プロローグ
幼い頃から花に囲まれ、愛を感じて育った。
ただそれは時が経つほど溶けて消えていく。
愛は薄れ、人は離れる。
私は酷く苛立った。どうして離れて行くのか、なぜ私を理解できないのかと。
気づけば私は引き返せない、ちっぽけなプライドが私を支配する、いやそのプライドこそが私の全てなのだ。
それに気付いた時、私は揺れ動く事をやめるた。
たとえ心が泣こうとも、たとえ身体が悲鳴をあげようと、私は私を貫く事こそ私なのだと思い込んだ。
ある日、少年に出会った。
私と歳が変わらぬ少年は血塗られた剣だった、そこに感情は一切見えない。
それは酷く歪で美しかった。
どう生きればこうなるのか、考えるだけ恐ろしかった。
私は少年に私を見た。
幻想かもしれない、それでも私は彼を欲した。
そして私は彼の願いを見て確信した。
彼は私で私は彼だと。
だから隣にいて欲しいと願った。
それなのに……、彼は居なくなった、また……また居なくなった。
私の何かが崩れていく、現実と受け止められなくて涙が流れる。
私は愛していたのだ。
失って気づく自分の愚かさに私は私をゆるせなかった。
ある時、彼は居なくなったのでは無く、居られなくなったっ知った。
私は怒りを押さえつける事が出来なかった、いや、押さえつけようともしなかった。だって私は我儘で放漫。
邪魔な物があれば壊し、邪魔なやつが居れば殺す。
だから私を奪ったものを壊しに行く、全てを使って破壊する。
私の剣は私意外に振らせない。
私の剣は私意外に触らせない。
私は鞘で貴方が剣。
貴方の居場所は私なのだから。
よろしければ本編をお楽しみください(( _ _ ))




