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土の魔道士はモブで生きたい  作者: Pinekey
第2章 ガルム土国編
28/31

第26話 見張りの語り合い

更新だいぶ時間が空いてしまった上に量少ないです、すいません。


現在、俺はメイティと焚き火を炊いて見張りをしている。

他の皆は馬車の中で寝ている。

時刻は3時くらいだろうか?

さっきエルバートとリネさんと交代してこのまま朝まで見張りを俺達がやることになった。

まぁ、朝出発することになったら馬車の中でねるんだけど。


あ、そうそう。男の子の方はアルスという名前らしい。昔、土の勇者に募っていた炎の魔道士と同じ名前らしく、メイティが驚いていた。

それで、アルスとエリスはこのままグレートワームの討伐に連れていく事にした。

グレートワームは放置できないし、ここまで来たら倒してから帰った方が良いしね。


「今日も色んなことがありましたね。」


ふとメイティが話しかけてきた。


「えぇ、まぁだいたいディータのせいですが...」

「まだ油断できないですね...これだけ色んなことが起きるとこれからもあの魔族の仕掛けた罠がありそうです。」

「あいつだけじゃなく他の魔族が仕掛けてきてもおかしくないし...あいつらは大丈夫なのかな...」

「土屋様の...お友達の方々ですか?」

「うん、あいつらなら大丈夫だと思うけど、心配だとすると水谷の方かな。火野の方は気が強いから大丈夫だろうけど、水谷は気が弱いから...ってどうしたの?メイティ。」

「いえ、そのお友達の方々の事をちょっと羨ましく思っただけです。」

「えっと...その。」

「あ、いえ、忘れてください!」

「あ、うん。」


さらっと軽い爆弾を投下してくるな...メイティは...

そういえば聞きたいことがあったんだ。


「ねぇ、メイティは貴族だよね?」

「はい。」

「リネさんはお嬢様口調なのにメイティは普通の喋り方だよね?」

「あぁ、あの喋り方は疲れるので...」

「そういうものなの?リネさんは普通に使ってるけど...」

「私は冒険者になるよう育てられてきましたからこの口調の方が楽なんです。」

「なるほど。」


そういえばそんな話をしたっけ。


「...」

「...」


会話が無いな...

日本にいる時は夜更かしとか良くしてたから起きてるのは問題ないけど無言は辛いものがあるぞ...


「あ、そうだ。土屋様はオーブの効果をスキルとして使えるんでしたよね?」

「あぁ、うん。つかえるよ。」

「土屋様がくださったこの杖を鑑定して欲しいんです。あ、もしかしてもう既に鑑定済みだったりします...?」

「あの...実は、はい。」


流石に失敗作を渡すわけにはいかないからな。


「実はですね、この杖をアイテムオーブで鑑定したら闇炎(ダークフレア)(ブレス)っていう魔法が使えるという記述が出たんです。

ですが、肝心の詠唱がアイテムオーブだと表示が不明瞭になるんです。

土屋様の鑑定ならそれがわかると思って。」


闇の魔力が残ってたのかな?闇の魔力って色んなものに作用するから厄介なんだよな...


「なるほど。じゃあちょっと見てみますね。」

「はい、お願いします。」


手渡された杖を鑑定。スキルの詳細を見てみる。


ーーーー

闇炎の息


属性補正 火、闇


詠唱 『闇の炎よ。炎獣の力を纏い、我が前に顕現せよ。敵を焼き尽くす龍の吐息と成れ。』

ーーーー


うわぁ...相変わらずな詠唱文だ...

これを声に出してメイティに教えるのか...


「えっとですね...」

「はい!」


そんな期待の眼差しでこっちを見ないで...


「『闇の炎よ。炎獣の力を纏い、我が前に顕現せよ。敵を焼き尽くす龍の吐息と成れ。』です。」

「かっ、かっこいいですねっ!」

「そ、そうかな...」


メイティはめっちゃキラキラした目で言ってくるけど、俺にとっては中二な詠唱文なんだよな...

うっ、リアル中二の思い出が疼く...


「明日グレートワームに試してみてもいいですか?」

「危ない真似はやめてくださいね?」

「その位は大丈夫ですよ!登録してなかったとはいえ私の方が冒険者としては先輩なんですから!」

「登録してなかったのに狩りとかしてたの!?」

「はい、私有地で。」

「あ、そうか。公爵だもんね...」

「でも、土屋様は王様と同等くらい偉い扱いですよ?」

「そうは言っても実感がないんだよね...」

「...土屋様は、」

「?」

「魔王との戦いが終わったら元の世界に帰ってしまいますか?」

「あー、えっと...」


これは、どう答えようか。流石にガイアの事を話すわけには...行かないか。

まぁ、何かと理由をつけて残るつもりだけど。

とりあえず今は...


「まだ、わかんないです。元の世界に未練が無いわけじゃないんで。

でも、僕はこの世界に合ってる気がするんです。

どっちも捨て難いので、まだ保留ですね。」

「そう...ですか。こちらに残ってくれる気持ちがあるなら良かったです。」

「まぁ、まずは魔王を倒さないとね。」

「土屋様なら1人でも倒せちゃいそうですけどね。」

「流石にそれは...」


出来なくはなさそうな気がするんだが...いや、でも止めは洸大にやらせよう。

勇者の...いや、主人公の面目を持たせてやらないとな!


「ふふ、期待してますよ。」

「はい、任されました。」


そこからは、他愛もない話をして気づいたら夜が明けていた。

さぁ、グレートワーム倒しに...あ、その前に飯だ。

あと、眠い...

読んでいただきありがとうございました。

よろしければ評価、感想、誤字指摘をよろしくお願いします。


あと数話でガルム土国編を終わるつもりです。

合計50〜60話位で土モブは完結の予定です。(一応)

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