食卓
エピソード6
『ガツガツガツ』『ムシャムシャ』
町の中心にある料理屋で久々の外食を堪能するタロウとチョコの二人。
「ピラフ!うめ〜」「ピザも美味い」「そして食後のヨーグルト…」「島の生活じゃあ有り付けなかった食い物ばっかりだよ」久々の外食に貪り着くするタロウに対して、島で食事に対するマナーを勉強していたチョコは。タロウに対して冷ややかな目で彼の行動を軽視していた。
「知れば知る程、行儀悪い事に気がつくわね!」「…ほんと動物みたいに食事するのね」チョコはあえて、タロウに食事のマナーを押し付けなかった。そう!タロウ以外にも、ほとんどの国民が食事のマナーを知らないからだ。
そんな今いる料理屋で、チョコの目に留まった一人の女性がいた。
ー あの女性…食べ方綺麗ね。しかも美人…もしかしたら一般人じゃないのかしら…
チョコ達は今朝、チャチャの両親から今後の旅のアドバイスを受けたいた。チョコ達の見た目と名前がプラヴァス関係の人間に知られている事だ。しかも、どの町にもプラヴァスの人間が潜伏している可能性があるのだとか。
そんな敵に見つかる確率を少しでも減らすために、二人は変装をしたいた。
ー とりあえず、帽子はかぶっているから。すぐに正体がバレる心配はなさそうね…
すると食事を済ませ、ご満悦なタロウが喋り出した「この料理最高だな…チョコ!!」
『!!??』
「ちょっとタロウ君!」「そんな大きな声で私の名前呼ばないでよ」「この店に敵がいたらどうするの?」チョコは小声でタロウに注意を促した。
ー しまった!忘れてた。タロウ君が危機感を欠如している事に!
「すぐにこの町から出ましょ?」「いつ敵が襲って来るかわからないから」
「え!?」「そうなのか?」「敵が来たら戦えばいいだろ?」
「流石にこの町で戦う訳には行かないわ」「他の一般人を巻き添いにできないし」
チョコの説明に納得したタロウは、急いでチョコと一緒に料理屋を後にした。「ご馳走様〜」
最小限、目立たぬ様に小走りで町の外まで移動したチョコ達…
その二人の後を、何者かが追いかけてくる気配を感じたチョコ。「まずいわタロウ君!」「私達!誰かに追われてる」
「そうだなぁ!でも」「ここまで来れば、一般人がほぼ居ないから」「戦っても良いよな?チョコ!」
珍しく冷静な判断が取れた、タロウの決断にチョコは戦闘の許可を出した。「しょうがない」「やっちゃって!」
二人は同時に気配のする背後を振り返った…するとそこには、先ほど二人が食事をした料理屋にいた一人の女性が、両手を挙げて立ち尽くしていた。
「え!?」「さっきの美人さん?」「どう言う事?」
「…」「私は敵ではありません」「私は、とある方の命令で貴方達を安全にプラヴァス社へと導く様に仰せつかった者です」
「突然ではありますが!何も聞かずに、私と一緒にとある場所に来てください」
彼女の突然の申し入れに困惑するチョコとタロウ。「そんな事当然言われても『はい着いていきます』とはならないわ」
「チョコ!」「オレはいつでも戦えるぞ」流石のタロウも、彼女に着いていく選択肢は持ち合わせていなかった。
「…」「流石にそうなりますよね…」「では、これを見てください」すると謎の女性は、徐にシャツのボタンを緩め…首に掛けていた首飾りをタロウ達に見せ付けた…
「あなた…」「その首に付けている物って…」
「そうです!」「貴方達と同じシーワンの印です」謎の女性が首から掛けていたのは、チョコ達が修行終了の証としてカーさんから貰ったカルマと同じ形・素材の首飾りであった。
「ど…どうゆう事なの?」「貴方?味方なの?」チョコ達は、謎の女性の突然の告白に何を信じていいか分からずにいた。
すると…
「チョコ!」「この人を信じよう!」タロウが突拍子も無く謎の女性を味方として認めた。
