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変化した自分に出来る事(仮題)  作者: 奈良づくし
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昼食後の洗い物中に、ポケットのスマホが鳴りだした。

泡だらけのゴム手袋を取って、スマホを取り出す。

奈々からだ。何か用事でもあるのかな?


「はい、どうしたの?」


「要たん、遅いよ~。何してたの~?」


「え、今は洗い物中だよ。」


「あ、ごめん。」


「いいよ。何かあったの?」


「あ、そうそう。奈子ちゃんとベンの散歩行こって思ってね。行く?」


「あ、いいね。何時から行くの?」


「えっとね14時にしようか?」


「うん、分かった。それじゃあ、その時間にそっちに行くね。」


「ありがと~、待ってるよ~。」


ベンとお散歩か~、動きやすい服で行こう。

ゴム手袋と着けて、洗い物再開。と言っても後は流すだけなんだけどね。

フライパンはどうしようかな。今日くらいはいいかな。晩も使うし。


今度はピンポーンとチャイムが鳴った。

と思ったら、玄関の開く音がする。幸か真由美かのどっちかだね。


「よう、要。裕也は?」


「部屋にいるんじゃないかな?寝てるかもしれないよ?」


「しょうがないな。」


「どこかに行くの?」


「ゲーセンだよ。昼から行こうぜって言ってたんだけど。」


「そうなんだ。気を付けて行ってね。」


「ああ。」


階段をトントンと上がって行く幸。

幸と裕也は一つ年は違うけど、遊びに行くほど仲が良い。

まぁ、裕也に友人が少ない?のが理由だと思うんだけど……。

僕は裕也の交友関係が心配です。

友達を連れて帰ってきたことも無いし……。


「さて。お父さん、何か飲む?」


「ん?温かいお茶を貰おうか。」


急須にお湯を注ぎ、リビングへ持っていく。

お父さんはリビングで本を読んでいるので、湯呑にお茶を注ぐ。


「今日は16時くらいに帰ってくるから、夕飯の買出し一緒に行ってくれないかな?」


「ん?いいぞ。」


「ありがとう、お父さん。」


「ああ。いつもは裕也に任せっきりだからな。」


「ふふ、うん。」


「どこかへ出かけるのか?」


「奈々のどころに行くよ。奈々の妹さんと犬の散歩だね。」


「そうか。ご迷惑を掛けないようにしなさい。」


「わかった。あ、冷蔵庫の中にクッキー入れてあるから、良かったら食べてね。」


「ありがとう。」


さてさて、何を着て行こうかな。運動用の服でも良いかな?

スパッツに短パン。スポブラ付けてジャージの上を羽織る。

一応スマホも持っていくから、ウエストポーチを付ける。財布も忘れずにね。

僕が着替え終わって部屋から出ると、裕也の部屋から裕也と幸が出てくる。


「お、やっと起きたの?」


「ああ。さっきまで結構ごねてた。」


「別に昼寝しててもいいだろ。兄貴も出かけるのか?」


「うん、奈々の所に行くよ。」


「要がその恰好なら、奈々も運動するのかい?」


「ううん。ベンの散歩に付き合うんだよ。」


「犬の散歩か?兄貴にそこまでさせるのかよ……あのバカ女。」


「違う違う。妹の奈子ちゃんっているんだけど、その子の体力じゃあ、ベンに振り回されちゃうんだよ。奈々でも振り回されてるけど……。」


「ははっ、その様子を見てみたいね。」


「なんだそれ、笑えるじゃねぇか。」


「はは、まあね。それじゃあ、行ってくるよ。あ、晩御飯はいる?」


「おう、飯食う金は流石にねぇ。」


「裕也が店に入ったらどれほど食うんだろうな?食い放題なら良いけどさ。」


「じゃねぇと会計したくなくなるぜ。」


「だな。俺たちも行くか。最新の格ゲーが近場で卸されたって話だし。」


「混んでるかもな。ま、行ってみてからだな。」


「要も途中まで行くか?」


「え?僕は少し走ってから行くよ?」


「「え?」」


「一時間くらい走ってから奈々の家に向かうよ。一緒に来る?」


「「止めとく。」」


「そぉ?それじゃあね。」


僕はちょっとだけ走ってから行く。

今は13時前。ストレッチして走って1時間ちょい。

どのあたりを走って奈々の家に向かおうかな?

