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図書館・・・?

第15話・・・・・・遅くなってすみません!

昨日上げようとしたんですが、PC開ける気力がありませんでした・・・・。

ごめんなさい!できる限り早めの更新を心がけますので、これからもよろしくお願いします。



ウォルスのほぼ中心にある図書館は、創始者が命名しディテ図書館と呼ばれている。

ちなみに造ったのはこの国の王である。

その蔵書数は世界一を誇り、人間の国の書物だけでなく、多種族の書物も多く所蔵されている。



「これが図書館?・・・・でかい」



縦横とも大型ショッピングモール並みのサイズで、この町の四分の一をも占めている。

中には多くの人々が行きかい、老若男女問わずそこで本を読んでいた。

図書館に入るにはギルドの人間だけでなくウォルスの住人であれば誰でも入れるらしい。



「エノーラ、私はとりあえず一般常識が知りたいからあっち行くけど、どうする?」


「私は魔術の本を読みたいのであっちへ行きます」



二人はそこで別れてそれぞれの本を探しに出た。

世界中の本が集められていたことから本を探すのに一苦労したが、自分の知りたい内容の本をみつけて、ルミカは近くのテーブルに本を重ねてイスに座り読み始めた。



国の名称、地理、歴史、特性、特産、種族、魔物、魔術、精霊、通貨・・・・・etc

本をめくり、ありとあらゆる知識を頭に詰め込む。

流石に一日で全てを覚えることは難しいが、ある程度の基本的知識だけなら覚えることは可能だ。

まぁ、これで少なくとも普通に生活することはできるだろう。



「あの~ルミカ、えっと、聞こえてますか?」


「へ?あ、いつ来たのエノーラ?」



集中していたために全く気がつかなかったルミカは、いきなり横に現れたエノーラに驚いた。

とはいえ、エノーラからしてみればこのやり取りを2分近く続けていたので、ようやくルミカの意識がこちらに向いたことに安堵していた。



「ルミカ、もうお昼過ぎですよ」


「えっ!もうそんな時間?」



あまりに集中しすぎていたのか、お昼の時間を過ぎていることに気がつかなかった。

それに気がつくと、お腹が空いてきた気がする。



「あ~、ごめんねエノーラ・・・・私本読むときって周りが見えなくなるのよ」


「いえ、私もよくやりますから分かります」



二人して目を見合わせると噴出して笑った。

もちろん図書館の中なので、大きな声では笑えなかったが。




お昼を食べるために町へと繰り出した二人は、宿屋に戻らずに市場で食べ歩きをすることにした。

これはルミカがエノーラにお願いしたことで了承を得たが、エノーラも食べ歩きはしたことが無いらしく、楽しそうだった。

トンガの串焼き、アザレムの炒め物、ソウキの果実、サーレの乳、中には焼きおにぎりなんかも売っていた。


聞いたことの無い食材ばかりでちょっと恐る恐る食べることになったが、どれも薄味ながら美味しかった。

トンガは何かのホルモンで、弾力があって美味しかったし、アザレムは塩焼きそばのようなもので、麺と野菜らしきものと、貝柱が入っていた。

ソウキは薄いピンク色をしていたが、なんとなく梨のような味で、サーレは乳というだけあって白かったし、味は牛乳よりも濃厚だった。


エノーラも食べたことが無いものがあり、非常に楽しい昼食となった。



「この後は食材図鑑でも見とこうかなぁ・・・・」


「食材図鑑ですか?」



不思議そうな顔をして首をかしげたエノーラにルミカは苦笑しながら説明した。



「ほら、例えば旅の途中で食料が尽きたとするじゃない?そこで食べられるものが判んなかったら安易に食べられないじゃない毒とかあるかもしれないし・・・・」


「そうですね、クレメンス様がいらっしゃったのでそこまで考えたことがありませんでした・・・・ルミカ!私も一緒に見させていただいてもよろしいですか?」


「えぇ、もちろんよ」



例えば、森にあるキノコや木の実を食べて毒をくらうなんて洒落にならないし、食べられる物が分からなければ恐ろしくマズイものを食べる羽目になる。

メシウマ国出身者としてはそれは断じて許されることではない。主に自分が、だが・・・。



それから二人はまた図書館に戻り、食材図鑑から毒物図鑑までありとあらゆる食べ物の知識を詰め込んだ。



日が傾き始め空が夕焼けに染まった頃、二人は図書館を出た。

宿屋への帰り道に市場を通るのだが、大体のお店は閉まっていた。



「やっぱり日が暮れると露店とかって閉まっちゃうのね」


「えぇ、街中とはいえ必ずしも安全とは言えませんから」



なるほど、それは真理だろう。

だが、今まで夜道を歩いてもほとんど安全な国に住んでいたルミカには実感として湧いていなかったのであった。

夜に町を歩くのは、危険だ。

夜の街には犯罪がいたるところで起きているからだ。

そんなことは分かっているが、それを実際に見ない限りルミカにはまだ遠い話のように感じていたのだった。



「あれ?あそこにいるのってクレメンスじゃない?・・・・・なんであんなとこに?」


ルミカたちが帰ってくると、宿屋の前にもたれ掛って立っているクレメンスがいた。

どうやらルミカたちの帰りを待っていたようだ。


「緊急・・・・でしょうか?クレメンス様!」



エノーラもその考えに至ったようで、急ぎ足でクレメンスの元へと走り寄った。



「遅かったな」


「すみません・・・・なにか緊急の用事でしょうか?」


「あぁ、・・・・・お前は戻ってろ、俺はエノーラと話がある」


そう言ってクレメンスは宿屋の扉を開けると、ルミカの首根っこを掴んで宿屋の中に放り投げた。


「ちょっ!!!」


