眠たい朝
はぁぁ、眠すぎる。
「おはよ。」
勇作が起きてきた。
「寝不足?」
「うん。」
「芹沢龍の、ドラマ見てたの?」
「そんな感じ。」
「そっか、そっか」
嬉しそうに、勇作は椅子に座る。
実際は、違うけど。
まぁ、いっか。
どちらも雲の上の人だから
朝ごはん食べて、勇作はシャワー浴びて、仕事行った。
考えなくてもいいぐらい、同じ日常。
私の日常も同じだ。
一通り終わって、自由時間。
今日は、何の言葉を送るかな?
ピロン
[頭痛すぎだわ。昨日遅くにごめん]
[朝、眠すぎて地獄でしたが大丈夫です。]
[地獄って(笑)付き合わせてごめん]
[楽しかったからいいよ。]
敬語やめて送った。
[ありがとう。あんたとメールしたらちょっと楽になったわ]
[と、言いますと?]
[何かさ、元カノからまた連絡きてて。朝からしんどかった]
[よっぽど巽くんが好きなんですね。]
[いや、俺と付き合ってるってのが好きなだけでしょ?]
[自慢になるから?]
[みんな、そうだよ。自慢になるし、連れててもダサくないからとかね。]
[何か、寂しいね。]
[見た目以外に価値あんの?って言われたらわかんないからさ。]
[性格悪いんだね。]
[酷いこといいますね。]
[ごめんなさい。]
[性格よかったら、つぶれるでしょ。こんなとこいたら]
[私もだいぶ悪いよ!ズケズケ気にせずいうから]
[それがいいとこなんじゃない?性格本当にいいやつは、マジで潰されてくよ。悪くなれないとさ、難しいんだよ。]
[それだけ、綺麗な顔してたら悪くもなるよね。何かわかる。羨ましいもん。]
[綺麗って。俺の顔ならあんたも性格くそ悪かったって事?]
[だって、ほっててもモテるんだよ。そりゃあ、性格悪くなるよ。羨ましいですよ。]
[あんた、やっぱり面白いわ。初めてだわ。声聞いてないのにこんな笑えるの]
[そうですか?]
[文章だけで、あの日会ったあんた思い出せるわ。誰にも媚びうらないあんた。]
[媚び売る瞬間ありましたっけ?]
[俺に、会ったとき。]
[いや、なんで?]
[なんで?って、俺のファンだったらそうするでしょ?あんた、俺のファンじゃなかったから媚び売らなかった。]
[あっ、そうかも。]
[素直だね。芹沢龍君には媚びうるか?]
[それは、ファンとして嫌われたくないですし。いや、そもそも嫌われてもいいのかな。]
[なんだよ。それ!でも、こうやってやりとりしたかったでしょ?芹沢龍君と]
[いや、いいです。芹沢龍さんだったら、こんな楽しめずにいます。]
[楽しいって思ってくれてたんだ。よかったわ]
[そうですか?]
[何か、あんたに嫌われてんのだけは嫌だったわ。あの、恋愛とかじゃなくてわかる?]
[一号だからですね。]
[そうじゃないよ。同じもの作りたい仲間だから]
仲間か……嬉しい響きだな。
[ありがとう。作れるように頑張ります。]
[じゃあ、単語送って。]
[あなたの前では、素直になる]送信
[自然と笑える] 送信
[200円な。あんたにどうやってお金送ろうかな?]
[いつでもいいです。]
[歌詞書き上げたら考えるわ。]
[それで、大丈夫。]
[あのさ、話かわるけどあんた旦那に焼きもちやく?]
[えっ、はっ。]
[なんか、動揺してる?]
[それは、新婚の時はありましたよ]
[じゃあ、キスマークつけようとか?]
[いや、いらない]
[なんで?]
[キスあんまり好きじゃないから]
[そうなの?]
[苦手かな?なんか]
[嫌な思い出あんのか?]
[わからないけど]
[まぁ、また言いたくなったら言ってよ]
[でも、軽いキスは好きですよ]
[そうなの。キスマークは?]
[その仕事の相手にキスマークつけますか?]
[そうだよな。俺は、昔好きだったけど。だんだんダメだよなって思い始めたんだ。だから、あの子ダルいわ。マジ。]
[何も出来ませんけど、聞くだけしか]
[聞いてくれるだけで、いいよ。]
[うん。]
[俺もさ、あんたの話聞いてやるから。こんな事言ったらダメとか考えなくて言ってくれていいから、俺もそうするから。]
[わかった。]
[じゃあ、打ち合わせあるから行くわ。また]
そう言って終わった。
何も考えなくていいって言ってくれたけど…。
本当にいいのかな?
全部ぶちまけたらひかれるよ
絶対、ひくよ。
伝えてみるしかないかな。