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「松っちゃん、大丈夫~?」
「だ、大丈夫です。」
「ホントに~?すんごい動揺してたじゃん。」
「だ、大丈夫ですから!!」
「答えってさ、姉萌え本じゃなかったの?」
「黙秘します!!」
「教えてよ~。超気になるんだよ~。」
「プ、プライバシーの侵害になりますから!!」
「でもさー、あそこまでいっちゃったらプライバシーもくそも無いよ?」
「それでもです!!私が言う訳にはいきません!!」
松っちゃんが全然取り合ってくれない。
マジで気になるんですけど!?
えぇ~、何だろ~?
姉萌えでおしいでしょ?じゃあ何かを追加する感じだよね。
何を追加?SM?いや、それは無いっしょ。
んん!?なんだ?だんだろ?気になって仕事に手がつかん……。
まだ、提出してない書類ばかりだしな~。
「松っちゃん。この書類はもう打ち込んだ?」
「はい?ええ、東先生のフォルダに入れてあります。」
「あんがと。あとこれは~まだしなくていいか。こっちが先だね。」
カタカタターン。こちとらパソコン嫌いなんじゃ!!面倒臭ぇ!!
紙媒体でいいでしょ!!一々、電子化電子化と面倒なんじゃ!!
まぁ、松っちゃんがパソコン得意で良かった。助かるわ~。
「東先生……、その……。」
松っちゃんが、カタカタとキーボードを叩く手を止める。
「どしたの?」
「仮の、ええ、本当にもしもの話なんですが……。その……。」
「なんじゃらほい。ターン。」
「男性と女性がその、そういう関係になるのは分かるんです。」
「ほいほい。」
ターン。
グラフにしろ!?面倒臭ぇ!!松っちゃん行きじゃ!!
「その関係がですね、ただならぬ関係でして……。」
「どんなの?」
メールに同梱……いや、ファイルごと松っちゃんのフォルダにぶち込もう。
「男性が女性に……その、甘えるんですよ……。」
「うちもそうだよ?旦那が猫みたいにすり寄ってくるし。任せた!!」
「え?ああ、はい。それでですね。……男性は女性に何を求めるのでしょうか?」
何言ってんだこいつ?って顔になってしまったかも……。
あ、松っちゃんこっち見てない。良かった~。
「え?そりゃ、身体っしょ?くんずほぐれつ、いちゃいちゃ、あはんあはん、っと。」
ターン。終わり!!
「…………。」
いや、その程度で顔赤らめんといてぇな……。
あんた25やろ!?何想像してそうなってんねん!?
「松っちゃん。何想像してんの?」
「え!?その……。」
「AV貸そうか?旦那のとっておきがあるんだけど?」
「い、要りません。」
「そぉ?女性教師の企画ものだよ?あたしも見たけど中々のシチェーションだったよ?」
「なんで見てるんですか!?」
「え?旦那が買ってくる。検閲する。これしたいの?って聞くじゃん。でイエスノーになる訳よ。そっからレッツプレイってなるでしょ?」
「貴女は何を言ってるんですか?」
「ん?何ってナニよ?」
「すいません。訊ねる相手を間違えました……。」
「え?」
「はぁ……。」
腑に落ちません。どういう事でしょうか?どんな言葉が欲しかったのですか?
松っちゃんよ。マジでどんなエロ本だったの?気になるんですけど!?
来週にでも奈々ちゃんに聞こっと。ターン!シャッツダウン!!帰る!!
