プロローグ
どうも皆さんはじめまして。南十字と申します。
初めての作品なので暖かい目で見守ってくれると助かります。
片手で男の胸ぐらを掴み腹を殴る。路地裏に鈍い打撃音が響く。
「ううぅっ…」
呻き声を上げて動かなくなった男を放る。
俺…焰木延治は、ため息をついて、横たわる男を踏みつける。
弱い弱すぎる。もっと血、肉沸き立つ戦いをしたい。
いわゆる戦闘狂な俺は、数々のチンピラにケンカをふっかけていた。負けることも幾らかあるが1対1ではほとんど勝てる。今日も路地裏でたむろしていたチンピラに勝負を挑んでいたのだ。
すると、静かになった路地裏に怒声が響く。
何事かと身構え振り返る。その直後、振り返った俺の腹部に衝撃がはしる。腹を見ると突き刺さるナイフと溢れる赤い血。
俺を刺した男が「ざまあみやがれ」と悪態をつき走り去って行く。俺は人から恨まれるようなことを沢山してきた。その付けが返ってきたのだ。
腹が痛い。いや、痛いというよりも熱い。身体は冷えて寒いと感じるが、刺された箇所だけが異常な熱さを感じる。
そんな中、死に行くというのに俺は冷静に考えを巡らせていた。
死んだ後はどうなるのか。
死後の世界はあるのか。
まだ生きていたかった。
親孝行ができなかったな。
視界が霞み瞼が落ちる。そして意識が途切れた。
読んでいただき有り難うごさいます。
何か誤字脱字などがありましたら、指摘していただければ有り難いです。