感想:駄目ダメな女子高生が迂闊に異世界に入り込んで、気づいたらもう現実世界には戻れない。
この小説のURL https://ncode.syosetu.com/n4938hf/
作者:霞真れい
□■□■□
まずはあらすじから。
あらすじに「主人公」という単語を使われると冷める…
あまりにも学校が嫌でほぼ隔月に二、三回しか学校『に(不足)』行ってない、正真正銘の問題児です。
てにをはがおかしいと思う箇所がかなりある。
冒険を『進んでいる→進めていく』一方で天羽羚夏の心境はどんどん変わって行くのです……
タイトルもあらすじもよくある異世界転移系の物語といった感じで、この小説の個性のようなものは見えてこない…とりあえず、主人公の目的と大きな出来事をひとつくらいは書いてほしい。このままだと惹かれる部分はないかな。
何もかも嫌になっちゃう
文法的に気になる部分があるけど、数が多すぎるからどうしても言いたい部分以外は省略で。
主人公が「身体的にいじめられていたわけじゃない」とは書いてるけど、周りの人の態度が悪すぎて充分問題だと思う。
地の文で「私」って書いてたり、「天羽」って書いてたり安定しない。人称はなるべく統一する方がいいと思う。というか、普通、主人公の名前を地の文で出す場合は、「羚夏(下の名前)」の方が自然なんじゃ…?
しばらく呼吸を整えて教室のドアノブを回す。
↓
どうでもいいけど、教室の扉は引き戸じゃないのか。
「クソ蝿」とか「生ゴミ」とか単語がインパクトありすぎて怖い…まだ何も起こってないのに。
もしもそんな世界があったら『入って→行って』みたいなあ。
全体的に一文が長くて目が滑る。
あらすじには「女子高生」って書いてるけど、本文には書いてないから、羚夏が何者なのかは早めに説明する方がいいと思う。
物騒なシスターと遭遇
『 (半角スペース。不要)』いまだ状況を理解できずただぼんやりとしてて、周りをじろじろと見る。
「一体どういうことだ……途中から意識が飛んちゃったから何も覚えてない。まさかこんな味気ないハプニングで異世界に転移されるとは、さすがに非常識すぎるよ……ね」
↓
周りの状況を少し確認しただけで、そこが異世界と確信するのは早すぎると思う。
生き物との会話が急に邪魔され、機嫌を損ねた天羽は舌打ちして振り返ってみた。
↓
態度が悪すぎる…ヤンキーか?
天羽は全力で手に握った生き物をシスターへ投げた。思った通りにシスターは一瞬気が緩んだ。その絶好のチャンスを見逃さず、天羽はシスターの盲点に入り、彼女はシスターの背後で息を潜めて羽交い締めしてやった。
↓
羚夏、荒れ狂いすぎてる…
「変なお方ですね。簡潔に言うと、ここは異世界でいわゆる魔法の世界とも呼ばれるのです」
↓
現地の人間が自分のいる世界を異世界と言うことに違和感。
武器屋さんに喧嘩を売る…?
「…」→「……」
三点リーダ(…)は偶数個連続させるのが一般的。
「匕首」の意味が分からなかったから調べた。首飾りかネックレス辺りの方がいいと思う。
「羚夏、いい名前だね、ご両親もいっぱいの思いを込めて付けた名前だろう、幸せそうだなあ」
↓
この世界で漢字は伝わるんだろか…まあ、社交辞令かもしれないけど。
そうやって彼女たちは当たり障りのない会話を続き、夜になっても話が途切れなかった。
↓
めちゃくちゃブラックジョークの応酬だったけど…
読了。「武器屋さんに喧嘩を売る…?」まで読みました。申し訳ないですが、私が読めるのはここまでです。
前書きにありましたが、霞真さんは香港の方なんですね。外国語でここまで小説を書けるのは凄いと思いますが、小説を「楽しむ」という基準で見ると、そこまでには至りませんでした。文法的なこと以外にも、情景描写、心理描写、説明等、かなりの部分に物足りなさを感じます。血の気の多い羚夏のキャラも、意図的なのかそうでないかも判断しきれず、読んでいる最中、ずっと没入出来ませんでした。
感想は以上です。




