第9話 王女失踪
更新遅れてすいません。次の更新は恐らく火曜日になります。
目を覚ますと、そこは数時間前にいた扉の前だった
「おぉ、起きたか」
目の前にこちらを心配そうに見る王様がいる。
あぁ、まだ頭が痛い。全く酷い事をしてくれた...
「今さっき地面が光ったかと思ったら土屋殿が現れてな」
あの部屋から転移したって事か
「遅くなってすいません...」
「ふむ、やはりか...」
「?」
何かあったのだろうか
「実はの、土屋殿がその扉に入ってから10分程しかたっておらんのだ。」
それってつまり...
「時間の進み方が違う?」
「そういう事かのう...」
転移魔法とか時間操ったりする魔法はどの属性に分類されるのだろうか...可能性としては未だに謎が多い闇属性か...
「それでじゃが...どうだったのじゃ?」
「あー...死にはしませんでしたが酷い目にあいました。100回連続で魔物と戦うらしくて...WAVE...51回目の戦いで負けてしまいました」
「ふむ、やはり死ぬ事はないか...」
「えぇ、どういう仕組みかは知りませんが...」
「とりあえず今日の所は休むとしようか。なに、あと2ヶ月あるのだ。それまでに100回まで行ければ良い」
「勿論です。なんとしてでもクリアしてみせます。」
「はっは、その意気じゃ!」
この王様...王様って感じがしないんだよな...
「そうじゃ、この国にいる間の土屋殿達はこの城の客室を使えば良い。もともとその用途で使われていない部屋が4つあるのでな。
あとの3人は既に案内するように城の者に伝えておる。」
「そうですか、わざわざすいませんね...」
「良い、魔王を倒すのじゃろう?そのぐらいせねば土屋殿達に顔向けできなくなってしまうからの。」
やっぱ良い人だ!
ーーーー
「土屋様っ!」
言われた通りの部屋に行くと部屋の前でメイティが待っていた。
俺が戻ってきたのを見ると駆け寄ってくる。
「おかえりないさい、土屋様。それで...何があったのでしょう...?」
あ、そうか。あの場所は王家の血を引いてる人と勇者しか入れないんだったか。
「僕と王様しか入れない場所......祠があるんですけど、そこで修行をしてました。」
「修行...ですか?」
「はい、絶対に死なない場所、それも時間の進み方が極端に遅く、修行のために作られたような場所で」
「そんな凄い場所が...」
やっぱびっくりするよね、俺もびっくりしたもん。
「それなら安心しました。土屋様に何かあろうものなら私...
命を賭けてもお守りいたします!」
「うぇ!?い、いや...流石にそこまでは...」
なんだかメイティの思いが重い...
いや、駄洒落とかじゃなくてね
「えっと...じゃあ、また後で。ちょっと部屋に荷物を置いてきます。」
「はい!また夕飯時に!」
とりあえず部屋に戻る。
荷物を置いてくるっていってもバルニア光国で出発時に貰ったアイテムボックスに入ってるんだけどね。
とりあえず、ガイアに言われた"あれ"
ヘカーテとか言ってたスキル?は何なのだろうか。
ーこちらヘカーテでございます。
「うぉあ!?」
まさか返事が来るとは思ってなかった。擬似人格って...こういう事か...
じゃあ
(とりあえず、スキルの詳細が見たいんだけど)
ースキル一覧を表示します。
ーーーーーー
メインスキル
常時発動型スキル
土属性適正(絶)、自動再生小、魔力自動回復+
任意発動型スキル
魔力ドレイン+
特殊スキル
ガイアの欠片
派生サブスキル
ガイアの欠片
ーー常時発動型
ー土属性適正上昇
ー身体能力、五感上昇
ー基本値アップ(特殊)
ーーーーーー
ー以上になります
お、おぉ色々と感じる部分はあるけどまぁ良しとしようか。
(基本値アップって何?)
ー基本値アップ(特殊)の効果は基本値が上がる事です。
上がる条件は土属性魔法を一定魔力量使用した場合、となります。
また、基本値が上がる事に次に基本値が上がる為に必要な魔力量も上昇します。
(現在の基本値は?)
ー1300です。
マジでチートか...魔王の推定1.3倍じゃないか...
てかこの事って他言したら...
(スキルとは関係ないけど質問いい?)
