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シリアスには耐えられませんorz

第22話~!

書くスピードが落ちてきた今日この頃・・・書きたいことは山のようにあるのだが、なぜかこう・・・・手が進まないという状況ですね~・・・・これがスランプってやつか!・・・・・嘘です、すみません、正月ボケかまして頭の回転が遅くなってるだけです!!

こんな自分ですが何卒よろしくお願いします。 





外に出るのはいいとして、この格好・・・しかも黒髪のカインを堂々と連れて歩くわけには行かないので、とりあえずルミカが着ていたローブを着せて、人目につかないようにこっそりと町の外に出ることにした。


草原のはずれにある川にたどり着いた時には、ルミカは心身共に困憊状態であった。

こっそりというのがこれほど神経を使うとは思わなかったのである。



「さてと、とりあえずここで体をきれいにしてもらおうかしら」


「なんのつもりだお前?どうして俺みたいなのを買った」


「いや、どうしてって、特に理由は無い・・・・・かな?」


「理由が無いだ?」



ルミカの要求を通すためにはとりあえず納得してもらうのが先決なようで、仕方なしにカインの質問に応えることにした。

どこからどこまでが主人に反抗的な行動に当たるのかは知らないが、いつ苦しみだすんじゃないかとヒヤヒヤしながら・・・・・・・。



「無いわね、・・・・・・あそこにあなたがいて、あなたが痛そうにしてて、ちょうどそこに私がいたっていうだけの話よ。あなたが何を考えているかは知らないけど、他の理由なんて無いからね」


きっぱりと言い切ったルミカに口を噤んでしまった彼は、それでも尚疑わしげに見つめていた。

彼がどんな人生を歩んできたのかは知らないが、なんだか無駄に気位の高い野良猫を拾ってしまった気分だ。



「わかったらとりあえず綺麗にしてくる!」


「ちっ・・・わかったよ!!」



エノーラが来るまで服なんかは無いのだが、洗うだけならできるだろう。

そう結論付けたルミカはカインに持っていた石鹸を押し付けて川に向けて背中を押した。

まぁ、うっかり川に突き落とすような形にはなったが、サクサク動かないほうが悪い。



「信じられねぇ・・・・お前、マジで女かよ!!」


「どこをどう見たら男に見えんのよ?列記とした女よ?」


「見た目のことじゃねぇよ!!」



ギャアギャア騒ぐカインに文句を返したが、別に覗きの趣味があるわけではないので、見えない位置に座って、エノーラを待つことにした。




それからしばらくして、不意にカインが口を開いた。


「なぁ、お前は・・・・・俺のことどう思う?」


「どうって・・・・・・えっ?そんな・・・・私困っちゃうわ・・・・ぽっ」


「ちげぇよ!俺が言いたいのはそんなことじゃねぇ!!」


「ウソウソ、いや~、こう言われたらつい・・・・・・」


「マジでふざけんな・・・・・・・・」



流石にシリアスなところを茶化されたのは嫌だったのだろう。

ルミカとしてはシリアス展開というのは苦手なのだが、仕方が無い。



「・・・・・・・あなた、親は?」


「・・・・・・なんだよ」


「だから親よ、いないの?」


「いたさ・・・・・・・けど、もう死んだ。いや、殺された」



えらく物騒な話になってきた。

彼の風貌からも訳アリであるのはわかっていたが、やはり平穏とは無縁な人生のようだ。



「聞いてから言うことじゃないけど、そんな話を私にしていいの?大事なことなんでしょう?」


「仕方ねぇだろうが・・・・・・お前が主人なんだし」


「嫌なら無理して話さなくてもいいわよ、一応聞いてみただけだから」



そういうとさっきまでピチャピチャと水音がしていたのが止んだ。

不思議に思いながらも覗き込むような真似はしなかった。



「・・・・・・・・いいのかよ、それで」


「いいのよ、別に」



最初から話したくないのならば詳しい生い立ちまで聞くつもりは無かったのだが、そう言われたのは初めてのようだ。

まぁ、確かにほとんど自らの意思を述べることは難しかっただろう。しかし、別にいまさら主人ぶるつもりもない。



「別に私はあなたの主人ぶるつもりなんて無いから、むしろソレをどうにかしたいんだけどなぁ・・・・・・・」


「お前、本当に変わってるな・・・・・・・」


「そうかしら?」



カインの敵意が少し薄れたようだが、なぜか呆れられられている・・・・・・。

そんなに変わったことは言っていないとルミカは思っている。


エノーラは神術でなければ解けないといっていたが、だったらルミカの想像魔術ならどうだろうか?完全に解けるように想像すれば解けるのではないだろうか?


さっそく試してみようと、先ほど男に渡された紐を手に取り、イメージを浮かべる。

完全なる術解除及び陣の消失と想像すると、手のひらの上にあった紐から変な気配の流れが完全に消え去った。

これで主人側の術は消え去ったと思うのだが、後でエノーラにも確認を取ってみよう。



「お前はさぁ・・・・・・・」


「ん?何?」


「さっきも聞いたけど、お前は俺のことどう思ってんだよ」


「またそれか・・・・・ん~、そう言われてもついさっき会ったばっかだしどうとも言えないけどさ、私はとりあえず血統主義や髪や目の色で人を差別するヤツは嫌いよ、これで満足?」



