異世界到着!
第6話!なんとか書いたけど、なんか納得行かない気がする・・・・・。
いつか書き直した方がいいのかなぁ、なんて思うけど、とにもかくにも異世界に到着しました。
サァァァァァァァァ――――――
一陣の風が通り抜けた後に、その場所に彼女は立っていた。
「ここが、異世界・・・・・・」
彼女はそう言って辺りを見回し――――
「って!!なんでこんな森の中なのよーーーーー!!!」
大声で叫んだ。
時は遡ってベルゼとの会話に戻る。
「最後にもう一つと言ったな、一体なんだ?」
「お願いがあるんだけど、私を召喚した国以外の・・・・出来ればその国から一番遠い人間の国の近くに召喚してくれる?」
ずっと考えていたのだ、友人が語ってくれていた召喚された人間がどう行動するのかというのを。
召喚された人間はその多くがまず召喚された国で教育と訓練を受けさせられる。
それは、とどのつまりその国の言い分を教え込まれるということで、一種の洗脳のようである気がしていたのだ。
異世界に召喚された者は、その国以外に頼る人間がいない。
生きていく為には、その国の人間の言うことを聞かなくてはならない。
それは、面白くともなんとも無い。せっかく異世界に行くことができるのだ、好き勝手して生きたいと思ったっていいだろう。
「ほぅ、なるほどな・・・・しかし、それならば他の種族のところでも構わぬが」
「流石にいきなり他の種族と会うのはまだ心の準備が出来てないからね。けど、いいの?」
「何がだ?」
「私が好き勝手に生きることよ」
気になっていたのだ、さっきからずっとベルゼはルミカに有利すぎる・・・・・・下手をしなくとも世界の一つを大きく変えてしまうほどの力を持たせていたのだ。
それは、本来その世界が歩むべきだった未来を大きく捻じ曲げ、破壊することにならないだろうかと・・・・・・。
「なんだ、そんな事を気にしてたのか」
「そんな事って、重要じゃないの?」
「たかが世界一つだろう、大した事では無いしその程度問題にもならん。言っただろう、これは私達の暇つぶしなのだと」
普通の会話しかしていなかったから、すっかり忘れていた。
そうだ、この神達は命云々を大事にしている訳ではなかった。私達は命ではなく物の一つのようなものであった。神達にとっては世界の一つとて、物の一部でしかないのだ。
「そうだった・・・・。まぁ、とにかく、それでよろしく」
「わかった」
「あー、一応召喚をした国には召喚は成功したが、場所がどっか別の場所に飛んだって分かるようにしといてね、いつかはその国に行くから」
「あぁ、では召喚するが、何かあったら私とは連絡できるようにこれを渡しておく」
そう言って渡されたのは銀のフレームに黄金色をした石がはめられたイヤリングであった。
「これは?」
「念じれば私と話すことが出来る魔道具だ何かあったら使え」
「へぇ〜、ありがたく貰っとくわ」
そう言いながらイヤリングを耳につけた。
きつくも無く、なかなかのフィット具合なのでよほどのことが無い限り落ちることもないだろう。
「準備はいいか?」
「オッケー♪それじゃぁ、よろしく」
軽く返事をして笑ったルミカにベルゼも小さく笑みを返した。
突如ルミカの足元に幾何学模様の魔方陣らしきものが展開され―――――次の瞬間にはルミカの姿はそこから消えていた。
「それにしても、一体なぜ死亡する予定ではないものが死んだのだ?・・・それにあの違和感・・・もう一度調べなおす必要があるか・・・・・・」
そして、物語は冒頭へ戻る。
確かに一番遠い人間の国へと送ってくれるようにと頼んではいた。
(・・・・・・・が、こんな森の中に飛ばしてくれなんて頼んではいない!!)
