帰宅
無事終わった。
勇作が近づいてきた。
「別の席にいけたの?」
「うん。スタッフさんが親切でね。」
「よかったね」
「うん。」
勇作が手を繋いでくれる。
「あのさ、さっきさ」
「何?」
「近くにいた人が、明日liveいけないからかわりに行ってほしいってチケットくれた。」
「行けるの?」
「たぶん。」
「行けるなら、送るよ。」
「うん。お願いします。」
「わかった。」
そう言って車に乗った。
気づいたら、ちょっと寝てた。
「お腹すいたから、Fバーガー買って帰ろうかな」
「晩御飯?」
「たまには」
「いいよ」
私は、あんまり外の物を食べれない。
食べると動悸と不安感に襲われる。
だから、こうやって遅くなった時だけ食べる事にしてる。
家について、勇作はお風呂にはいって寝るよって言った。
私は、Fバーガーをかじる。
チケットの裏を見た、北浦巽用と書いてある。
何これ?
♪何にもない、何にもない、場所に二人いこう♪
頭に流れる柔らかい声。
「jewelの歌詞書いて」と言われた意味のわからない言葉とおばさん
はぁー。めんどくさいな
ニャーって飼ってるムギ姫がやってきた。
「ムギ姫。ママは歌詞なんて書けないよねー。」
ニャー
「そうでしょう」
ニャー
断ろう。
絶対
そう思ったら、勇作があがってきた。
「ムギ姫と喋ってた?」
「うん。」
「ムギ姫は、本当にママが好きだなぁー」
ニャー
この人に子供を抱かせてあげられたら、どんなにいい父親になるんだろうか
「どうした?」
「ううん。水」
「はいはい。」
「勇作倒れたら、困るから」
「わかってる。」
そう言ってキッチンに行った。
ビール持ってきた。
「何食べたの?」
「何か、近くに弁当屋あったから買って食べたよ。明日もそうする」
「そっか!」
「うん。」
「明日、チケットとるよ芹沢龍の」
「うん。」
「とれるかな?」
「わかんないけど、やってみる。」
「私もやってみる。」
「いけるといいな。心のサプリメント」
「うん。」
芹沢龍に会えたらどんなにいいか、小さくても同じ空間にいるだけで嬉しい。
「楽しそうだね。」
「えっ?うん。芹沢龍の事考えてた」
「結婚まだしなかったらいいな」
「だよね。もう、30歳だし。」
「そうだよな。」
「ショックだわ。したら寝込む」
「そしたら、さっきのjewelって歌手を応援したら?」
「そんな簡単にいきません。」
「そっか、じゃあ寝るわ」
「おやすみ」
「おやすみ」
ポテトかじりながら考える。
仕事してないからなぁー。
歌詞書いたことないけど、それでお金もらえるのは助かるよね。
でも、住む世界ちがうしなぁー。
とりあえず、明日行ったらわかるか
私は、食べ終わって、お風呂はいって、歯磨きして寝た。