恐らく彼が聞きたかったのは、彼の髪の色のことだろう。

彼はその髪色のせいでかなり苦労したのだろう、だが、ルミカなんか両方黒だし、そもそもルミカの世界では黒髪黒目は普通だったのだ。

ただ髪の色が黒いだけの人間をなぜ嫌う必要があるのだろうか。



「お前、本当に変わってるよ・・・・・・俺を見た人間はさ、大体すぐに険しい顔して、次に蔑むんだ、お前は禁忌だ、忌み子だっ!てな」


「忌み子・・・・・・・?」


「知らねぇのかよ?」


「うん、初めて聞いたわ」



禁忌や忌み子というのは意味合い的には理解できるが、カインの言葉には何か別の意味合いがこめられているような気がする。



「信じられねぇ・・・・・・」



彼の呟きからどうやら常識的なことらしい、しかし、ウォルスの図書館にはそこまで書かれていなかったような気がするのだが・・・・・。

ルミカが図書館で読んだ文章を思い出そうと必死に頭を回転させていると―――――――



「きゃぁぁぁぁぁぁーーーーー!!すみません!ごめんなさいっ!!!!」


「あ、エノーラ」



うっかり集中していてエノーラが来ることを失念していた。

エノーラが来るのがわかったらこっちへ来るように誘導する予定だったが、うっかりしていた。

恐らくカインを覗く形になってしまったのだろう、今まで聴いたことも無いような悲鳴を上げていた。



「お~い、エノーラ?大丈夫~?」


「る・・・・・・ルミカ~・・・・・うっ、うっ、酷いです・・・・・・・・」


「あ~・・・・ごめん、いや、ちょっと前まで覚えてたんだよ?数分忘れてただけで」


「酷いです!!私、私っ・・・・・・・そんなつもり無かったのに・・・・・」



ルミカがエノーラの姿を確認した時には、エノーラはすでにカインの見えない位置へと移っていた。

初めてだったのだろう、さっきとは打って変わって顔色を赤らめていたエノーラは、涙声でルミカに抗議を行っていた。



「本当にごめん、え~っと、いいんじゃない?目の保養的な意味で」


「何の保養ですか!?」


「え?可笑しいな、こういったら許されるってどこかで聞いた気がするんだけど?」


「どこで聞いたんですか!?そんなのあるわけ無いじゃないですか!!」



そんなに見たくなかったのだろうか?とルミカからしてみれば不思議で仕方が無かったが、ひょっとしたらこの世界ではあまり他人の前で体を晒すということが無いのかもしれない。

宗教とか、貞操観念とかそんな感じのものなのかもしれないが、別に態と覗いたわけではなく、事故なのだから気にする必要もないとルミカは思っている。

その辺の観念は少し一般の人間とずれていることに気がつかないルミカであった。



「とにかくさ、悪かったって、謝るから許して、ね?」


「ううッ・・・・・・わかりました。私の不注意でもありますから、忘れることにします・・・・」



落ち込んだ様子ではあったが、なんとか自分を納得させようとしているらしい。

それに安堵したルミカは、そこでエノーラが大きな袋を持っていることに気がついた。



「エノーラそれ買って来てくれたヤツ?」


「・・・・・・・・はい、サイズは分からなかったので、言われたとおりぱっと見ですが」


「いや、ありがとう」



袋を受け取ると、ルミカは川にいるカインに向かって声を掛けてから袋を投げた。



「うぉっ!!危ねぇだろうが!!」


「大丈夫!あたっても死なないって」


「荷物が川に落ちるだろうってことだ!!」


「・・・・・・・・いいじゃないの、うまく取れたんだし。うん、結果よければ全て良し!」


「ありえねぇ・・・・・・この女マジでありえねぇ」



最後のほうに、なにやら疲れたような声が聞こえた気がしたが、そんなもの空耳以外の何者でもないだろう。




「そうだったエノーラ、ちょっとお願いがあるんだけどさ、コレ見てくれる?」


「それ、は・・・・・・」


「主人側の紐ね、悪いけどちょっと術が解けてるか見てもらえる?」


「え?」


「いや、だからさ、さっき術が解けないかな~って思ってやってみた」



また信じられないような目を向けられたルミカであったが、それを華麗に無視して紐をエノーラに見せた。

エノーラは食い入るようにその紐を見つめていたが、恐る恐るその紐を手に取っていろんな角度から確認作業を始めた。


エノーラに聞いていたのだが、ある程度のレベルの魔術師になると、魔力や術の有無が確認できるらしく、それによって相手の力量を確認するそうだ。

エノーラもできるそうで、さっき買った装飾品にも術がかかっていることを確認してくれたのも、エノーラであった。

それを知っていたので確認作業をお願いしたのだ。



「・・・・・・・ルミカ、コレ、何したんですか?」


「完全なる術解除及び陣の消失を願ってみた」


「・・・・・・・・・解けてますよ、コレ」


「あっ、本当?やっぱりやれば出来るものね~」



そう言うと、またしても信じられない者を見る顔をされてしまった。

ルミカとしてはそれ以外に言いようがないのだ。



「そうですよね・・・・・ルミカですし・・・・・・」


「いや、何その納得の仕方?」


「気にしないでください、そういう事にすることにしたんです」



ルミカからしてみれば微妙な納得の仕方であったが、それで納得してくれるというのは非常にありがたいことであった。

そうでなければまた異常のオンパレードを敢行する事になる。



「まぁ、いっか・・・・・・・」



そうして納得したルミカに呆れた視線を送りつつも、脱力するエノーラであった。











シリアスっていつも難しいものですね~、基本的にシリアス展開大好きですけど、自分ではうまく書くことができないです。

だもんでルミカも適当な感じでシリアスをやっつけてます。どうしたらうまくシリアスとか書けるんでしょうね?誰か教えて~!!


正月ボケもそろそろ終わりにしてしっかり書きにかかりま~す。

それでは!


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