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美少女(物理)  作者: 蘇芳春海
1/11

プロローグ ~嘆きの鎮魂歌(嘘)~

細々と活動していきますので、よろしくお願いします。

 上から鉄骨が落ちてきた。



 今日は極端についてないな、俺。



 ……人生、なにがあるかわからないね。




























 朝。俺の家に爆音が鳴り響いた。



「…あー…またか……」


 俺はそんな爆音に驚くことも無く、普通にベッドから起き上がる。


 すると、部屋のドアが開いた。入ってきたのは俺の姉さんだ。



「…弟よ、朝ご飯が爆発した……」



「だろうな。朝っぱらからこんな住宅街で爆音を鳴らすような朝飯は、あんたの朝飯だけだ」


 姉さんは、朝飯を作るのが下手だった。


 下手というか……テロ行為だ。

 いや、『あまりにも酷すぎて食えない物を作る的な意味』のテロ行為じゃなくて、爆発するからテロ行為なんだ。朝飯に対する意図してないテロ行為なんだ。『もはやテロ行為』じゃなくて、『これはテロ行為』なんだ。なんかもう、朝飯を作ることに変な革命起こしちゃってるんだよ。


 ちなみに、下手なのは朝飯であって、料理ではない。あくまで朝飯なのだ。


 理由は解らないが、昼食や夕食は作れるのに朝飯だけ作れないのだ。


 なんかの呪いに掛かってるのか?


「ごめんな…。朝ご飯だけが作れない姉で…」


「いや、そんなに落ち込まないでくれよ。いつもの事じゃないか。また学校行く途中にコンビニにでも寄って朝飯買うから…」


「本当にゴメス…」


 姉さん、謝る気持ちがあるならちゃんと謝ってくれ…。














 やあ、俺の名前は桐江(きりえ)(ゆう)17歳。謎要素が多すぎる姉が居る、極普通の男子高校生だ。


 え?毎回朝飯を爆発させる姉の居る奴のどこが極普通なんだって?いいじゃないか。大抵どこの人間にも、身内にそうゆう奴が一人はいるだろ?

 ほら、たとえば、


 妹や弟が天才すぎるとか、


 親父が実はどこかの世界の魔王だとか、


 母親が北●神拳伝承者とか、


 親友がバイだったとか。


 な?あるだろ?…え?無い?

 まあとにかく、そうゆうのに比べたら謎要素が多すぎる姉なんか普通じゃないか。それに、おかしいのは姉であって、俺ではない。


 例えいくら俺の家系が異常でも、俺は普通の普通の極々普通の男子高校生なんだよ。わかったか?


 あ、ちなみに、今は俺と姉で二人暮しだけど、母さんや父さんはよく仕事で遠くに行ってるだけだから、別に両親が他界してるとか、そうゆう小説でありがちな主人公みたいな設定はないからな?


 だから言っただろ?俺は普通なんだって。


















 さて、爆発後の処理をし終わり、学校に行く支度をして、そんなこんなで家を出た俺はまず、





 自転車に轢かれた。



 そのあと、起き上がろうとしたらバイクに弾き飛ばされた。



 弾き飛ばされた先の家の二階にあった鉢植えが頭に落ちてきた。



 向こうで鉄骨を運んでたクレーンが強風に煽られて倒れた。







 そして、クレーンが運んでいた鉄骨が落ちてきた。







 すまない…姉さん…。俺はもうダメみたいだ…。


 ああ、今までのことが走馬灯のように……見えてこねえや…。


 最後にもう一度、手作りの朝飯が食べたかったな…。



























 だが、これだけは言わせてくれ。

































「どうしてこうなった」




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