第5話 戦闘という名の蹂躙
補足
メイティ&リネード→土屋を婿に
エルバート→土屋を友達(という名目でバックに)
で、狙っています。
エルバートはホモじゃありません。
「さぁ、お人形になりたいのはどなた?」
メイティが大きな声で先制する。アジトの中にはかなりの人数の盗賊がいる。
相当規模が大きい盗賊団なんだと感心しているとアジトの奥の方から大声が響いてきた。
「何を騒いでいやがる!」
「団長!冒険者だ!冒険者が来た!」
「あぁ!?冒険者だと?さっさと引っ捕えろ!荷ぐるみ剥いでやれ!」
『ウォォォォオオオオ』
うわぁ...なんかテンション上がっちゃってるよ。
まぁ、こんな少数の冒険者普通は格好のカモだよな、普通だったら。
『炎よ、我が呼び声に応え、槍となりて敵を撃ち抜け!ファイアーランス!』
『水よ、我が呼び声に応え、槍となりて敵を撃ち抜け!ウォーターランス!』
メイティとリネが先制攻撃をする。
それだけで吹っ飛んでいく盗賊達。おかしい、これじゃ弱すぎる。この程度なのか?この世界の盗賊は。
そう思っていたら、俺達の(・)後ろから声が聞こえた。
「おいおい...こいつはどうなっていやがる...」
5人の盗賊がアジトの外から出てきた。装備から見てこいつらが幹部とか、ベテランの盗賊とかだろう。
「メイティさん、リネさん。そちらは任せました。」
「はいっ!」
「承知ですわ!」
「エルバートさん!防御お願いします!」
「わぁーってるよ!」
「くそっ!ふざけやがって!」
「今更、謝ったっておせぇぞ!」
「やっちまうぞ!」
五人同時に攻撃してくるが、すべての攻撃を盾と剣でいなし、好きあらば反撃を打ち込んでいるエルバート。あいつ凄いやつだったんだな。
さて、馬鹿な盗賊にお仕置きの時間だ。
『地よ!愚かなる敵に鉄槌を下さん!わが大地の力を持って叩きつぶせ!アースハンマー!』
新しく覚えたB級の魔法"アースハンマー"だ。名前から予想できるとおりただの土のハンマーだけど、かなり硬いしこれまた効果ありそう。
「な!でかすぎんだろ!」
「回避!回避ぃぃぃ!」
ドスンッ!
あれま、外したか。ただ、アースハンマーの威力に腰抜かしてるし、今のうちにさっさと捕縛しましょうか。
『地よ!大地の鎖の力で敵を捉えよ!"アースバインド"』
「よし、幹部捕獲完了」
あれ?そういえばエルバートは?
「おい、土屋!そんなおっそろしい魔法使うなら先に言っとけ!危うく俺まで潰されるとこだっただろうか!」
「あっ、すいません。」
「これからは前衛の事も考えて魔法を使ってくれ。」
そう言いながら肩をポンと叩いてくるエルバート。こいつ...案外イイヤツだな。
「それじゃ、残りもさっさと捕獲しましょうか。」
「おう!」
そういってアジトの中を見ると
「ぎゃああああ!熱っ、熱い!!!!」
「じゃあ冷やしてあげますね!『アイシクルジャベリン!』」
「ぎゃああああ!いてぇ!寒い!やめてくれぇぇぇ!」
なんだこの地獄絵図。あのふたりも相当やり手の魔法使いだったんだな。てか、性格変わってないか?
「ほらほら!そんなんじゃ私の炎は避けられないわよ!『ファイアーテンペスト!』」
ちなみにさっき読んだC・B級魔術書によると"アイシクルジャベリン"はウォーターランスの氷属性版で、威力もかなり上がっているC級魔法。
"ファイアーテンペスト"は土属性の上位である風属性と炎属性の混合B級魔法だ。
メイティ...可愛い顔でドSみたいな発言するのは...
「これ、手出しする必要あります?」
「言うな、俺も同じ気持ちだ!」
エルバートと2人悲しく見守っていると、程なくして敵の下っ端らしき奴らは全員戦闘不能になった。殺してはいない...はず。
アジトに入る前にそう決めたからね。
「あ、2人共。お疲れ様です。」
「「土屋様!私達頑張りましたわ!」」
「え、えぇ。凄かったです。」
敵にあんな発言してたから若干引いてしまう。好意を向けられてるのはわかるけど...流石に...ねぇ?
