序章、1章 ググレカスとプラム、そして登場人物について
▼序章、1章
★『ディカマランの六英雄』 『勇者』エルゴノート率いる一行パーティ
勇者エルゴノート、
優しく強い女戦士ファリア、
半獣人の剣士サーベリア ルゥローニィ、
お下げメガネの僧侶マニュフェルノ、
美少年魔法使いレントミア
この時点で賢者ググレカス抜きで勇者や女戦士剣士は秘宝探しや悪代官退治をしながら気ままな旅をし、友人だった僧侶や魔法使いはすぐ近くの王都にいるがこの3ヵ月連絡もとっていない。
★『賢者ググレカス』
世界を救った『ディカマランの六英雄』の一人にして、知恵の神ヴィル=ゲリッシュの生まれ変わりと称される。
フハハという高笑いが許される、世界でただ一人の『賢者さま』。
本当の名前――真名コアは、影村千尋かげむらちひろ アダ名は「図書館メガネ」。
:賢者の魔法の特権
1.『検索魔法グゴール』
眼前に浮かぶ魔法の小窓ウィンドゥに映し出す。
封書の中身を盗み「読む」ことなど造作も無い。
その気になれば遠く離れた場所にある本や、金庫に隠された極秘文章さえ「読む」ことが出来る。
世界ティティヲに連綿と蓄えられた知識の泉-千年図書館サウザンド・ライブラリと呼ばれる位相のずれた世界に存在する「書籍のアカシックレコード」から、検索妖精サーチエンジェルに命じる事で必要な情報を探し出すという知識チート魔法まさに伝説の禁呪魔法。
2.『翻訳魔法ヤクトゥス』
失われた時代の文字も読むことが出来る。
3.『戦術情報表示タクティクスウィンドゥ』
この世界の魔法言語を組み合わせて記述した独自オリジナルの魔法スペル。
自律駆動術式アプリクト化した魔法で自動詠唱オートロードさせられ呪文詠唱無しで魔法を行使する。
世界でただ一人、賢者ググレカスだけが使いこなせる魔法の実行形式。
4.ただし賢者ググレカスは炎系や氷系など、いわゆる「魔法使い」が使うような攻撃系の魔法は使えない。
主に各種の防御結界や、相手の魔法効果を妨害・解除する魔法、撹乱、混乱、粘液に触手、
そしてゴーレムを操る等、「間接的」な各種独自オリジナル魔法のみを扱える。
(なお魔力強化外装マギノティクスと呼ばれる身体能力強化の魔法を使うことは可能)
★『小型の翼竜ワイバーン』
蜥蜴トカゲの体に蝙蝠コウモリのような羽を生やした「使い魔」
王政府や王立魔法協会が手紙等の運送に使用。
この時点で王政府内務省からメタノ周辺にある国々の動向を逐次知らされていた。
★『コミュ障』
王立魔法協会からの講演会参加、王政府主催パーティへの列席などの誘いを断る。
★『魔王討伐の褒美』
莫大な褒賞金を頂戴し、手元に幾ばくかの生活費を残し半分は貯蓄、残り半分は戦災孤児のためにあこちの孤児院に寄付。
国王陛下から『賢者の館』の建築物の権利を賜る。
王国秘蔵の魔法の本を数冊だけ貰う。
★『フィノボッチ村』
王都から北に10キロメルテほど離れた静かな寒村。
王都メタノシュタットの西の外れとも。
この時点で一人暮らしを始めておよそ3ヶ月。
★『賢者の館』
華美なものではないが地方領主の館然とした質実剛健な総2階建て。
白い漆喰塗りの壁に赤い焼き瓦の屋根。
敷地は背丈ほどの高さの石垣に囲まれ外側には綺麗な小川が流れ、石造りの古い橋が架かかる。
二階の書斎が広く、個人の邸宅とは思えない程に立派で大きな書棚が壁を埋め尽くしている。
魔王討伐の褒美で魔法の本を数冊だけ貰ったと言うのは嘘だ!
褒美の「ついで」に魔法協会から密かに頂いてきた蔵書の数々がある。
『青の魔道書グリモワール』『転生と神秘の秘法』『失われし千年帝国サウザンペディアの秘術』
★『プラム』
賢者がこの時点でひと月前に創った魔法の人造生命体。当時10歳ぐらいの女の子。
濃いルビー色の瞳。竜人ドラグゥンの牙キバ。背中には小さな『羽』。
ほっそりとした身体に緋色の髪。胸はつるぺったんの幼女体型。
理想の恋人として産まれるはずだった――ただし寿命は3日。
★『セリシーさん16歳』村長の娘
長く美しい金髪を後ろで束ねて、切れ長の目が印象的な『村一番の美人』さん。
★『イオラとリオラ』
年のころは12歳か13歳ぐらいの兄妹。
二重瞼の鳶色の瞳。髪はさらりと柔らかそうな栗色で、二人の共通仕様。
イオラの髪は短く、リオラは肩にかかる程の長さ。
リオラは昔から不思議な夢を見る。
★『賢者の外套ローブ』
王宮お抱えの最上位の魔法使いが着ている物に似ている特製。
金糸の刺しゅう入りの高級ローブ。
★『勇気のしるし』と『慈愛の滴』
海底洞窟シル=タレールで手に入れた聖なる力を帯びたアイテム。
水晶を加工した小さなペンダントで色は青みがかった透明なものと少し紅色の水晶の二つ。
互いの位置を示すように光を放つ効果もある。