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存在

次の日になった。


何か、しんどい。


マネージャーが迎えにきて、みんなが待つとこに行く。


やる気ない。


しばらくは、liveに向けての練習


「じゃあ、一回合わせようぜ」


そう言って、愛助が笑った。


「よっしゃ、やるぞ」


俺は、マイクの前に立つ。


「じゃあ、行くよ。」


曲が、流れた。


♪離さないで 離れないで


強く抱き締めた♪


「ちょっと、ちょっと巽。やる気あんのか?」愛助が言う


「えっ?何で」


「何か、巽の心、感じないよ」


「一旦休憩しよ」和馬が俺の背中を叩いた。


休んで、どうにかなるか?


何か、この景色。


静止画みたいだ。


喋ってる声も、音楽も、遠くに聞こえてる。


「なぁー。おばさんと歌詞かけたの?」真琴が俺に言う。


「まだだよ。」


「書けたら見せろよ。」


「楽しみにしてくれてんの?」


「うん。」


「何で?楽しみにしてくれてんの?」


「だってさ、何か巽とあのおばさん元々、一人の人間だったの?って思ったんだけど。俺は。だから、おもしろそうだと思ったんだけど…。おばさんと、巽の歌詞。何か変かな?」


「いや。」


そう言ったら、涙でてきた。


「巽、泣いてる?ごめん。嫌だったよな。」


「いや。」


「でも、俺。おばさんと、出会ってから巽の雰囲気めっちゃかわったから。それで、勝手にごめん」


「大丈夫。ごめん。ちょっとトイレ」


「うん。ごめん。」


トイレに行く。


真琴が、俺が気づいてる気持ちに気づいててちょっとビックリした。


俺は、顔を洗った。


あの人との事、薄っぺらい言葉で汚されたくない。


男女の恋愛になるなとか言われたら、多分俺キレるな。


そんな風にあの人を見るなって。


今回みたいに、NEWSにされても同じ事思う。


あの人の弟だったらよかった。


あの人の家族になりたいと思う。


男と女だと関係が終われば終わる


あの人とは、終わらせたくない。


あの人が、死ぬまで見届けたい。


何か、変な気持ちだよな。


考えたら。


俺が戻ったら、みんなは休みの話してた。


「俺は、みんなと休み一緒がいいかな?彼女と会いたいし」愛助が言う。


そっか、愛助だけだ。今彼女いるの。


「俺は、いいよー。」真琴が言う


「巽がいいなら、俺もいいけど」


「いつから?」


「全員で休むとなると、来週の火曜日から土曜日までですね。」


「再来週からだもんね。」


「そうですね。どうされますか?」


「それでいいよ。」


「じゃあ、そちらで調節してきます。」そう言ってマネージャーは出ていった。


「巽、ちょっといい?」


和馬が俺を呼んだ。


真琴と、愛助は二人で話してる。


「なに?」


「あのおばさんと、恋愛関係とかなるなよ。」


和馬の言葉に俺は、和馬を睨んだ


「なに?もう、そういうの芽生えてた?」


「いや。ないから」


「だよな。あんなおばさん、ないよな」


「いや、そうじゃなくて」


「じゃあ、いいよ。」


俺の話聞かずに言った。


そうじゃねーよ。


あの人との事、あの人と俺の事、そんな安っぽい言葉で纏めてほしくない。


「俺、今日ちょっと帰るわ」


「live近いのに?」


「ごめん。何か喉痛くて」


「そっか、じゃあ明日な」


「あぁ。」


マネージャーがきた。


「送りましょうか?」


「いや、いいです。」


「待って、俺も買いたいものあるから一緒に行く」真琴が出てきた


「気をつけてお帰り下さい。」マネージャーが頭を下げた。


「はい。」


「行こう、行こう。」


そう言って真琴と歩く。


何か、今は真琴が楽だな。







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