「さて、後は...」
「まったくてめぇら情ねぇな!"五頭竜"がいねぇとなんにも出来ねぇか!」
うん?五頭竜ってもしかして後ろのこれか?
「五頭竜ってこいつらですか?」
地面の土を盛り上げて上空に掲げてみる。この数日で土操作かなり上手くなってる気がする...いや、気のせいだ。そんな主人公みたいなことあるわけない。
「なっ...てめぇ、何者だ!」
「僕ですか?僕の名前は土屋 俊太。勇者のおまけで召喚された土の魔道士です。こちらの3人は僕の仲間のメイティさん、リネさん、エルバートさんです。」
「土の魔道士...だと!?」
「さて、残るはあなただけです。今すぐ投降するか、無意味に戦うか選びなさい。」
命令口調で言ってみる。まぁ、絶対戦うよね。
「ふざけんな!こいつらにだけ戦わせて俺が戦わないなんてありえるかよ!」
デスヨネー
「来い!魔剣"ディリウス!"」
後ろの宝物庫のような場所から剣が飛んでくる。なんか黒いオーラまとってるし...切られたらやばそう。
「魔剣"ディリウス"は敵の魔力を奪う効果がある。魔法使いじゃ、この剣相手はきついんじゃないのかい?」
お、魔剣の効果説明してくれてありがとう。
魔力ドレインか...あ、そういえば俺達自信、魔力ドレインのスキル持ってたよな。これって相手を魔力枯渇させれるんじゃ。
『魔力ドレイン!』
「なっ!嘘だろ...魔力が抜け...て...」
「「「...」」」
「こ、これにて盗賊団の討伐完了ですね!」
いやぁ魔力ドレインって人間相手だとチートだよね!
ーーーー
「そういえば盗賊団の物ってどうなるんですか?この魔剣とか...」
「基本、盗賊団を倒した人の物ですわ。ですが、中には被害届を出されてる方もいるので、そういった方には高値で買い取っていただけるはずです。」
そうか、貰っちゃっていいのか...この魔剣...でも俺使わないからなー、あ、そうだ。
「じゃあ、この魔剣は被害届とかがなかったらエルバートさんにあげますね」
「「「え...」」」
「僕じゃ持ってても使いませんし、それに、さっき危うく大怪我させそうになったお詫びです。」
「そ、そうか...いやぁ魔剣か......ちょっと確認していいか?」
「はい?なんでしょう。」
「魔剣がどういったものか知ってるのか?」
「いえ...知りませんけど...」
「あぁ.........えっとな...魔剣っていうのは確かに強い効果を持ってる。でもな、魔剣には絶対デメリットがついてくるもんなんだよ...」
「えっ...」
し、知らなかった。あの盗賊頭があまりに自信満々だったからそんな事考えてもいなかったな...
「ちょっと待ってな」
エルバートがそう言いながら小さな箱を取り出した。
箱になにか念じている。
ポンッ
中から出てきたのはウェポンオーブだ。あ、あれか!アイテムボックス的な。
「エルバートさんそれ...」
「うん?あぁこれはウェポンオーブって言って...」
「そっちじゃなく、その箱の方です。」
「これか?これはアイテムボックス。容量は中だけどな。」
「アイテムボックスって中にものを入れられるアイテムって事ですか?」
「あぁ、その認識であってる。てか、それも教わってないのか...指導役のやつ...何やってんだ。」
そう言いながらエルバートがウェポンオーブを魔剣にかざす。
でてきた表記は
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魔剣ディリウス
品質A
特性:魔力ドレイン小、俊敏上昇小
呪印:防御力零
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うわぁ...防御力零とか使えねぇ...
しかも魔力ドレイン小かよ...
「やっぱり、呪印が酷いな...まぁ、物好きにでも売れば良い値が付くだろう。て、わけでこれは売却でいいか?」
「えぇ、僕でもこんな剣使いたくないですから...」
「あと、そうだ!お前、魔力ドレイン使えるのか...」
「えぇ、使えますよ?正確には魔力ドレイン+ですが...」
「魔力ドレインの上位版か...全く今回の土の魔道士はほんと規格外だな...」
え、やめてよ。そんな俺、主人公みたいな事似合わないから!
「とりあえずこんな人数じゃ馬車が絶対足りんな...さきに土国までいって兵士をよこしてもらうのが良さそうだな。」
「じゃとりあえず全員どっかに閉じ込めておきますね」
「..................あぁ」
なんか呆れられてばかりな気がする。
読んでいただきありがとうございました。
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土屋はあんな事言ってますがかなりのチートです。




