表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦闘狂世界を渡る。  作者: 南十字
2章 [強敵探し]
17/68

十五話 魅力

 俺達が新たな国に来て二日目、今は深い森の中を歩いていた。

 Cランクにランクアップしてから初めての依頼を受けているのだ。もちろんランクはCだ。



 今回の依頼は、森に出る蜥蜴の様な魔物の討伐だ。

 その魔物は刺々しい鱗を持っており、体長は6メートル程で、鱗を飛ばして攻撃してくる。体高は低いので、ストームウルフほどの威圧感は無さそうだ。



 森を進んでいると、大きな影が動いていた。目的の蜥蜴のようだ。



 その蜥蜴は何かを貪っており、まだこちらには気付いていない様だ。



 辺りの木に燃え移らないように、炎を大量に出さず、小さな炎の玉を出して背後から攻撃する。

 四つの炎の玉が当たった。


「ギャ!?」


 小さな悲鳴を上げて怯む。しかし、威力が小さめで、防御力も高いようで僅かしか効いていないようだ。


「キュア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!」

 

 のっそりとこちらを向いて威嚇してくる。

 甲高い声で、耳障りだ。


「うるさい」


 ホムラがそう呟いて、炎の玉を連射する。だが、蜥蜴が土魔法で地面を隆起させて防ぐ。こいつ魔法も使えるのか。


 

 攻撃を防ぐのを見たホムラは炎を手に纏わせながら蜥蜴に向かって走り出し、隆起させた土を飛び越えて蜥蜴に襲いかかる。



 蜥蜴が尻尾の鱗を飛ばしてくるが、それを炎を横に薙ぐように防ぎ、蜥蜴の目の前に着地する。着地してすぐに、蜥蜴を回転しながら右足で蹴り上げ、仰け反って上体を浮かせた蜥蜴に何度も拳を叩き込み連撃を見舞わせる。その際に、手に纏った炎が腕の速さに追い付かず遅れて当たる。

 一発のパンチで、二発の衝撃が叩き込まれるので、その分相手は仰け反り攻撃する暇を与えない。

 


“ドガドガドガドガドガ!”

 


 辺りに連撃の音が響く。数十発の連撃を叩き込んで、ようやく攻撃が止まる。カエルの様にひっくり返った蜥蜴の腹には沢山の焦げた後が出来ており、まるで腹全体が炎で炙られて焦げた様になっていた。


「お疲れ。じゃあ、剥ぎ取りをして帰ろうか」


「わかった」


 ホムラにそう呼び掛けて剥ぎ取りをする。剥ぎ取りをしたら、真っ直ぐギルドに帰って依頼達成の報告をする。



 ギルドで報告が終わった俺達は、暇潰しも兼ねて依頼の掲示板を眺めていた。

 そこに一つ、気になる依頼があった。その依頼内容はこうだ。



{国から離れた森の廃屋に謎の魔物?が住み着き、調査に行った者が帰ってきていない。唯一生き残った者の証言によると、『一人の少女の様な魔物?が侵入者を殺している。その少女は、赤い何かを操ってこうげきしてきた。その少女の周りには、ゴーストの様なものが飛んでいた』}


 

 ということらしい。


 

 何が気になるかは分からないが、勘がこの依頼には何かあると言っている気がする。



 しかし、この依頼はBランクなので依頼としてはいけない。 

 どうすれば良いか?簡単なことだ。依頼を受けずに個人で行けば良いのだ。


「ホムラ、この依頼が気になるから個人で調査に行っても良いか?」


「いいよ。ご主人様が気になるんだから自由に行っても良いよ。私はご主人様の居るとこに付いていくから」


「有り難う。もし何か危険な事があったらすぐに逃げよう」


「わかった。ご主人様が無事ならそれで良いから」


 と、言うわけで明日はこの依頼の場所の調査だ。

 読んでいただき有り難うごさいます。誤字脱字などがありましたら指摘していただければ有り難いです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