表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/68

真琴と俺

真琴は、俺についてくる。


「ソフトクリーム食べたいわ」


「なんだよ。それ」


「買ってかえろかな?」


「電車で帰るか!」


「いいよ。」


「やったー。」


真琴は、喜んでる。


「また、後でもどるんだろ?」


「まぁな」


「俺の事、気にしてきたの?」


「まぁな。」


「そっか。」


そう言って俺と真琴は、駅まで歩く。


「なぁ、巽。おばさんとなんかあった?あっ、佐浜さんだっけ。」


「うん。もう連絡しないと思う」


「えっ?何で?」


「あの人に言われたから」


「そしたら、歌詞書けないじゃん。巽は佐浜さんに恋愛感情はないわけでしょ?」


「俺は、ないけど。あの人は、あるかもって」


「それ、嘘でしょ?」


「何で、そう思うの?」


「何か、佐浜さんは巽にそんなの感じてない気がするけどな。熱愛記事でたからじゃないの?迷惑かかるってさ」


「そうなのかな。」


「なぁ。休みの日に会いに行けば?」


「えっ?あの人がどこに住んでるかもしらないし。あの人に迷惑かけたくないし。」


「そんな事言ってたら、二度と会えないよ。」


「わかってるよ。そんな事」


「じゃあ、会いに行けよ」


「だから、無理だって」


駅についた。


「二駅先にしよう。降りんの」


「ソフトクリームか?」


「うん。そうそう」


「じゃあ、それでいいよ。」


「あのさ、俺。ちょっと巽の家行ってもいいかな?」


「じゃあ、ソフトクリーム買ったらタクシー乗るか」


「うん。」


俺と真琴は、二駅先で降りる。


「俺、バニラもチョコも食べたいな。ストロベリーもいいな。巽、何か食べてよ。」


「うーん。じゃあ、バニラ」


「一口ちょうだい。」


「いいよ。」


「すみません。バニラとストロベリーとチョコで」


ソフトクリームを買って食べた。


「うまかったわ」


真琴は、満足してる。


「タクシーひろうよ。」


「うん。」


タクシーに乗って、俺の家についた。


「巽、これなに?」


「あぁ、それ。あの人が送ってきた言葉、紙に書いてるだけ」


「そっか。佐浜さんって、夫婦二人?」


「何か、猫もいたよ。鳴いてた。水でいい?」


「うん。そっか」


俺は、水を渡した。


「それだから、勘違いされるんだな。」


「どういう意味?」


「和馬がさ、その人と巽が付き合ったりするんじゃないかって心配しててさ。子供いないのわかってたのかな」


「子供居たら、あの人と俺はそうならないって事?」


「そうじゃない?」


「ってか、そもそもあの人とそうなりたいわけじゃないよ。」


「今までと違う感情?」


「うん。難しいけど…。あの人が死ぬまで見届けたい。」


「どんな気持ち?」


「わかんない。ただ、一生見届けたい。あの人の事」


「よくわかんないけどさ。特別なんだな。佐浜さんへの気持ち」


「うん。さっき真琴が言ったみたいに元々一人の人間だった気がする。それぐらいあの人に出会ってからの毎日は楽しくて。」


「恋じゃない、不思議な気持ちだな。俺は、そんな人出会った事ないからわかんないけど。巽が違うっていうからそうなんだろ。」


「ありがとう。信じてくれて」


「うん。でさ、休みの日会いに行くんだろう?」


「行かねーよ。」


「じゃあ、電話しろよ。」


「しないよ。」


「出てくれるまでかけろよ。」


「そんな事したくないよ。」


「せっかくそんな気持ち手に入れたんだから大事にしろよ。」


「真琴。」


「俺、そろそろ戻るわ。電話しろよ」


そう言って真琴が出ていった。


真琴に言えてよかった。


俺は、スマホを見る。


どうしようかな?


いや、かけるか。


でなくてもいいから、かけてみるか。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