南周りで東方面なら……運動公園付近だし、そうしようかな。


ストレッチも入念にして……いざ。

最初は慣らしでジョギング。

近所の人に挨拶されたら、挨拶を返す。

大体6割で走るけど、それ位には余裕はある。


あ、髪を縛るのを忘れた。結構面倒だ……。

いつもなら、首元で縛ってるんだけど。髪が揺れてちょっと面倒。

あとで奈々に借りよう。


っと、耽っていたら運動公園に着いちゃった。

市の運営する公園でテニスコートとかバスケットコートとか球場とか、色々有る。

結構な格安で、お金を払ったら借りられる。

日曜日だからか、賑わいもある。

ジョギングしている人も、ちらほらといるね。


一周目はまだ6割ほど。だけど、大体抜いて行ってしまう。

あ、あの人は日曜日に見かける人だ。

結構速いペースでランニングしている男性で、年齢的には30ぐらい。

小さい頃は全く抜かせなかったんだよね~。

2年ほど前から同じくらいで走れるようになったけど……。


まぁ、今日は時間が無いから途中から全力で走るけどね。

向かい側のレーンで走っている人も何人かは見知った顔で、軽い会釈をする。

一周走ったから、後は全力。

といっても、スプリントではなくあくまでランニング。


今日は調子が良いかも。

速く走れるし、疲れもあまり感じない。多少、髪が揺れて気になるくらいで。

もう少しで……、うん。自分の呼吸音しか聞こえないようになった。

同じレーンを走る人をどんどん抜かしていくけど、それもあまり気にならない。


と、思ったら、並走された。

誰かなって思ったら、日曜日に見かける人。

喋ったことも無いし、実は会釈しても返してくれない人だったりする。

お、今日は競争かな?今日の僕は手を抜かないよ?


それから、何周か走った辺りで、日曜日の人のペースが落ちて来た。

いつものペースで走ってないからきついのかな?

左腕に付けた時計をチラ見する。時間は14時前になっていた。

そろそろ、奈々の家に行こう。


出口に向かって、そのまま運動公園の外へ出ていく。

奈々の家はここから走って数分くらい。信号でちょっと変わるけど。

ちょっとずつペースを落としていく。急には止まれないからね。


信号は青。今日は何だかついてるね。

左に曲がって住宅街へ。そのまま進んで奈々の家。

玄関の庭には奈子ちゃんが首輪にリードを着けていた。


「ふぅ、こんにちわ。奈子ちゃん。」


「ばふっ」


「あ、要お姉ちゃん。こんにちわ~。汗いっぱい掻いてるよ。」


「うん。ちょっと走ってたんだ。ふぅ~。奈々は?」


ウエストポーチから小さいタオルを取り出して汗を拭く。


「……なんだか要お姉ちゃん。えっち。」


「え!?どういうこと?」


「ん~。なんとなく。」


「?」


奈子ちゃんに衝撃発言をされた。えっちって、どこが?

玄関から奈々がやってくる。中学生時代のジャージを着ていた。


「奈子たん待ってよ~。お、要たん…………。」


「こんにちわ。奈々。」


「要たん、よくそんな恰好で外出てるね?」


「え!?なにかな、そんなにおかしい?」


「うん。走ったの?汗で拭くがぴっちりしてるよ?しかも、体の線が出ちゃってるし。」


「え?そう?」


自分の服装を見回してみる。ジャージが汗で肌に張り付いてるくらい。

まあ、汗は結構掻いてるけど……。そこまで言われるものなのかな?


「要たん。あと、髪の毛がセクシーな感じになってる。」


「そぉ?」


「うん、まぁ……。服、貸そっか?」


「……ありがと。何だか腑に落ちないけど。」


奈々が家に戻ると、ベンに寄りかかられて右手を舐められる。

奈子ちゃんはあんまり僕を見てくれなくて、ちらちら横目で見てくる感じ。

え、僕ってそこまで変かな?

少しだけファスナーを下ろして、身体を冷まそうとすると奈子ちゃんに止められた。

「エッチなのは駄目。」って言われたけど、何もしてないよ?

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