「え?何で?」「もしかして?この人がタイプだから?」チョコは女性の勘が、無意識に言葉として飛び出たしまった。
「違うわ!」「感だよ感!」それはそれで、問題あるんじゃないかとチョコは内心思った。「…そうね」「彼女を信じましょう」
「いいのか?」タロウはチョコの事だから、もっと慎重に答えを出すと予想していたが意外な反応に少し驚いた。
「さっき同じ料理屋で食事をしている所をこっそり覗かしてもらったけど」「タロウ君と違って食べから綺麗だったし」「品がある人は信用出来るわ」
「…信用していただいたと言う事でよろしいですか?」「…」「では!私の後について来てください」
『シュッ』謎の女性がその場から消えた。「え?どこ行ったの」その場でキョロキョロしているチョコを、突然お姫様抱っこをし。直ぐに謎の女性を追いかけるタロウ。『ヒョイ』
「ちょ!恥ずかしんだけど」照れるチョコに対して、何の躊躇もしていないタロウ。
「アイツやっぱり只者じゃないな」
チョコはお姫様抱っこの恥ずかし気持ちよりも、二人の身体能力の高さに対しての驚きの方に気持ちが移り変わった。
「タロウ君も相当凄いけどね」「…」
走り続ける事20分…
謎の女性が徐に足を止まると…そこは、何も無い荒野の真ん中であった。
「ここにしましょう」「ここなら、無いも無い・誰も居ないので」「話し合いにうってつけです」
「逆にこんなに何も無い所珍しいわね」チョコは話し合いに、この場所を選んだ女性の本気度に脱帽した。
『モゴモゴモゴ』
「ん?なんかいるぞ」タロウは、この場に居る3人以外の何かの気配を感じ取った。
「ちょっと!?」「まだ出て来ちゃダメよ」『ぴょっこ』
何と女性の胸からネクタイを締めた謎の小動物が顔を出してきた。「キュキュキュ」
「…」「か…かわいい」「可愛いペットですね」チョコは急に顔だけ出した謎の動物にたまらず本音が出てしまった。
「よく言われんですけど」「この子ペットじゃあ無くてパートナーなんです」
「す…すみません」「また私ったら」チョコは、他人の地雷を踏む星の元に生まれているのだは無いかと自分自身に自問自答をした。
「…ゴッホん」
「話しを続けさせてもらいます」
「私は…プラヴァス社に連れていかれた『カー様』の古くからのご友人であり」「プラヴァス社の終身名誉会長であらせられます『トリトン』様の命により参りました」「シーと申します。そして、この子は友人であり仕事仲間でもある『ケト』です」
「キュキュキュ〜」
「『よろしくな』っと申しております」
チョコは、『この小動物なぜ上から目線なの?』と心の中でツッコミを入れて後。気持ちを切り替え、シーに質問をしてみた。
「もしかして、一緒にカーさんを助けようって話し?」
「そうです。さすが察しがよろしいですね」「ですが…私達トリトン派の人間は、会社の中での立ち位置はあくまで中立」
「そのために、表立ってあなた方『シーワン』のお手伝いが出来ません…」
「…なるほどね」「だから誰にも見られない、この場所を選んだのね」
「左様でございます」チョコは、改めて察しが良かった。
「なら、貴方達はどこまで私達のサポートしてくれるの?」チョコは詰め寄った質問をシーに切り出した。
「はい。その事ですが」「3日後に小天街と言う街にある、本社への物資の運送運搬を目的としたターミナルに私どもの協力者が運転する赤いトラックと黒スーツをご用意しますので」「スーツに着替えた上でトラックに乗車して頂いてプラヴァス社へ潜入して頂きます」
「プラヴァスの人間にを装って潜入するのね「…ちょっと質問なんだけど」「プラヴァス社に侵入する方法は、それしか無いの?」
「…無い事はないですが」「一番確率が高いのがこの方法なのです」「その話については、プラヴァス社がある『猫島』について説明させていただいた方が分かり易いかも知れません」