ー答えられる質問には限りがありますが、それでもよろしければどうぞ
(ガイアの事と今日あった事、スキルの事を他言した場合に何かあったりする?)
ー他言しそうになった場合には自動で制御がかけられるようにガイア様から命令を受けています。
あ、そう...
ま、いいか。他言した所で大変な事になるのは目に見えてるし。とりあえずはこの調子で行こう...あ!
(スキルの隠蔽とかって出来る?)
ー無い物を有る物として扱うことはできませんが、有る物を無い物として扱うことは可能です。
ふぅ...良かった。これでガイアの事とかバレたら...いや、考えない事にしよう。
コンコンッ
「土屋様、夕食の準備が整いました。」
「あ、はい。今行きます」
兵士が訪ねてくる。
もう、そんな時間か。
「あ、あの。よろしければ握手をしてもらっても良いですか?」
「?それくらいなら別にいいですよ?」
こういう事もあるんだな。ちょっとだけ有名人の気持ちがわかる。
「あ、ありがとうございます!それでは案内いたします!」
兵士の人に案内されて連れられた場所は...
パーティ会場だった。
「なんで...パーティ会場?」
「土屋様があの盗賊"アースドラゴンズ"を討伐したとの事で...それと、勇者様が来た時は必ずパーティを行う決まりらしいのです。」
「なるほどね...」
こういうのって何すればいいんだろうか。ていうか、ほかの3人は何処だ?
「こちらの席へどうぞ」
「あ、土屋様!」
「よう、部屋の片付けは済んだのか?」
「おまちしておりましたわ、土屋様」
いたいた、なんかあれだな。会って間もない...ていうか2日しかたってないのにすごい馴染んでるっていうか...前からいたような気がするというか...
「どうしたんだ?そんな懐かしいものを見るような目をして...」
「あ、いや。何でもないです。」
「そうか?」
エルバートに不思議な目を向けられる。
別にやましい事考えてるわけじゃないんだがね。
「部屋の片付けは済みました。あとは明日何をするか考えていた所です。」
そう言いながら、席に着く。まぁ、明日は街に出てみたい気持ちがあるんだが...
「俺は明日ギルドに行くんだよなぁ...一応Aランクハンターだから、こっちにいる事をギルドに報告しなくちゃならねぇ」
ギルド!やっぱりあるのか。気になるなぁ
「私は...明日一日暇ですわね。買い物にでも行こうかしら...」
リネさんは暇か
「私は...一応交換公爵なので...実家に挨拶を...」
「ん?交換公爵って...」
「あ、交換公爵というのはですね...」
「なるほど、そんな制度があるんですね。」
「えぇ、ですから明日は一日土屋様に会えませんわ...」
シュンとするメイティ。かわいい...いやいや!付き合ったりとかはしないけどね!?
「えーっと、それじゃあ...どうしようかな。俺も買い物に行こうかな...」
「え、ほんとですか!?それなら私といっ「報告します!アリス様が、アリス様が行方不明になりました!」...しょに......」
んん?アリスって誰だ?
「あの...アリス様って?」
「アリス様は王女様です。」
メイティが少し不機嫌に教えてくれる。
王女様ってことは、あの国王が...あ、そういう事か。だからメイティが不機嫌に...
「すぐに捜査隊を出せ!国民には知らせるな。確実に騒ぎが起きる!」
王様が叫びながら指示する。
「悪いが土屋殿、それに護衛の者達。アリスの...娘の搜索を手伝って欲しい...!」
「ちょっ!」
王様がそんな簡単に頭さげちゃいかんだろう!
「頭を上げてください! 手伝います!手伝いますから!」
「おぉ!手伝ってくれるか!ありがとう!」
なんだか大変なことになってきたな...
ーーーーーー
おまけプチコラム的な何か
この物語に出てくる言語はまんま日本語です。
そういう描写を書こうかとも思いましたが、このままだと書かない可能性が出てくるので先に書いておきます。
使われる文字、文化等も最初の勇者が持ち込んだ者を発展、更に次代の勇者が持ち込んだものを取り込み...といった感じになっています。
読んでいただきありがとうございました。
もしよければ感想、評価をよろしくおねがいします。
レポートが大変ですが、頑張って書きます。
あ、あと名前変更しました。
プチコラム的な何かはあとから追記したり、後から書いたりする場合があります。