一番の愛
思いつきで書いたのでクォリティーは保証しかねます
彼女、春川夏美の話をしよう。
春川夏美という名字と名前で喧嘩でも起きそうな名前の女の子、いや女の子と言うにはいささか育ちすぎているが大人と言うにはまた少々早いのがは春川夏美。
年は今年で17年目の人生を送ることになる。
誕生日は十月二十五日。
姿を言ってしまえば悪い意味でなくかといって良い意味でもなく彼女は『ふつう』だ。
肩に掛かるか掛からないか微妙なセミロングな髪には一度染めてから再び染め直したのかところどころ茶髪が混じっている。
そして体格もふつう身長体重座高聴力視力体力ともに全国平均ジャスト。
そんなどこにでもいるような女の子が春川夏美なのだ。
だがそんな 『ふつう』の彼女にも『ふつう』ではない事がある。
それは
彼女かストーカーだという事実だ。
もちろんそんな『異常』なことではあるが
彼女、春川夏美は『ふつう』にストーカーとして活動している。
例えば彼女の一日をあげれば
まず彼女が目覚めるのは朝といっても良いかも曖昧な午前三時だ。
もちろん彼女はそれから無駄に過ごすのではなくストーカーの相手(以後彼と表そう)の事を思い彼のために愛情を込めたお弁当を作りながら彼の部屋のライブ映像をみる。
それが彼女が学校に登校するまでの七時までの四時間続く。
登校はもちろん彼の家の前まで彼を迎えに行き彼とともに登校する。
そこからの学校生活は残念だが割愛させてもらおう
そして彼女と彼が学校から帰ると春川夏美は彼の家へあがり遊ぶ。
遊ぶといっても彼女の中では遊ぶでも彼から見ればただ手をつなぎ喋っているので遊んでいるとも言えない。
そして夜の十時頃になって彼女はやっと帰路につく。
それが彼女の一般的な日常だ。
それが春川夏美。彼女の全てー全てとは言い難いが彼女のもっとも大きな一面ーだ
そしてそんな彼女は今彼と共に彼の部屋にいる。
「ねえねえ。ぎゅーとして」
彼女は彼に問いかける。
「いいよ」
彼はそう短く返し春川夏美を抱きしめる。
抱きしめられた彼女は嬉しそうにふふふと笑い彼を抱きしめ返す。
「ねえねえ。あっちゃん私のことどれだけ知ってる?」
彼女があっちゃんと呼んだ人物は今まで彼と表してきた冬場秋斗。
そして彼女を抱きしめた人物。
冬場秋斗は彼女の質問に零が一に変わるより早く答えた。
「ぜーんぶ知ってるよ。だって僕はストーカーだからね?」
冬場秋斗の視線の先には微笑んでいる春川夏美がいた。
抱き合っているのに彼女がいた。
しかも一人ではなく壁一面にいた。
写真の彼女が数百と冬場秋斗を見つめ微笑んでいた。
そんな写真を眺めながら冬場秋斗は春川夏美の頭を軽くなでた。
「あっちゃんだいすき」
「僕もだよ」
彼女は僕の腕の中で再び微笑んだ