「猫島は要塞島とも言われています」「島の周りは断崖絶壁で覆われ、外からの侵入者を防ぎます」「一番現実的な島に上陸する方法は、猫島とラグーン大陸を結ぶ大橋『真実の橋』です」「そんな真実の橋は24時間、プラヴァス社で管理されていますので、不審者は絶対に進入できません」「その為、プラヴァス社へ物資を運ぶトラックに偽装し」
「プラヴァス社の人間として進入するが一番安全に本社に潜入できる方法なのです」
「そして、橋の先にある真実の扉を抜けた先にあるのが」「パンデミック城!我らがプラヴァス社の本社です!」
「敵のアジトまで道のりは、理解でたけど」「その後はどうするの?」「侵入出来ても、私たちの圧倒的不利は変わらないわ」
「だって、敵の本拠地に潜入するんでしょ?」「しかも仲間の人数でも負けているし」チョコに目には、自分達が敵の本拠地で何も出来ずに捕まっている光景が目に浮かんでいた。
「分かりました」「説明をさせて頂きます」
「まずは、我が組織の裁判について説明させていだだきます」「裁判の存在意義は、我が組織に関わる全ての人間に対して行われる救済措置です」
「組織の人間がトラブルを起こした時にプラヴァス社を含めたこの世界の10人の王と会長であるトリトン様が加わった11人で多数決をとり、その人物の処分を決定するものです」
「今回の裁判は、会長と会議を欠席した2人を除く8名の王による多数決で決定した案件です」
「なるほどね」「ちなみに多数決の票数はどうなったの?」
「裁判の決定が、5対3で可決されました」
「…ある程度、差が付いてのね」「もし本番で会長さんが反対の一票入れても裁判で負けちゃうじゃない」「どうすればいいのよ」ニッチもさっちも行かない状況にイライラが募るチョコであった。
「勿論、作戦はあります」「それは、あなた方の誰かがシーファントムになればいいのです」
「え?…」「簡単に言ってくれるけど、そんなあっさり王様になれるの?」王様になった自分を一瞬想像したチョコであった。
「それがなれるんですよ」「シーファントムが持っている星型のペンダント通称・星と」「会長と10名の王を合わせた11人のうち3人の推薦があれば」
「新たな王として、カー様の裁判に介入する事が可能です」「そして、王への推薦が可能な3人も確保出来ているので」「あとは、あなた方の誰がか新たなシーファントムを襲名して頂ければ」「目標であるカー様の救出が成功するのです」
「なるほど…」「裁判の賛成派の人間のペンダントを奪っちゃえばいいのね?」「ちなみに、誰が賛成票を投票したの?」
「…それが解らないのです」「投票は無記名なので」
「…また振り出し〜」チョコは、何回ガッカリしたか忘れてしまう程、感情を揺さぶられてしまった。
「しかし、誰が票を入れたか」「予想は出来ています」
どうせまたガッカリさせようとしてるんでしょ、っとチョコは疑心暗鬼になっていた。
「その人物は…」「発明王!ガジェット・ラックです」「彼こそが、この裁判の行われる原因となった会議の発起人なのです」
「なるほどね」「流石に発起人が反対票を入れるとは考えられないわよね」
「しかも彼の研究所は、プラヴァス社の中にあり」「ほとんど彼が外出する事はありません」
「やっと全てが繋がったわね」「これでプラヴァス社に潜入する意味も明確ね」チョコは、もうモヤモヤする事は無いのだと。
やっと肩の力が抜く事が出来た。
「つきましては、私が知る限りのシーファントムの方々の情報をお伝えしたいと思います」
「お!?」「やっとオレが好きそうな話が始まったな」先程まで一ミリも会話に参加していなかったタロウがやっと口を開いた。
「No.10.大賢者」「グリーン・マジック」「この方は、最近襲名されたばかり人物で」「まだ私の方に名前以外情報が入っていません」「ちなみに前回の会議には不参加で、今回の裁判に参加するかは不明です」