・・・
「裕也!!感触どうでちた~!?」
「裕たん!!良かったでちゅね~!?」
「帰れ!!勝手に入ってくんじゃねぇ!!」
「あれ~?どうちまちた~?」
「怒っちゃや~よ?奈々ちゃん困っちゃう~。」
「うぜぇんだよ!!漁んじゃねぇ!!」
「キャー!!犯される~!!」
「触らないで!!そんなエロい目で見ないで!!」
「何様だよてめぇらは!!そこに触るな!!」
「あれ?移動したの?」
「裕たんの事だからその下の方じゃない?」
「えぇっと……、あ。これかな?」
「クソッタレが!!この……」
「イヤ~。エッチ~。」
「どうしたの?あ、要たんに言っちゃお~!!」
「やめろぉ!!絶対言うな!!」
「押し倒しといてそんな事言うの~?」
「真由美たんが~貞操の危機だ~!!」
「おいコラ待て!!馬鹿女!!」
「あったあった。って?こんな表紙だっけ?」
「おい!!見てんじゃねぇ!!」
「それってあたしが持ってたのじゃない?」
「別の奴はどこにあるの?まだ続き読んでないんだけど?」
「読むんじゃねぇ!!見るんじゃねぇ!!探すな!!」
「あれ続きが気になるのよね~。どうなるのか少しワクワクしてたのに……、こっちも結構エグイわね……。」
「お前ら趣味悪すぎだろ!?」
「その本持ってる裕たんに言われてもね~。」
「ちょっと痛いわよ!!もう少し優しくできないの?」
「クッソムカつく!!」
「も~、そんなんじゃ要たんに怒られるよ?優しく丁寧にしないと。女の子なんだゾ?」
「お前らを女と思えねぇんだよ!!」
「ひっど~い。このおっぱいを見ても女と思えないの~?」
「この脚線美を見ても女と思えないの?ちらっ。」
「うっぜぇ!!マジうっぜぇ!!」
「仕方ないわね~。この写真で手を打たない?」
「あぁ!?…………おい、んだそりゃ?」
「え?要たんのマル秘写真。隠し撮り版。あたしも別の奴持ってる。」
「消せ!!今すぐ消せ!!」
「嫌よ。……欲しくならないの?際どいのもあるわよ?」
「こっちは~?男が寄りつけない場所の写真だぞ~?」
「テメェら!!兄貴を馬鹿にしてんのか!?」
「してないわよ!!むしろ尊敬してるわね。」
「そうそう。あたしらに出来ない事を平然とやってのけるしね~。ところで~?」
「「昨日はどんな気分でちた~!?」」
「マジうぜぇ!!ハモんな!!」
「おっぱいの感触はどうでちたか~?」
「ほっぺすりすりしてもらえた~?」
「されてねぇよ!!馬鹿にすんな!!」
「されてないんだ~。」
「でもおっぱいの感触にはコメントしてないわよ?」
「あ、ホントだ。今日揉んだけど、マシュマロみたいに柔らかいよね~?」
「…………。」
「黙ったって事はそのようね。ちょっと揉んでこよ~っと。」
「やめろ!!兄貴をこれ以上汚すんじゃねぇ!!」
「汚す!?私が!?そんなことしないわよ。」
「裕たん!!言って良い事と悪いことがあるよ!!」
「な、なんだよてめぇら……。」
「良い!?私にとって要は大親友で、私のヒーローなの!!汚すなんてことしない。出来ない!!」
「私にとっても同じだよ!!きっとそれは幸たんにだって言えることなの!!」
「…………。」
「だから、有り得ない。裕也ならわかるでしょ!?」
「…………。」
「裕たんだって、そうでしょ?要たんは、ヒーローだって。」
「…………。」
「裕也。今言った言葉、訂正しなさい。」
「っ……。悪……かった。」
「要たんはあたしたちの、かけがえない存在なんだから。汚すなんて事、出来ないんだから……。」
「ああ……。」
「……ちょっと、要の所に行ってくるわ。」
「……。」
「あ、あった。真由美んあったよ。」
「おい!?」
「あ、ホントだ~。こっちも見たいんだけど……。そっちにしよ。」
「おまっ!!」
「へーい、裕たん。って、エグイもん見てるね~。どこで見つけたの?」
「あ~、こうして欲しいんだ~。へ~?」
「出ていけぇ!!糞馬鹿女ども!!さっきの雰囲気はなんなんだ!!」
「裕たん裕たん。要たんの写真送っといたよ~。」
「やめろぉ!!」
「オカズにするんじゃないわよ。こっちも一枚送っといたから。要に見られないと良いわね~。」
「クソッタレが!!〇インで送るんじゃねぇ!!」
「あ、もうちょい際どいのが欲しい?流石にちょっと……ねぇ?」
「ポロンしたのほしい?丸見えだけど?」
「ほし……いらねぇ!!」
「も~、素直じゃないな~。」
「着エロがいい?新鮮な奴、良いのあるわよ?」
「消えろ!!今すぐここから消えろ!!」
「ここからいなくっても送れるわよ?何言ってるの?」
「要たんの写真欲しいです、って言えばあげるよ?」
「消せ!!いいから消せ!!兄貴にチクるぞ!!」
「どうぞ~。裕也も巻き添えだけどね。」
「ぐっ…………。」
「そうそう。白い眼で見られるよ~?旅は道連れ世は情けってね。」
「微妙に意味が違うわよ?呉越同舟の方があってるわ。」
「何だっけそれ?」
「ここに丁度、ほら。裕也の辞典があるから調べなさい。って裕也が勉強してるなんてね~。間違ってるわよ、ここ。あ、ここも。」
「え?マジで?」
「ええ。学校の宿題?」
「いや、連れの……って早く出ていけ!!」
「教えてあげるからさ~。ほら~、ここ座んなさいよ。」
「むむむ……、どこに書いてあるんだろ?どえつどうず?」
「呉越同舟。ほらほら、教えてあげるわよ。これ読みながらだけど。」
「糞がぁ!!」




