十八話 普通の少女
昨日は投稿出来なくてすみません。色々予定が立て込みまして、執筆できませんでした。
「う、う~ん…私は…」
少女が唸り、目を覚ます。
「おお、起きたか。どこか痛いところは無いか?」
「は!王よ…じゃなかった。大丈夫です」
「そうかならよかった」
「良かった…」
「あの…何で私は寝てたのですか?」
「お前の技を俺が防いだショックで気絶したからだな。技を防いだ余波で木が切れて倒れてきたんだ」
「そうでした…突然襲いかかってすみません」
「いや、大丈夫だ。戦いも楽しかったからな」
「あの…何で私を助けてくれたのですか?」
「それは…お前の事を気に入ったからだ」
「気に入った?」
「そうだ、今は王にはなってやれないが友達にはなってやれるぞ」
「本当ですか!?」
「ああ、ホムラも良いよな?」
「うん、いいよ」
ホムラも了承してくれた。これでこの子も俺らの仲間入りだ。
「自己紹介でもする?」
ホムラがそう提案してくれた。
まだお互いの名前すら判らないからな。良い提案だ。
「それでは…私の名前はルージュ・カーディナルと言います。実は私は吸血鬼なんです」
まさかのカミングアウトだ。確かに、口の中に鋭い犬歯が見える。
「それじゃあ、日の光とかは大丈夫なのか?」
「日の光にはある程度耐性があります。日傘をさしていれば問題無いです。直接日光に当たっても数分は猶予があります」
「おお、すげえ」
「では、自己紹介に戻りますね?」
「ああ、すまん」
「私の魔法は、血液魔法です。この魔法は血液を操ることが出来ます。自分の血液は直接あやつれますが、他人の血液だと自分の血液を混ぜないと操作できません」
「なるほど」
「では、私の自己紹介はこれくらいで」
「じゃあ次は俺だな。俺の名前はエンジ、焔木延治だ。魔法は炎魔法だ。」
そういうと、ホムラが何か言いたそうにこっちを見ていた。
「ホムラどうしたんだ?」
「エンジ…エンジの炎は、多分炎魔法じゃない。エンジの炎は何か別の魔法な気がする」
別の魔法?どういうことだろう。
「それは私も思いました。エンジ様の魔法を相手にすると、自分の魔法が頼り無くなる気がします」
「そうか?まあ今はよく判らんから後で良いだろう。次はホムラだ」
「判った…私の名前はホムラ。私は元々フレイムウルフだった。だけど、魔石を食べたら人間に成れた。エンジは私のご主人様」
「え?俺いつの間にホムラのご主人様になったの?」
「え?最初からホムラはそう思ってた」
そう言やあ人に成ったときから俺の事はご主人様呼びだったな。
何かのネタだと思ってスルーしてたが、本当だったのか…
「ホムラ様とエンジ様は付き合っていなかったのですね」
「「え?」」
なんで?なんで今そんな話になるの?
「だってお二方ともとても仲がよくて、お似合いですもの」
「い、いや、そんな///」
「ちがう、私は…ご主人様とは///」
「お二方とも満更でも無さそうですね。そこまで露骨に見せつけられるとなんだか癪に触りますね」
そんなになのか……ちょっと恥ずかしくなってきた。
「こほん、取り敢えず自己紹介はこれくらいでいいですね?お二方の関係性もバッチリ判りましたので」
「そ、そうだな」
「それで、お二方は今は何か目標があるのですか?」
「一応あるぞ、今は強い奴を探して旅をしているんだ」
「そうなのですね、強者を探して見つけた後はどうするのですか?」
「ああ、相手が了承してくれたら戦ってもらうぞ。まあ、今回みたいに相手から襲ってきたら了承無しに戦うがな」
「その節は本当にすみません…私の王にぴったりだったもので、舞い上がってしまって…」
「ハハハ、その事はもう大丈夫だ!もう俺達は友達だろ?」
「有り難うございます!それで…おこがましいのは承知なのですが、お二方の旅にご一緒させてもらえませんか?」
「全然いいぞ」
「むしろ大歓迎…」
「有り難うございます」
ホムラも了承したので、無事ルージュが仲間になった。
こうやって話していると、戦闘中とは違い普通の女の子だな。
「それじゃあ取り敢えず街に帰るか」
「判りました。日傘を取ってきますので少々お待ちを」
俺達は街に帰還することにした。
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