3章、女戦士ファリアと男の決闘
3章
★『セシリ姉ぇさま』
金髪碧眼の美少女。
★『預言の書』
八百年前に偉大なる予言者ムドゥゲ・ソルンが書いた、
読みようによってはどうとでも取れる意味ありげな四行詩が幾つもある。
★『護衛業者』
この世界の冒険者たち
★『王都メタノシュタット』
村から城下町まで延びる街道は
左右には街路樹も植えられ石畳がよく整備されている。
王都全体を囲うように構築されて五百年、
強固な城壁はくすんだ色合いと、
百年前に竜がブレス攻撃で付けた外壁の傷が悠久の歴史を感じさせる。
大陸随一の規模を誇る城と自慢の尖塔が天に向けてそそり立ち
街へ入るには厳しい衛兵の審査がある。
大陸随一の王国メタノシュタットの城下町は、
緻密な石畳が引かれた立派な道が幾重にも通い
建物は石と火入れ煉瓦造りの二階建て、
屋根は赤か茶色の素焼きの瓦の家が多い。
往来は荷物を満載した牛車や野菜や香辛料を背負った行商人など
道行く人種も髪の色も背格好も様々な人々で溢れかえっている。
半獣人や、ハーフエルフが1、2割ほど居る。
(ハイ・エルフは流石に見かけない)
★『賢者の館』
王都=メタノシュタットのはるか西、
麦畑の間に家がぽつぽつ建っているような農村に建っている。
屋敷の周囲にぐるりと張り巡らせた石垣と結界で囲まれ
数千冊の本と魔術関係の道具が山ほど詰まっている。
庭の一角には大きな椎の木の木陰に設えられた白いベンチがある。
★『死にもっとも近い男』勇者一行のお荷物
後に検索魔法グゴールの力でようやく『賢者』などと呼ばれ始めた。
□HP:250
『賢者』を名乗る以上、知識の準備だけは怠らない、それが賢者の礼儀。
★『賢者の正装』
金の縁取りが付いた紺色の外套ローブ。
「えっローブ!?」「外套だ!」「マントじゃないの!?」
★『ファリア・ラグントゥス』――ディカマランの六英雄の一人。
最前衛を司る勇敢な戦士で北方の勇猛な狩猟民族であるルーデンスの民。
賢者よりも頭ひとつ分大柄な最強の獣神と呼ばれた女戦士で
見るものを圧倒する存在感と、
背中に背負った巨大な竜殺しの戦斧がその戦闘力を物語る。
整った彫りの深い顔立ちに、
強い意志を宿す深い海の様なエメラルド色の瞳、
そして緩やかにウェーブした白銀の髪。
全身が筋肉で覆われたその体躯は彫刻のように美しいが、
大きく膨らんだ胸とくびれた腰が
強さとは相反する優しい女性らしさを添えている。
ただし虫がダメ。
また鎧を脱ぐと先祖の英霊の加護が消える為頑なに鎧を脱ごうとしない。
□HP:812
□MP: 10
□AP:230(武装時:+800)
□LV: 74
大柄な最強の女戦士で見るものを圧倒する
お腹のシックスパックがその戦闘力を物語る。
整った彫りの深いシックスパック、強い意志を宿すシックスパック、
そして緩やかにウェーブしたシックスパック。
全身が筋肉で覆われたそのシックスパックは彫刻のように美しいが、
大きく膨らんだシックスパックが強さを添えている。
★『ルーデンス』
北のレムキソス山脈の先にルーデンスの故郷はある。
「屈強で良質な」戦士を輩出する北方の勇猛な狩猟民族。
自治を王国は例外的に認めていた。
★『ファリアの親父さん』
アンドルア・ジーハイド・ラグントゥス
一応族長ルーデンスの偉い人。三白眼。腰痛持ち。
盛り上がった筋肉は血管がビキビキと浮き出ていている。
□HP:1765
□MP: 125
□AP: 520(武装時:+2500)
□LV: 99(測定限界!)
族長って独立国の王さまという夢を持つ。
「政治って何さ? 旨いの?」
威厳溢れる巨漢の族長も、奥さんには本気で頭が上がらない。
★『暴竜殺し ギガスドラゴンスレイヤー』+2500
一族に代々伝わる伝説の最強武器。全長が常人よりも大きい。
★『カンリューン・チュスン公国』
メタノシュタット王国の西に位置する中規模の国。
表面上は友好国ではあるが、
歴史だ文化だと何かとメタノシュタットと揉めることの多い
歌や踊りを披露する芸商を他国に輸出している国。
★『ティンギル・ハイド卿』
カンリューン・チュスン公国の魔術近衛兵団長。
軽薄そうな口元にきっちりと整えられたふさふさの金髪。
切れ長の冷たい光を宿した瞳で
カマキリの様な細身の嫌な気配を纏った男。
背は賢者よりも高いが、ファリアよりは小さい。
魔術近衛兵団の最上位を示す真っ赤なローブを纏う。
二匹の蛇が互いに噛みあう図柄が描かれている。
金色の魔法使いティンギル・ハイドの二つ名を持つ。
カンリューン四天王の中で一番の小物だが
挨拶代わりに放った眼力光線は、
十六層展開していた賢者の結界を一撃で五層ほど貫通していた。
つまり……
★『対魔法防壁』
見えないバリアのような結界。
魔法使いが展開する独自の防御結界。
魔法使いは高度な詠唱と儀式により、防御を行う。これを使いこなし初めて一人前と言える。
対呪、対炎、対冷、対雷、対霊、対魔、対聖、対腐、対破、対縛……
といった具合に、種類に応じた防御壁が数多く存在し、
魔法使いは通常2、3種類を重ね合わせて衣服のように身に纏っている。
賢者は対魔法防壁を超高速自動詠唱により、
十六種類、数億パターンで暗号化し続ける絶対防壁を展開する。
元々は魔王デンマーンが使ったバリアチェンジ・ファイア・ウォールこと
無敵の「魔王の結界」を解析したものを独自に転用している。
★『真名聖痕』(コアスティグマ)
真名とは魂と直結し、その人物そのものを表す本名の事。
魔法使いは真名を隠し力の根源となる精霊や神霊・悪魔と契約を結ぶ。
その時に魂に刻み込まれるのが、
真名聖痕と呼ばれる契約のあかし。
根源的なパスワードである本人の真名があれば
魔力契約を他人が直接書きかえ精霊の契約を解除したり再契約も可能。
つまり本当の名前を知られれば魔法使いは命を握られたも同じこと。
つまり真名聖痕を知られた程度なら問題ないもよう。
ただなぜか出身地、住んでいる家の詳細な住所、生まれた病院、
産婆の名前から生まれた時刻、そして代々生まれながらの魔法使いの一家であるはずなのに記載している。本名までも!
★『リオラが見たという「世界のどこかで産まれた闇」』
「世界のどこかで産まれた闇」とはなんだったのか?
なんとなく予言である。
★『プラム』
賢者が魔術により錬成した人造生命体。
賢者は自分の分身、独身なのに娘と思い始めている。愛人ではない。娘である。