抗議の言葉も虚しく、宿屋に突っ込まれたルミカはブツブツ文句をいいながらも立ち上がった。

二人の会話の内容は非常に気になるところだが、盗み聞きする気は無かった。

二人には二人の事情というものがある。それは、たった二日しか一緒にいないルミカが安易に聞いていいものではない。


「おかえり」


「あ、ただいま戻りました。そういえば・・・・・今日の分の宿代ってどうしたらいいですか?」



女将さんに笑顔で迎えられたルミカは、うっかりしていた宿代について聞くことにした。

昨日はとりあえず一日分のお金を支払ったが、今日の分はまだ払っていなかった。



「あぁ、心配要らないよ出て行くときにまとめて貰うよ」


「それでいいの?踏み倒されても知らないけど・・・・・」


「あっはっはっはっ!あたしはこれでも人を見る目はあるつもりだよ!」


豪快に笑った女将さんは悪戯っ子のようにウィンクをした。

ルミカもその言葉が嬉しくて思わず笑みをこぼした。


それから、女将さんに合言葉を聞いてから部屋に戻ったルミカは、今日頭に詰め込んだことを忘れないように書き留めることにした。

いくらルミカが天才だろうと、全てを覚えきることはできないし、これから新しい知識を詰め込もうとすると変に情報が混ざりかねないからだ。


しばらく紙に書き続けていることに没頭していたルミカは、扉の向こうからノックをされたことで、ようやく顔を上げた。


「だれ?」


「私です、そろそろ夕食ですから行きましょう」


「はいは~い♪」


扉を開けた先にいたエノーラと共に下に降りると、そこには三人分の食事の用意を用意したクレメンスが座っていた。



「お待たせいたしました」



そう言って席に着いたエノーラに従って、ルミカも席に着いた。

美味しそうなサラダと食欲を誘うような肉の香ばしい匂いがする。



「いただきます」


「あっ、いただきます」



ルミカにつられて手を合わせていただきますをしたエノーラとは対照的に、クレメンスはさっさとご飯を食べ始めた。



「それで、何か話しでも?」


「あぁ、今後について話がある」



さっきの緊急の話と何か関係があるのだろうか、珍しくクレメンスの話の切れが悪い。



「しばらくの間ウォルスにいる予定だったが、事情が変わって3日後にここを発つことにした・・・・・・・エノーラと約束したからな、一応聞くが、お前はどうする?」


「そんなの決まってるわ、着いてく」



ルミカにとってこの世界は未だに未知の世界である。

であるのならば、二人について行って世界を知りたいと思っていた。本だけでは絶対に知ることができない知識と世界を・・・・・・・・。



「そうか・・・・・・・、出発は3日後の早朝、目的地は首都ウォルスから南西にある町マーレイだ」



そう言われて簡単な世界地図を頭の中に浮かべた。

確かあの街からさらに行くと隣国のライードがあったはずだ。



「わかった、それまでは別に自由行動でいいのね?」


「別に構わないが・・・・・他に聞くことは無いのか?」


「ん?いや、別にないけど?」



クレメンスからしてみればもっと何かしら聞かれるだろうと思っていたらしく、あっさりと引き下がったルミカに訝しげな視線を向けた。



「他に何か聞いて欲しかったわけ?」


「いや・・・・・・」



そうツッコミを入れると、今度こそクレメンスは黙り込んだ。

そんな微妙な空気に居心地悪そうなエノーラは、チラチラと二人の間で視線を飛ばした。

ルミカとしてはそんなつもりは無かったのだが・・・・・・・・。



「ところでエノーラ、明日の依頼なんだけど」


「へっ!?は、はい・・・何でしょうか?」


「手伝ってもらってもいい?」


「それは勿論ですけど・・・・」



なんとか雰囲気を変えるためにギルドでの依頼の話をすることにした。

クレメンスもなんとか話に乗ってきてくれて、しばらくの間依頼のアレコレの話を聞いた。

二人の初依頼についてとか、魔物の対処の仕方とか、いろいろと話をしながら食事をした。


クレメンスは確かに用心深いし、ルミカに対して警戒してはいるが、それでも根本的に甘い性格らしく、所々さりげないフォローなどを感じた。

そうこうしている内に、食事も終わり、お開きとなった。



「明日はクレメンスも手伝ってくれるんでしょうね?」


「まぁ、明日ならいいが」


「それじゃ明日はよろしくね、おやすみ~」



二人にそう言って部屋に戻ったルミカは、それからまた書く作業を開始した。

ほどなくして昨日と同じ精霊魔術師がやってきてお風呂をいれてもらった。

お風呂に入りながらルミカはふと自分の両親たちのことを考えそうになって、慌てて意識を別のものへ向けた。

この世界で生きていくことになってからルミカは自分の世界のことを深く考えないようにしてきた。

それは、一度考えてしまったら気になってしまいこちらで生きていくことという意志が脆く崩れてしまいそうだからだ。

どんな理由であれ、死んでしまったルミカは二度と自分の世界へ戻ることは出来ない。


そのことがルミカの心を重くしたが、なんとか気分を入れ替えるために、お風呂の中で黙々と魔術の練習をしたのだった・・・・・・。



雑念を振り払うかのように黙々としていたせいでうっかり逆上(のぼ)せてしまい、フラフラになったのはルミカのプライドのために秘密である。










とにかく名前とか地名とか考えるのって難しいものですね・・・思いついたものを書くのはいいが、それを書き留めるの忘れてたりとかww

エノーラ達の名前もちょっと忘れかける始末ww


明日は更新できないかもしれませんが、水曜日には必ず更新します。

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