プロローグ
この作品は作者が今現在暇なために作っちゃった作品なので、クオリティはかなり低いです。
作者の好き勝手に書かれる作品のため、途中でうっかり設定を忘れてしまうこともあるかもしれませんので、その際は気にせずスルースキルをお願いします。
急に戦闘描写や残酷描写が飛び出す可能性がありますので、ご注意くださいww
いつもの日常・・・・
変わらない日々・・・・
何一つ変わらない・・・・
――――――そのはずだった―――――――
「何なのこの状況・・・・・?」
思わず呟かずにいられなかった、だって、この状況、本当になんなの?
少女が立っていたのは先ほどまで立っていたアスファルトではなく、何もない真っ暗な空間であった。
しかも、地面の感触がない。どういう仕組みなのかは分からないが、どうやら浮いているようだ。
そこまで考えて、少女は自分の身に何が起こったのかを思い出した。
私こと、皇 ルミカは、ついさっき・・・・・死んだ。
ことの始まりはいつもの平凡な一日だった・・・。
いつものように朝起きて、友人達と学校に行って、授業を受けて、部活動?をして、朝と同じく友人達と帰る途中だった・・・。
「あ~・・・今日は疲れたぁ~・・・」
首を左右に振り、凝りをほぐしながらだるそうに呟いた。
時刻は午後六時、日も暮れはじめ人通りも少なくなってきていた。
季節は秋、肌寒く・・・吐息もうっすらと見えるようになってきた。
「今日はどこ行ってたの?」
だるそうなルミカとは対照的に、友人の一人はいかにも楽しげに笑った。
「ん~?今日は漫研にいってたけど?」
「・・・それでなんで疲れんだよ?」
漫研というのはいわずと知れた漫画研究部のことであるが、運動系の部活ではないし、いつもはお菓子を食べながら漫画を読んだり、絵を描いたりするだけの部活動だった。
こんなにも疲労困憊している理由が分からない、と言ったように、もう一人の友人は首をかしげた。
「あ~・・・今度アンソロがあるらしくって、それの手伝いよ」
ルミカ的にはきちんと応えたつもりのようだが、いまいち分からなかったのか友人達は顔を見合わせていた。
「今ミナが〆切で修羅場っていうか、すんごい徹夜とかしてるでしょ?あれと同じもんよ」
「あぁ・・・なるほどねぇ~、ご苦労様」
ようやく理由がわかったのか、友人達は苦笑いを浮かべた。
「それにしても、ルミカって本当に器用よね~」
「器用っていうか、才色兼備ってやつじゃねぇの?性格はアレだが・・・」
友人達はルミカが聞いていないのをいいことに、小さな声でヒソヒソと呟いた。
――――――皇 ルミカという人間は、一言で言うなら非凡である―――――――
ルミカは昔から天才と言っていいほどたくさんのことができた。
テストはその気になれば簡単に高得点を叩き出せるし、運動だってなんでも簡単にこなせた。
ついでに言えば、ルミカの容姿に近寄ってくる変態共だって簡単に伸せる。
自分ではそれを自慢したり、ひけらかしたりはしなかったものの、周囲はそれを褒め称え、羨んだ・・・時には悪意も込めて・・・・・・・。
彼女の両親はそんなことはしなかったが、周囲の反応のせいで一時期人間不信になりかけたこともあった。
そんな彼女だが、高校に入ってからは特定の部活には入らずに、お願いされたりした時のみ参加するという基本帰宅部をしていた。
もちろん各部から熱烈なラブコールはあったものの、全部断った。
今日は漫研部でアンソロの手伝いであったが、必要とあらば野球部でマネージャーをしたり、華道部と茶道部の合同企画を橋渡ししたり、生徒会の仕事を手伝ったり、時には迷子の猫探しなど・・・帰宅部というよりは何でも屋といったほうが正しいかもしれない。
聞いているだけでもいかにも品行方正でどんな才女だろうかと思うかもしれないが、一時期の人間不信の賜物とも言うべきか・・・そのぶん性格は悪くなった。
中学時代は笑顔の裏で永田町の人間もびっくり♪な悪態をつきまくっていた。
高校に入ってからはだいぶ落ち着いてきたので、そんなこともないが、彼女の性格については両親や親しい友人くらいしか知らなかったりする。
「それにしても寒くなってきたわね~・・・」