辺りをもう一度見回してみたが、光もほとんど通さないくらい薄暗い森の中なのは変わらないようで、かろうじて漏れる光から日が昇っていることは分かる。
森の木や草は地球のものと大体同じような感じである。少なくとも緑色や茶色で構成された森であった。
遠くのほうから鳥の囀りにしてはちょっと物騒なギャアギャアと騒ぐ声も聞こえてくる。
「ここでぼうっとしてても仕方ないか・・・・」
早くもベルゼに貰ったイヤリングで文句の一つでも言ってやろうかと思ったが、それよりもこの森から早く出ることを考えたほうがいいだろう。
今は日が昇っているが、これで日が落ちようものならば肉食獣だけでなく魔物も出てくるはずだ。
とはいっても、これはルミカが友人によって植えつけられていた知識なので、これがこの世界でも当てはまるのかは甚だ疑問ではある。
「とりあえず、さっきベルゼに貰った服を着たほうがいいかしら」
ルミカの今の服は、事故にあった頃と同じく制服のままであった。
そういえば、あの時は怒りで気がつかなかったが制服には血の一滴もついていなかった。
(流石に中身ぶちまけたまんま話はできなかったんだろうな~)
なんて考えながらルミカはバッグの中身を物色し始めた。
この世界に制服なんて物があるはずも無いので、さっさと着替えるべきであろう。
異世界から来た勇者なんてばれてしまったら碌な事にならないだろう。
近くにあった茂みの中に入ったルミカは、手早く制服を脱ぎ、ベルゼに貰った服を着た。
服は全体的に黒と白で統一されていた。上は前があいているローブのようなものでその下には白い長袖のTシャツ、下は膝上の長さのハーフパンツのようなものだった。
ついでに膝下までのブーツがついており、これもぴったりサイズだった。
あと、ベルトがついていて、刀を差せるようになっていた。おまけに短剣がベルトについていた。
身支度を整えたルミカは森の中を歩き始めたが、一向に出口が見える気配が無い。
念のため道に迷った時のために通ってきた木に短剣で印をつけてはいるが、未だに森から抜けられない。このままでは日が暮れてしまう。
「これは困ったわねぇ・・・・・あっ、そういう時の為の魔術か」
自分の常識の中で行動していた為にベルゼから与えられた力のことをうっかり忘れていた。
「とりあえず一度上から方向だけでも確認しとこ」
鬱蒼と茂る木を下から確認して、光が入ってきているところの下でルミカは立ち止まった。
空を飛ぶというのは初めての経験であるので、うまく出来ないかもしれない、さっきだって火の魔術も想像とは違うようになってしてしまったからだ。・・・・そんな時のために遮蔽物の少ない所を選らんだ。
「ゆっくり、宙に浮くと・・・」
その瞬間体が宙に浮いたが、火の魔術とは違ってルミカの想像通りに浮いていった。
「これはストッパーがうまくいったってことかしら、なら、後で髪と目の色変えとかないとなぁ」
若干ふらふらとしているが、安定して浮くイメージを浮かべるとそれも無くなった。
遮蔽物である枝と葉っぱを短剣で切り落とし、ルミカはさらに上空へと上っていった。
「おお~!!・・・・・・すごい」
上空へと上がったルミカはある程度のところで上昇を停止し、辺りを見回した。
眼下には鬱蒼と茂る森があった。確認してみればあと2キロも歩いたら外に出れそうな感じである。
それよりも、そこから5キロ程離れた所にお城らしき建物と街が見えていた。どうやらあれが望みの一番遠い人間の国らしい。
その他には川らしきものがルミカがいた位置から右手に流れていた。その川はそのままお城の方向へ延びていたので、これを目印にして街まで向かおう。
それからくるりと後ろへ向いて、驚いた。
そこには見たことが無いような高さの山・・・・いや、山脈が存在していた。
ルミカが浮いているところから後ろは、その山が占めていた。でかい。
「マッターホルン・・・・いや、エベレストか?いやいや、山脈だからロッキーか?」
思い浮かぶ世界中の山を想像してみたが、そのどれもとは違う感じだ。なんというか、そう・・・・・不気味、いや禍禍しいと言った方が正しいだろう。
これは、ひょっとしなくてもこの森、危なかったりしないだろうか?
「考えても仕方ないか、一回降りて川まで歩こう」
別に空から行っても良かったのだが、万が一飛行タイプの魔物にでも襲われたら対処できる自信がまだ無い。
地表まで降りたルミカは、今の自分を想像してから、髪と目の色をダークブラウンに変えるように変化させた。人間の国に行くのに黒のままでは恐ろしいことになる。
「川に着いたらちゃんと色が変わっているかも確認しないとね」
想像上では確かに変化させたが、ちゃんとできているかは分からなかった。
髪は見える範囲で目の前に引っ張って見たが、きちんと変わっているようだ。
しかし、全身を確認したわけではないので、頭がプリンになっている可能性も無いわけではない。
やはり、川で確認しなくては安心できなかった。
時間が足りない・・・・!いや、文才が足りない?
書いていてツッコミ所満載なんですけど、どうしましょう・・・・。
こんな小説ですが、これからもよろしくお願いします。
次の更新は明日かなぁ?