「No.9.ビーストマスター」「テイマー・ロクト」「29歳でレンジャー達を束ねる、将来が期待されている若手の有望株です」
「No.8.スターライト」「この方は、通り名以外は謎に包まれています」「本職の方が忙しいとの噂です」「この方も前回の会議に不参加です」
「No.7.プロフェッサー」「ドクター」「この方は皆からドクターと言われているので、詳しい名前までは分かりませんでした」「38歳で。この世界では珍しい医者の中でも、特に天才と言われる程の方の様です」
「No.6.ウールマスター」「ファーデン・セピア」「この方の見た目は、毎回会う度に違うのだとか」「誰も本当の素顔を見た事が無いとの噂です」「勿論性別の不明です」
「No.5.大海賊」「キャプテン・ブラック」「43歳。この世界の海を知り尽くした海のカリスマ」
「No.4.発明王」「ガジェット・ラック」「若干19歳」「直近で言うと、潜水艦の製造」「その若さで革命的な発明を次々に開発」
「No.3.大富豪」「オレンジ・ロレアル」「26歳。この世界の原油・天然ガスの権利を所持した一族の女性」
「No.2.聖神父」「グレート・ストーン」「66歳。生きる伝説と言われる男性」「DOJOのグランドマスターと兼任。数多くの卒業生を輩出」
「No.1.秘密結社」「プラヴァス・ゼット」「代々受け継げれる一族の長」「そして、この国の真の王」
「そんな彼らが、この世界の調律者」「10人の幻影のメンバーなのです」
「眼帯の奴、No.5なのか?」「そういえば、ナンバーってなんか意味あるのか?」タロウは、一度やられているキャプテン・ブラックへのリベンジに燃えていた。
「ナンバーに関しましては、話し合いで決めているとは聞いておりませんので」「前任のナンバーを倒し、星を奪わないと就任できないとの事です」
「じゃあ私たちが倒そうとしている、シーファントム全員」「相当な実力者なのね」
「はい!身体能力・知性・社会的影響力」「全てにおいて、この世界の最高峰の存在なのです」「その中でもNo.5からNo.1の方々は、シーファントムの中でも別格の存在だそうです」
「…ちょっと待って」「私達が星を奪おうとしている人物って…」「No.4じゃない?」「大丈夫かしら?」「まぁ!タロウくんもいるし大丈夫か!」
チョコはシーの話を聞き、少し動揺してしまったが。タロウの実力ならきっと乗り越えられると自信に満ちていた。
「すみません…」「タロウ様でもNo.4を倒すのは難しいと思います」
「…ウソ!?」「タロウ君?大丈夫よね?」「あんなに強くなったのに」
「オレはそいつを倒せる自信はあるけど、シーさんがそう言うのであれば」「きっとそうなんだろうな」
「タロウ君…」いつも自信満々のタロウが、今回だけは何かを悟った表情をしていた。
「安心してください」「強力なNo.4をを倒せる方法があります」「それは、No.2である『グレート・ストーン』様の力をお借りする事です」
「ストーン様は、私の恩師であり」「トリトン派の人間なのです」「ストーン様には、タロウ様達にお話しした内容を事前に伝えております」「その上で、今作戦の賛同を得ています」「ストーン様は何と、他人の能力を引き上げる特殊能力をお持ちです」「その力があれば、No.4を倒す事が可能だとおもられます」
シーの話を聞き、表情が明るくなるチョコ。「そんな凄い人が仲間に入れば」「No.4も怖くもなんとも無いわね」
「もしかして…シーファントムに推薦してくれるのも、その人なの?」
「左様でございます」「トリトン様・ストーン様・最後の一人は、お伝え出来ませんが」「3人の推薦人の確保も出来ています」