「そうだな・・・ってか、お前寒いと思うんなら上着ろよ」
寒いといって両腕をさすった張本人だが、友人二人はブレザーを着ているにもかかわらず、彼女は未だにブラウス一枚というかなり季節感を無視した格好をしていた。
ちなみに、ブレザーは通学かばんとは別のバッグの中に突っ込んである。
「なによ裕也、そこは〈寒いんなら、俺が暖めてやるよ〉くらい言えないの?」
「誰だよそれ?気色悪ぃよ・・・」
「そんなことないわ!そっくりだったわよルミカ!!」
友人の一人―――裕也のかなり白い目と・・・おもいっきり引き気味な態度ではあったが、もう一人の友人、朱莉はやや興奮気味に熱弁をふるった。
この友人はルミカの声真似が大のお気に入りで、時々真似して欲しい人間のリクエストをしてくる。
「そうでしょ?かなり頑張ったのになぁ~裕也ひどいっ!」
「ひどいのは誰だよ!俺の味方はいないのか!?」
「あたりまえでしょ?」
あまりのいいように今度こそ裕也は撃沈した。
そんな、いつもと変わらない、やりとりだった・・・。
「あ!そうだ今日はミナの家に行く予定だからこの辺で・・・」
「あ・・・今日もまた同人誌の手伝い?」
「そうそう、漫研部だけでもだいぶ頑張ったのにさらに手伝えってさ~」
いつもは四人で登下校しているのだが、今日はそのうちの一人が休んでいた。
理由は自分が今度出す同人誌が間に合わないからという、実に不真面目な理由だった。
まぁ、それを容認している彼女の親もどうかと思うのだが、基本的にミナを尊重するらしく、単位さえ足りていればいいと本人たちは考えているようだ。
「なんなら朱莉も手伝いに来る?」
「うっ・・・ご遠慮します」
ミナこと美奈子の作る同人誌は、朱莉には理解できないジャンルのもので、面白半分に見せ付けられた時なんか真っ赤になって悲鳴を上げて逃げたものだ。
そうこうしているうちに裕也と朱莉との分かれ道にさしかかった。
「それじゃぁ、また明日ね」
「おう、寝坊すんなよ?」
「ミナちゃんにも明日は来るようにって、ちゃんと言っといてね?」
「はいはい、分かってるわよ」
こうして、二人と別れたルミカ・・・これが、彼らとの、最後の別れになるとも知れず・・・・
二人と別れたルミカはミナの家に向かうべく歩いていた。ここからミナの家まではあと10分はかかる・・・
「今日はちょっと遅くなったからな~・・・怒ってなきゃいいけど・・・」
独り言を呟いたルミカだが、それが聞こえていたかのようなタイミングで携帯が鳴った。
(ミナからだ・・・)
盛大にため息をつきたくなったが、とにかく早く出ないと機嫌が悪くなることは確実だ。
「はい、もしも【遅い!なんで来ないわけ!?】・・・今向かってるとこ、ん~?ごめん、今日はちょっと漫研部に手伝い頼まれちゃって・・・【あたしよりも漫研部のほうが大事って事!?こっちは一人で徹夜で頑張ってるのに!!】いや、そういう訳じゃないから、すぐいくから待ってて【あっ!ちょっ―――】」
とりあえず、彼女の機嫌が最悪なのは確認したので、矢継ぎ早に言って急いで電話を切った。
ついでに電源も落としていた。確実に呪いの電話がかかり続けているはずだ。
後で伝言を聞くのが怖い・・・。
若干気が重くはなってきたが、とにかく急がないとさらに機嫌が悪くなる。
交差点まで行ったところで、運悪く赤信号に捕まってしまった。
(あ~あ・・・早く変われ、早く変われ!!)
ほんの数分すら待ち遠しく、信号を睨み付けていた。
そこで、急ブレーキ音があたりに響き――――続いて何かがぶつかる音がした。
ルミカが視線を向けた先には正面が大破した大型トラックと―――――グルグル回りながらこっちへと向かってくる壊れた乗用車が見えた・・・。
(ぇ・・・な、に?)
よく分からなかったが、空が見えた・・・、体が宙を飛んでいる。
飛ぶ前に何か衝撃が伝わってきた。
ルミカが理解できたのはそこまでだった・・・・・・・。
・・・・・・・こうして皇ルミカという生命は費えたのだった・・・・・・
とりあえず一話目終わりました。
ここで主人公すでに死にましたが、これから異世界に行くまでが長いです。