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魔導器パンクトネイル 09




 大浴場にて身を清めた後、ベルスレイアは一同を引き連れ、帝都を離れてゆく。血の翼を発動し、空を駆ける。

 パンクトネイルの最初の標的として相応しいものを探し、飛んでゆく。


 半時間程進み、血の魔眼により発見した標的の眼前へと降り立つ。


「グォオゥ……」


 そこに居たのは巨大な竜。緑竜と呼ばれる、森に生息するドラゴンの一種であった。


――――――――


種族:緑竜

レベル:18


生命力:127

攻撃力:90

魔法力:74

技術力:55

敏捷性:54

防御力:118

抵抗力:102

運命力:51


スキル:灼熱


――――――――


 ベルスレイアと比べれば、体高だけで五倍程はある。通常、冒険者であればSランクでも苦戦する怪物である。単独かつ無傷で討伐など、到底不可能。

 しかし――気負う様子もなく、ベルスレイアは笑みを浮かべる。


「喜びなさい。お前がパンクトネイルの最初の犠牲者よ」


 言って、収納魔法から打槍を取り出し、構える。

 これに反応し、緑竜も首を上げ、待ち受ける。小さな敵対者を認識する。しかし、己を害する程の強敵とは、思ってもいない。

 竜という、強大な存在であるからこその慢心。


 それを打ち砕くように、ベルスレイアは正面から打槍を叩き込む。


「――フッ!」


 取り出した打槍、パンクトネイルを振りかぶる。同時に蒸魔素機関を稼働させる。白い煙が立ち昇る。そして吐き出され、パンクトネイルは威力を高めていく。

 特にスキルを使う必要すら無く。ただ一度の圧縮、最終攻撃力の一割上昇のみ。

 たったそれだけの、シンプルな一撃。


 それが――緑竜を顎から貫いた。


 ドシュウッ! という稼働音と共に、打槍を突き出すベルスレイア。その杭は、ザク、と緑竜の顎に突き刺さる。さらに衝撃が脳まで到達。破壊力がそのまま槍のようになり突き進む。脳を破壊し、頭蓋を貫く。

 そうして――頭頂部まで突き抜け、風穴を開ける。


 一瞬の出来事。緑竜自身すら想像もしなかった、即死。

 あまりにも、一方的な蹂躙であった。


「――なかなかの破壊力ね」


 ベルスレイアは満足そうに言って、パンクトネイルを竜の顎から抜き去る。そして腕を振って血を落とす。と、同時に魔物である緑竜の肉体が魔素と化して散る。残ったのは鱗等、素材となる部位のみであった。


 実際――ベルスレイアの攻撃力と魔法力だけでは緑竜を即死させることは不可能である。打槍を使い、最終攻撃力を一割上昇させたとしても。

 それでもなお、緑竜を即死させたのは、紛れもなくパンクトネイルの攻撃力に理由があった。


 試運転も終え、ベルスレイアは緑竜の素材を収納魔法に収納。そして再び、血の翼を使い飛び上がる。

 まるで何事も無かったかのように。空を滑り、帝都へと帰還する。

マインクラフトをしていて更新が遅くなりました、申し訳ありません。

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