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戦闘狂世界を渡る。  作者: 南十字
第1章 [始まり]
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六話 初めての依頼

 新人君を助けた後、少し街を散策して宿に帰った。



 宿でぐっすりと寝て清々しい朝がやってきた。

 そういえば異世界に来てまだ一日しか経っていない。

 東京で暮らしていた時よりも一日により、濃密な体験をしているからだろう。

 そう考えると毎日が新鮮で楽しくなるのだろう。



 そんな事を考えながら宿を出る。今から何処に行くのかと言うと、昨日買った装備を取りに武具屋に行くのだ。

 身体の大きさに合わせて調整してもらったのに追加料金が無いのはかなり有難い。



 取り敢えず厩舎に行ってホムラを出してやる。厩舎に入っていたからか少し機嫌が悪い様に見える。名前を呼んでもそっぽを向く。

 後で肉を食わせてやる。と言うと少し機嫌が直ったようだ。



 昨日と同じように街の西側に行く。朝早くから活気のある声や音が聞こえてくる。



 フェイトスが店長をやっている店に入る。小さなかわいいお手伝いさんが出迎えてくれる。どこか眠そうな雰囲気だがそれでも元気いっぱいだ。



 お手伝いさんにフェイトスを呼んできてもらう。


「おう。いらっしゃい。」


 そう言いながら店の奥から調整済みの防具を持ってくる。


「調整はバッチリだから後は着るだけだ。」


 そう言って防具を手渡してくる。


「ああ、有り難う。」

 

 そう言って受けとる。

 


 本当に着るだけの様で、早速着てみると身体の大きさにピッタリだった。

 職人とは凄いものだ。一回図っただけでこんなにも早くできてしまうのだから。



 少し世間話をして店を出る。外に出た後にこっそり防具に火を近付けてみたが燃えないどころか焦げすらも付かない。

 いい買い物をしたな。



 店を出てそのままの足取りで冒険者ギルドまで行く。

 ギルドの中に入ると、まだ時間が早いからか人が少なかった。


「おはようございます。」


「おはようございます。今日から依頼を受けて行こうと思います。」


 ギルドの受付のお姉さんから挨拶されたので挨拶を返してからそう言う。

 

「それでしたら、あちらの掲示板に張ってある依頼を取ってカウンターに持ってきて頂ければ依頼を受けられますよ。

 ですが、自分と同じランクの依頼じゃないと受けられませんので気をつけて下さい。」


「分かりました。」


 お姉さんは掲示板を差して依頼の受け方を教えてくれる。

 早速依頼の書かれた紙を取りに行く。

 


 依頼書には依頼内容と適正ランク、報酬額が基本的には書かれていた。物によっては依頼の期間も書かれていた。



 取り敢えずFランクの薬草採取の依頼を取って依頼を受ける。

 薬草採取は薬やポーションなど需要がかなり有り、難易度も低いためギルドに常に張ってある。



 因みにだが、ランクごとの主な依頼内容はこのようになっている。

            ↓

            ↓

            ↓

            ↓

 Fランク・主に街の近くでの採取やウサギなどの弱い動物の狩猟。

 

 Eランク・主に街の近くに出るゴブリンやスライムなどの弱い魔物の討伐。


 Dランク・主に狼や猪などの大型の動物、オークやリザードの様な一般人には対処しきれない魔物の討伐。


 Cランク・主にファイアウルフやサンダーイーグルなどの魔力を持った魔獣、ファイアスネークやブラッドスパイダーなどの大型の魔物の討伐。他には盗賊団の討伐なども入っている。


 Bランク・主にオーガやワイバーンなどの大型で強い魔物の討伐。


 Aランク・主にドラゴンやリバイアサン、ヴァンパイアなどの強力もしくは特殊又は両方の魔物の討伐。


 Sランク・主に名前の付いている生物や一国を滅ぼせることのできる生物の討伐。


 大体こんな感じだ他には雑用なんかもある。

 群れになるとランクが上がることもある。



 閑話休題。初めての依頼に力をいれる。


 

 取り敢えず街を出て近くの森に来た。

 薬草の特徴はギルドで教えてもらったので早速探し始める。

 薬草は採取量の規定は無く、袋の量や質、重さで報酬額が変わる。だいたいごみ袋くらいの袋一つで大銅貨二枚だ。



 幸い薬草はそこら中に生えてるので少し根気を入れてやれば袋はすぐにいっぱいになる。



 ホムラにも手伝ってもらってほのぼのと薬草を採取していると森の奥から何かがやってきた。


「グギャギャギャ!!」


 耳障りな鳴き声をあげながら飛び出して来たのは、茶色味をおびた緑色の肌をした、子ども程の大きさのゴブリンだ。

 これでもしっかり大人サイズだ。



 ゴブリンは棍棒を振り上げて威嚇をしている。

 


 どう倒そうかと考えていると、ホムラがゴブリンに向かって攻撃をした。

 ホムラは口に炎を含みながらゴブリンの首元にとびつき、押し倒して噛みつき止めを刺した。



 ホムラが強いのかゴブリンが弱いのかわからないが先を越されたようで少し悔しい。

 次は俺が先にやってやる!



 ゴブリンの耳と魔石を剥ぎ取る。耳は討伐したという証拠の様なもので薬の原料になるため需要がある。

 魔石はお金になる。ちなみに魔石とは魔法を使う生物が自分の魔力を成長の過程で溜め込んだもので、急所でもある。

 一部、魔力を溜め込まず、魔石の無い生物もいる。人間もそのうちの一種類。



 その後、一日中薬草袋が五個がパンパンになるくらい採取した。



 十分採取したのでギルドに持っていく。



「依頼を達成してきました。」


 ギルドの受付のお姉さんにそう言って袋を渡す。


「お疲れ様です。凄い量ですね。

 取り敢えずこの量だと銀貨一枚です。質によっては追加報酬もあるので、そちらは後日伝えるかも知れません。」


「分かりました。あの、採取してる途中、ゴブリンを一体倒したのでそちらもお願いします。」


 そう言ってゴブリンの耳と魔石を取り出す。


「ゴブリンですか、怪我などは有りませんか?」


「怪我は全く無いです。」


「そうですか、良かったです。では、こちらがゴブリン討伐の報酬です。」


 お姉さんから銀貨一枚と大銅貨三枚を貰う。


「今回ゴブリンを倒されましたので、ランクアップ出来るかもしれません。」


「本当ですか!」


「はい。Eランクへのランクアップは簡単なのでもしかしたら明日にでもランクアップが伝えられるかもしれません。」


「分かりました。明日もまた来ます。」


「お待ちしております。」


 そう言ってギルドから出た。


 初依頼から早々にランクアップするかも知れないので明日が楽しみだ。今日は良く寝て明日に備えよう。

 読んでいただき有り難うごさいます。誤字脱字などがありましたら指摘していただければ有り難いです。

 最近私生活が忙しいので投稿できないことがあると思いますが、ご理解お願いします。

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