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炎天下でほんの一瞬意識が途切れた気がした。
「今寝てたろ」
「寝てません」
「いいや、寝てた確認した」
「どんな確認ですか?」
「出来ねえことすんじゃねえ、さっさとコンビニ辞めちまえ、次寝たらしょうちしねえぞ」
おれは、両立は十分可能だという考えを覆さず、睡眠時間を削って遊んだことを偶然起きた手違い程度に省みた。時間が問題を解決させるに違いない、と。しかし、何度か叱られるうちに、約束通りの労働時間ならば寝る時間もあったはずだ、と逆上せずにはいられなかった。
「ねぇ聞いて! レオママが来てくれる。一番の親友なのよ」マホナは久々に笑顔を見せた。
当初マホナは、レオが出所するまで町に残って面会する、と言っていたが、レオの母親に会ってから全て決まるような言い方に変わった、
「こんな所で待てるわけない、もう無理限界」