「流石ですね」「ここまで準備万端だとは思わなかったわ!」やっと全ての不安要素が解消され、素直に笑える様になったチョコであった。
笑顔のチョコとは裏腹に、タロウが真顔でシーに質問をしてきた。
「やるべき事はわかった」「けど、他に知りたい事があるんだ」「ジロウとサイゼはどうなる?」
『!!?」チョコは、敵に攫われてしまったジロウ達の事をすっかり忘れてしまっていた。
「…」「彼らは、今夜ターニンと呼ばれている場所で」「No.7であるドクターとプラヴァスの人間と共に医療施設に連れて行かれるとの事です」
「…」「そっか!もちろん助けに行く」「家族が攫われたまま、無視はできない」
「…ごめんね」「…そうよね」「二人を置いて先へは進めないわ」チョコは、二人の事を忘れていた事を反省していた。
「ちょ…ちょっと待って下さい」「気持ちは解りますが、事を大きくしてしまうと」「彼らの警戒心が強くなり、目的地の猫島へ向かう事ができるターミナルの警備も強化されてしまいます」
「それも理解できる」「けど、オレはやると決めたらやる男だ…」「…作戦はある」
チョコはいつも直感で動いているタロウが、作戦を思い付くなんて想像もしていなかった。
「……」タロウが、チョコとシーに作戦を伝えると…
「…了解しました」「その作戦が実行出来るのであれば」「問題なく裁判までに間に合うでしょう」
「ありがとうございます」「シーさんが理解ある人でよかった」
「家族を守りたいと言う気持ち…非常に理解できます」シーの慈悲深さにチョコは、素直に感謝していた。
「話がまとまった所で、もう一度作戦を整理させてもらいます」
「タロウ様達は、作戦通り事前に二人のお仲間を助ける」「その後…3日後の17時」「チャイムが鳴るまでに小天街の街にある組織のターミナル内に停まっている」「目印の赤いトラックに乗車し、パンデミック城に向かって下さい」
「パンデミック城に着いたら、城の地下にある『羽の生えた人間の像』の前まで来て下さい」「私、もしくは別のトリトン派の人間がお出迎えさせてもらいます」
「ここまで宜しいでしょうか?」「私達と合流できたら、その後の作戦の説明をさせてもらいます」
「理解できたわ」「まずは、なんとしてもジロウとサイゼを助けないとね」「ねぇ!?タロウ君!」
「ああ!俺達シーワンの実力をアイツらに見せ付けてやるぞ」作戦も決まり、気持ちを一つにしたタロウとチョコは大空に拳を突き上げた。
「そういえば…カーさんの身の保証は大丈夫かしら?」チョコは、またしても大事な家族の一人であるカーさんの事をすっかり忘れていた。
「それも大丈夫です」「私の先輩である赤スーツの男性が、お側に付いておりますので」
「あの赤スーツ!トリトン派の人間だったのね」「あの二人顔馴染みだったのね」「そういえば昔に、他の赤スーツも見た事あるは」チョコはふと、2年前の出来事を思い出した。
「彼らから、チョコ様達の話を聞いております」「何やら、命を助けてやったとか?」
「はぁー」「なんか思い出した」「すごく口の悪い人だったはず」
「確かにそうですね」「そんな彼らも実際は、いい人ですよ」
「そうは見えなかったわ…」「ワハハ…」3人と1匹による作戦会議は最後に笑い声で終了した。
チョコとタロウは、色々な情報と提供してくれたシーと別れを告げ。新たな目的地であるターニンを目指して歩き出した…
一方その頃…
「やっと見つかった…」「…作戦に変更はない」「さあ!変革を始めよう…」
また別の場所では…「カー様!なぜアイツを選んだんです?」赤スーツの男性が隣に座るカーさんに疑問をぶつけていた。「何となくだよ!」
「…大事なことを随分適当に選んじゃうんですね」
「うまく説明が出来ないんだけだ」「けど…きっとあってるさ」「ワシの血筋がそう言っている…」
「…カー様って血流れてましたっけ?」
「…お前…なぁ」
つづく




