表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
変化した自分に出来る事(仮題)  作者: 奈良づくし
7/46

自己紹介、もといクラス内の顔合わせを終え、入学式の為に体育館へと移動する。

その間、僕は結構弄られてしまった……。

裕也の、性癖暴露問題は阻止した。

これ以上は、もう……。


帰ったら……ごめんなさいでは済まないね……。

……ハンバーグに……しようかな……。大判の……。

御飯を食べ終わってから……切り出さそう……。


入学式自体は、まぁよくある校長問題だ。話しが長いね……。

よくそんなに話題が出てくるよね。年の巧……かな?

隣で親友は居眠りをしてるし、肩にもたれかかってくるし……。

後……、3年生の先輩方の闇を見た。

基本的に何かを片手に持ってるんだよね……。単語帳とか……。


入学式の後は教室へ戻り、明日以降の簡単なスケジュールを確認する。

明日は午前午後に分かれて身体測定とか。

明後日は同じく運動測定とか……。

授業自体は明々後日からだった。

今回の説明は松田先生が主体だったので静かだった。

皆の順応性が凄まじいと思う。あれだもんね。

松田先生は何だかこぅ……ストレスを与えちゃいけないよねって思っちゃう。


「以上が今週のスケジュール予定です。何か質問等御座いますか?」


「はい。」


「はい、水谷さん。」


「それは1年生だけあるのですか?」


「今週はそうです。来週に2年生・3年生とあります。」


「分かりました。あまり混雑しないってことですね。」


「はい。なるべくそうしています。去年もそうでしたので。他に御座いますか?」


シーンと皆が黙る。皆が理解したのだと判断した松田先生。


「東先生、何か他に連絡事項はありますか?」


「んにゃ、無いよ。そだね~。」


椅子に座って眺めていた東先生は立ち上がり、松田先生と入れ替わる。


「まず守って欲しい事。非行等の生活面での問題。これは誰にだってあるもんだから、迷わず先生に相談しに来なさい。何々が嫌だ~とかね。こんなふざけた喋り方してるけど、相談にはきっちり応じるから……頼んなさい。いいね?」


「「「はい。」」」


「よし。後1点。皆も解ってると思うけど、松っちゃん先生を揶揄い過ぎないようにしなさいよ。」


「えっ!?」


「「「はーい。」」」


「ええ!?」


東先生と生徒は理解し、当人の松田先生は理解できていない。

何だろう……これ。


「よーし解散!!明日もちゃんと来いよ~。」


「「「うぃーす!!」」」


「ちょっ!!待って下さい。どういう事ですか!?」


「はいはい。今日は終わりだよ~。」


皆が帰り支度をする間に。東先生と松田先生は教室を出ていく。

松田先生が何かを東先生に問い詰めてるけど……柳に風とはこの事だね。


「親睦会しようぜ!!」


声の主は津田君。自己紹介では自虐を踏まえた趣味趣向を暴露。

ムードメーカーになれる逸材だと思う。

男子生徒には……だけど……。


「良いんじゃないかな?」


何人かの生徒はそれに続いていく。

僕は帰り支度を済ませて帰ろうとしたけど……。


「ねぇねぇ。妹尾さんも来るでしょ?弟君の話聞かせてよ。」


弟を弄りたい小野田さんが、親睦会に誘ってくれる。けれど……。


「誘ってくれてありがとう。小野田さん。けれど、ごめんね。家事をしないといけないんだ。」


「家事?」


「うん。お昼ご飯とか諸々。今日は買い物もあるんだ。」


「そうなんだ。お母さんは?」


「昔に事故で亡くなっちゃってね。家の事は僕がしてるんだ。」


「あ、ゴメン。言い辛いこと聞いちゃった……。」


「大丈夫だよ。」


「……、後、ごめん。すごい、気になってるんだけど……。」


「へ?何かあった?」


「……妹尾さんって、僕っ子?」


「僕っ子?」


小野田さんが首を傾げ、僕も首を傾げる。

僕っ子って……、一人称が僕の事を言うのかな?


「そう……かも?」


「だよね……。」


「変かな?」


「あ、ううん。変じゃないよ。何だか様になってるし。うん。」


「うん。ありがとう?」


「ううん?じゃ、じゃあ、また明日ね。」


「うん。また明日。親睦会楽しんでね。」


途中から口元を手で隠していたけど……、何か面白かったのかな?

僕の喋り方って変かな?


「要たんは来れないの~?お昼ご飯くらい裕たん一人で何とかなるでしょ~?」


「う~ん。今日に限ってはそうもいかないかな?」


「え?何故?」


隣から真由美が声を掛けてくる。君たちのせいだよ?


「うん。これから起こるであろう悲劇を、負担を……少しでも減らさなきゃ……。」


「「あっ……。」」


思い当たる節はあるようで(当たり前だけど)、幸いにもこのクラス、僕たち以外の春西中学校出身者はいないから……。


「三人は拡散を防いでね。お願いだから……。」


いつの間にか傍にいた幸にも、お願いしておく。

お願いだからシスコンまでは良いから……。それ以外は防いで……。


「だ、だな。うん。」


「そ、そうね……。うん。」


「あはは~。調子に乗り過ぎちゃった~。」


「三人ともお願いするね?」


少し語気を強めてお願いしておく。裕也の尊厳の為に。

頷いてくれて何よりだね。お願いするよ。


「僕は親睦会には参加できないけど、楽しんできてね。お土産話待ってるよ。」


「あいあい。任された。」


「ああ。要も……頑張って……。」


「ご、ごめん。」


「まぁ、何とか宥めてみるよ……。じゃ、先に帰るね。」


「あ、終わってからでも遊びに行っても良い~?」


「良いよ。」


今日来るの!?怒った裕也がいると思うよ!?奈々、理解できてる?

二人が止めてくれそうだから、大丈夫かな?かなぁ?

不安になりつつ、帰路に着く。


唐突だけど、僕がこの学校、県立王院高等学校を選んだ理由。

家が凄く近い。歩いて10分ちょいだから。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