【魔王】次元移動の術が漏れてしまったけど大丈夫だよね?【漏洩】
「ええっと……皆さん。あやまらないといけない事がby魔王」
「なんだなんだ? by魔王」
「次元移動の術が漏れたのか開発されたのかわかりませんが。少し広まったようですby魔王」
「ん……それが何かありますでしょうか? by魔王」
「わからないby魔王」
「……気にしなくてもby魔王」
「そうだねby魔王」
「それよりも……勇者が潜入したぞby魔王」
「ポーション配布済み。あれだけのレベルなら死にはしないと思うからからby魔王」
「その天使の持ち主のご本人いないなby魔王」
「まぁ忙しそうですしね。神も兼任されてそうですし……by魔王」
「……………by魔王」
「おい。神=魔王。いっつもいるなby魔王」
「………ははは、なんのことかわかんないby魔王」
「にしても……勇者強いですねby魔王」
「愛の力かな? 愛は強い。最後、ほんの少しだけ殴る力をくれるby魔王」
「ぷっ……冗談はその奇抜な胸だけにしてよby魔王」
「表へ出なby魔王」
*
城の中を勇者が駆け天使を倒していく。後をついていくように忍者魔王が駆け抜ける。
「強い!?」
「流石異世界の勇者」
「ぐはぁ……やられた~」(これでいいんだよねぇ~楽ぅ~)
「はぁはぁはぁ」
息も絶え絶えの中でソルは走り捕まっている部屋にたどり着く。あられのない姿で吊るされている彼女を見つけ慌てて近寄った。ぐったりとしたフラムに声をかける。
「フラム!!」
「あぅ……ソル……来てくれたのね……」
「今、下ろす」
過酷な拷問の後だと思っているソルは下ろしたフラムを抱き抱える。
「大丈夫だフラム……」
「……」
笑い疲れた彼女はぐったりとしている。
「行くぞ……ソル……抱えて走れ」
「わかった」
忍者の魔王に護衛を頼み。マントで包んだ魔王フラムちゃんを背負い。城を駆け抜けた。
*
「救出完了by魔王」
「よし、良かろう。やはり強い筈なんだが……あやつが規格外かby魔王」
「プスプス……by魔王」
「……わぁおby魔王」
「二人の逃避行!! by魔王」
*
「では、私は隠れる起きたら言っておいてくれ」
「わかりました。ありがとう」
忍者の魔王が去り残った二人。ソルは魔法を唱えて体力回復に行う。ある程度楽になったら彼女を持ってもっと先へ逃げないといけないと考えながら水筒に入ったを水を含んだ。
「ふぅ……ふぅ……」
「ん……」
「目を覚ましたか?」
「ここは……」
キョロキョロと見合わす魔王ちゃん。
「町外れの森だ。すぐに追っ手も来る。移動しよう」
「……助けに来たのか?」
「もちろん。君のお友達らしき人がいたよ」
「そうか……手のひらで踊らされておる気がするがありがとう。辛い拷問であった」
強制的に笑わせられた拷問。それは辛い事を思い出して身震いをする魔王ちゃん。それを勇者は憐れみを持って抱き締める。
「何かあったかは聞かない。大変だったな……」
「お前……」
「すまないが移動しよう。辛い辛い旅が始まる。天使も悪魔も全てが敵だ。人間も」
「……そうか。すまない。何故、そんな敵を作ってまで」
「やりたい事をやって死ぬためです」
「それはなんだ?」
「好きなやつを選び。そしてそいつを護り切れば勝ちでいいじゃないですか?」
「貴様それは!?」
「フラムが俺に言った言葉。しっかりと実現sしていきます」
「くぅ……恥ずかしい言葉を……まてお前!?」
「今、その答えを求めてません。座に戻ったら教えてください」
「……」
「?」
「くっそ……わかった。座に戻ったら……答えよう」
二人は身を放し、逃げる準備を行った。
*
「あっまーいby魔王」
「中々美味であるby魔王」
「……いいなぁ……ドラマチックでby魔王」
「お前は引きこもりから出ただけだもんなby魔王」
「………うるさい貧乳by魔王」
「ぶち殺す!! 同じぐらいでしょ!! 幼児体型!! by魔王」
「………うっさいうっさい!! お前だって!! 幼児!! by魔王」
「子供いますーだ!! あら~勇者に相手にしてもらっていない引きこもり魔王さんby魔王」
「ふぁあああああああ!! by魔王」
「おい。お前ら……喧嘩はよしな……一大事らしいby魔王」
「何があった奇乳by魔王」
「俺はわからん。駈け落ちした魔王が知ってるby魔王」
「畜生……胸があるから余裕ぶりやがってby魔王」
「やめましょう。お姉さまに伝えますよ? by魔王」
「「「……by魔王」」」
「あれだな。親に言うあの行為だな。と言うかなんだ? by魔王」
「漏れた次元魔法が多くの魔王に出回って勇者と神を狩ってるそうですby魔王」
「……ふーんby魔王」
「関係ないねby魔王」
「ああ、全くなby魔王」
「………by魔王」
キナ臭いと思う魔王がいるが仲間はあまり気にする素振りは見せなかったのだった。




