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戦闘狂世界を渡る。  作者: 南十字
第1章 [始まり]
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五話 装備調達

 3月4日

 防具の値段を金貨一枚から大銀貨一枚に変更しました。

 装備を整えに武具屋にやってきた。武器は刀があるので防具を買おう。

 炎を使うと燃えてしまうので燃えない物がほしい。

 


 取り敢えず近くの店に入ろう。


「いらっしゃいませ!」


 店に入ると元気な声が聞こえてきた。

 十歳ほどだろうか、小さな男の子が出迎えてくれた。          

 恐らく店の手伝いをやっているのだろう。偉い。 


「どのようなものをおもとめでしょうか?」


 拙いながらもしっかり接客をしている。


「ああ。防具を買いにきたんだ。炎を使うから燃えにくいヤツが欲しいんだが、あるか?」


「わかりました!てんちょうをよんできます!」


 少しして店の奥から筋肉質の男が出てきた。


「いらっしゃい。店長のフェイトスだ。」


「初めまして。エンジと言います。

 耐火性がある防具が欲しいのですがありますか?」


「それなら良いのがあるぞ。」


 そう言うとフェイトスは一つの防具を持ってきた。

 赤みがかった革で出来た防具だ。胸などの急所には金属のプレートが局所的に付いていた。

 

「この防具は火山地帯に生息しているファイアスネークの革でできている。ファイアスネークの革はマグマの温度にも耐える程耐火性能があるんだ。それに加えて柔軟性もある。少し高いがこれがお勧めだな。」


「それにします。幾らですか?」


「値段は大銀貨一枚だな。」


 盗賊から奪ったのでかなりの額が手元にある。なのでこのくらいは余裕で払える。

 フェイトスに大銀貨を渡す。


「少し身体に大きさを合わせるからちょっと測らせてもらうぞ…」


 そう言うとフェイトスはそう言ってメジャーで俺の身体を測り始めた。



「よし!大体測れたから後は明日取りにこい。」


「分かりました。有り難うごさいます。」


「あいよ!」



 お金を払って店を出る。腹が空いたのでお昼にしよう。


 


 



 丁度外に屋台があったので其所で串焼きを買う。

 


 ホムラ用にタレのついていないものも買う。

 ホムラにそれをやると目を輝かせて食べる。おいしかったのだろう。



 俺も串焼きを食べる。肉は牛肉の様な味で、肉汁とタレが絡んでとても美味しかった。

 気に入ったので今後も来よう。



 取り敢えずやることが無いので街の散策を再開する。

 何か面白い物がないか歩いていると、一人の冒険者が複数のガタイの良い冒険者に囲まれてるのが見えた。



 新人だろうか。筋肉は少なく、ひょろっとしている。

 まあ、俺も新人だけどね。



 話しを盗み聞きすると、新人君がガタイの良い冒険者にぶつかったと言うことらしい。

 多分いちゃもんをつけて金か何かを巻き上げようとしているのだろう。



 あまり見ていても気持ちが良くないので止めに入ろう。ちょうど暇だしな。



「おい。テメェ等なにしてんだ。」


 ガタイの良い冒険者の肩を掴んでそう言うとガタイの良い冒険者が振り返る。


「なんだ文句あんのか!!!!」


 一人がそう言うと他の奴等も参戦してくる。


「テメェもボコされてえのか!」


「なめてんのか!」


「やんのかコラァ!」


 かなり鬱陶しい。なので


「だまれ。」


 殺気を出しながら声に怒気を含ませて言う。 

 


 だがそれでも怯まずに向かってくる。


「テメェなめてんなぁ!ぶち殺す!」


 そう言いながら殴りかかってきた。なので拳を避けて懐に入る。そして鳩尾に掌打を当てる。



 ギルドのルールで暴行はダメだと言っていたがコレは正当防衛だ。うん。



 上手く入った様で鳩尾を押さえて踞る。



「テメェ!」


 そう叫びながら他の奴等も殴りかかってくる。複数の攻撃に手を添える様に受け流す。体制の崩れた冒険者達が倒れてくる。

 


 体制の崩れた冒険者同士がお互いにぶつかり合い、ぶつかった衝撃で痛がり動きが止まる。



 其処に蹴りや拳を叩き込み冒険者達は無事消沈。

  

「お、覚えとけよー!」


 捨て台詞を吐きながら逃げて行く。



 それを見届けていると新人君が話しかけてきた。


「あ、あの、有り難うごさいます。」


「大丈夫だったか?怪我とかしてねぇか?」


「は、はい。怪我とかは特に。」


「そうか。なら良かった。」


 そう言って歩き去ろうとすると新人君が呼び止めてきた。


「あの、助けてもらったお礼をさせてください!」


「いや、お礼なんていらねえぞ。ただ暇潰しに助けただけだからな。」


「で、でも!」


 新人君は頑なにお礼をしてこようとする。

 なので、


 「じゃあ今度会ったらその時に何かしてもらおうかな。」


 そう言うと新人君は目を輝かせて「ハイ!」と大きく返事をした。

 

 

 新人君と別れて散策を再開させる。

 



 余談だが、俺の後ろをついてくるホムラを見て

「ヒィッ!」

 と言う声を上げていた。面白い。


 

 

 

 読んでいただき有り難うごさいます。何か誤字脱字などがありましたら指摘していただければ有り難いです。

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