第2章:絆の爪痕
瓦礫の街を進むリクとミオ。
廃墟の隙間から、低く唸るような機械音が聞こえてくる。
その音に反応するかのように、リクの体がわずかに震えた。
> 「……来る……」
ミオはリクの横で小さく頷いた。
目を細め、視線を戦場のように走らせる。
「敵は……ただの人間じゃない。能力者を狩る者たちよ」
その言葉に、リクの胸が冷たく締め付けられる。
恐怖と同時に、守らねばならないという使命感が芽生える。
瓦礫の間から現れたのは、機械化された兵士。
冷たい金属の装甲に、赤い光が点滅している。
数は三体、だが圧迫感は数百人分にも感じられた。
リクは無意識に拳を握る。
咆哮の衝動が再び彼の胸を突くが、ミオの目が彼を制した。
> 「落ち着いて。力は暴走させるものじゃない」
リクは深呼吸する。
そして、仲間の存在が、恐怖を支えに変える。
彼の体から、ティラノザウルスの力がほんのわずかに現れた。
その瞬間、瓦礫の間に割れ目が生まれる。
リクの咆哮の余韻ではない。
地面が微かに裂け、敵の一歩を阻む。
カイト──三人目の仲間が現れた。
大柄な体躯、盾のような腕、そして角のような鎧。
「ここは任せろ」と言わんばかりに、敵に向かって突進する。
リク、ミオ、カイト。
三人が連携を取り始めると、戦場はまるで舞踏のように変化した。
ミオが敵の動きを先読みし指示を出す
カイトが盾で仲間を守り、敵を押し返す
リクが力を制御しつつ、咆哮の残響で敵を恐怖に揺さぶる
戦闘の最中、リクは心の中で気づく。
> 「力は恐怖のままじゃ怪物だ。仲間と合わせて初めて守護になる……」
瓦礫の街に、初めての絆の爪痕が刻まれた。
赤い夕陽が、三人の背中を黄金に染める。
そして、遠くで何かが動いた。
次の試練は、より大きく、より残酷なものになるだろう――。




