二度目の電話
とにかく、単語を思い浮かべる。
考えても、出てこない。
さっきみたいに抱えてる思いを送ろう。
まずは、友達が載せてるsnsの事
[見たくないのに見てしまう] 送信
それから、友達が話す子供の話しに思った気持ち
[聞きたくないのに、何故話しますか?] 送信
後、勇作に思ってること
[私じゃなかったら、望みは叶ってたよね] 送信
後、自分のこと
[幸せなのに怖い] 送信
[失いたくないのに壊す] 送信
[最初からしらなかったらよかった] 送信
600円かな?
♪タタタン♪ たつみ
また、何かやらかしたな。
「はい。」
「読んだ。」
「600円ですか?」
「キラキラした声してるけど」
「あっ、すみません。」
「じゃあ、600円で」
「あんたの中、言葉がいっぱい溢れてんだな」
「そうですか?」
「うん。やっぱり、面白いよ。」
そう言って笑ってる。
「あんた見つけて、よかったわ。」
「えっ?」
「俺が書く歌詞、若い人には受けがいいけど。それ以外はあんまりなんだよね。それは、たぶん人生経験が少ないんだと思ってる。」
「そんなことは」
「そんな事あるよ。だから、あんたを見つけてよかったよ」
あんた、あんたって言われ過ぎて慣れてきた。
「今、感動するとこだよ!泣いた?涙がとまらないとか?」
「ないです。」言っちゃった。
「そう。あんた、冷たいね」
「ごめんなさい。」
「いや、いいんだよ。ほら、俺より芹沢龍くんのファンなわけだし。」
何か、焦ってる。
「めんどくさ」あっ、出てもうた。どうしよ
「わかってるよ。めんどくさいやつだって」
怒られた。
「言うつもりじゃなかったです。ごめんなさい。」
「何か、あんた謝ってばっかだな。ちょっと待ってみ」
カチカチ音がして、ギターの音が流れてきた。
♪あなたを最初からしらなかったらよかった。そしたらこんなに辛くなかった。あなたを知ったその日から失うのが怖くて。僕じゃない人とならきっと幸せになれるのに♪
柔らかくて、優しい声に泣いた。
パチパチパチって拍手した。
「まだ、纏まりないからダメだけど。」
「スゴイですよ。」
「スッキリしたか?」
「はい。」
「そんな気がした。あんたから、溢れてる言葉だから、ちゃんと形にしたら心が救われてくよ。」
「そうですね。私、頑張ります。」
「まさか、芹沢龍に会いたいからじゃないよな?」
「その、まさかですが」
「ハハハ、あんた素直でおもしれーわ。」
「いや、会わしてくれるの嘘なんですか?」
「嘘は、つかないよ!約束するよ」
「よかった。」
「いや、俺と話してんのにそんな事言う?俺のファンに怒られるぞ」
「かも、知れないですけど。私は、芹沢龍くんなんで」また言ってもうた。
「わかってるって、何回も言わないでくれる。傷つくよ、俺だって」
「何回も聞いてこられるので」
「あー。この話しはもう終わり。じゃあ、頑張って単語送ってきて。また、暇あったら歌ってやるから」
プープー
やっぱり性格悪い気がする。
けど、私も相当だ。
思った事、口にだして
でも、スッキリしたなぁ。
何か、歌にされて