浜に残っていた。


「俺は頭が良いからな!」「奴の攻撃の弱点を見抜いたぞ」「奴の攻撃は真っ直ぐにしか出せないでガス」


ガスが言う様に、タロウがいる場所に対して直進方向だけに波打つ衝撃波の跡が残っていた。


「最初に雑魚に突撃させてよかったでガス」「雑魚のおかげ奴の攻撃の弱点を見切る事ができたでガス」「ヒヒヒ…」


一見頭の悪そうなガスも、ちゃんと実力でドット団の幹部に成り上がっていたのであった。


幹部の合図でドット団全員でタロウに飛びかかった。「いけーー」


するとタロウは、先ほどとは違うメロディーを角笛から奏で始めた…


「ピロピロローー」


このメロディーが砂浜に流れ始めた途端…ドット団が一人…また一人と、砂浜に倒れ込んでいった…



なんと…倒れ込んだドット団はスヤスヤと寝てしまったのであった!


「このメロディーは睡眠波だ」「もう一回寝てな!」タロウの角笛には色々なコードがあり、それに合わした効果が存在するようだ。


そんなタロウに、船から痺れを切らしたチョコがやってきた。


「何で船に戻って来てくれないのよ!」「って何これ?」「一体何が起きてるの?」「みんな寝ちゃったけど…」「タロウ君にどうゆう事?」


「オレの角笛で全員寝てもらった」


ー タロウの睡眠波は、角笛から出るメロディーを聴いた人間の眠気を誘い。あっという間に寝かしつけてしまうのだ。実際、そのメロディーをタロウ自身も聴いてしまうと寝てしまうのだ。しかしタロウは自分自身が寝てしまうと言うリスクを回避するために、独自の特技を身に付けたのだった。それは、自分の耳を自由に動かし。自分の耳で耳栓を形成する事ができるのであった。


タロウは両耳を自在に動かし、両耳の穴を塞ぎ自分が奏でた睡眠波を防いでいたのだった。



「…まあいいわ」「敵を倒してくれたのならば、何でもいいわ」


「…」「そうそう」「船を動かす準備が出来たよ」「だから船に乗って!」タロウはあっという間に、ドット団20人ほどを一人で倒して見せた。


そして、敵が居なくなった今…堂々と船に戻っていった…


タロウはチョコの命令で碇を上げ、停泊していた島からの出港の準備が整った。


「よーし!」「しゅっぱーーーつ」


チョコの合図でドット団から奪った船が無事に無人島から出港した…



かのように見えた…


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