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天来夢想  作者: 四畳半
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序章「人類と未知の邂逅」

 こんな感じで天来夢想はじまります。

 宇宙人が相手という訳でSFアイテム多数登場の予定ですが一体どうなるやら。

 それではよろしくお願いします

 ――きっといつか終わりが来る。もしかしたらそれはもう始まっているのかもしれない。


   ×


 地球人と他の惑星の方々が公的に交流するようになったのはほんの100年くらい前の事らしい。

 それまでは傾斜20度くらいの勢いで悠々と進歩していた科学技術は彼らと出会った事により80度くらいにまで一気に上がり、それはめぐるましい変化だったようだ。

 これ程の早さだと混乱が起きそうなものだが彼らはそれも考慮して初見でも一発で隅々まで理解出来るデジタルマニュアルというものをセットしてくれたおかげで機械オンチというのは居ないらしい。

 おじいちゃんから幼児まで容易くパソコンをいじったりしているのを見るとすごいな科学と思う。

 なんか使いやすいように自作のアプリケーションを入れてるとかもう狂っているとしか思えない。

 勿論それに貢献した彼らは我ら人類よりも遥かに文明は上。

 噂によると重力制御、時空間移転、物質の生成・消滅、人工知能、仮想空間、ダイソンスフィア、永久機関……などなど夢物語ともいえる技術をいくつも実用化しているという。

 人類もいつかはそれらを実用化できるようにはなるだろうがそれは何年後の事だろうか。

 下手したら1000年以上掛かるかもしれない。

 対する彼らは1からこういった技術を作り上げたのだからそれは賞賛に値するだろう。

 で、そんな彼らと地球人の交流だがそれは非公式なものを含めるとなんと人類発生とほぼ同時期に始まったという。

 ナスカの地上絵、ギザの大ピラミッド、メキシコのテオティワカン、ボリビアのプマ・プンク、バールベックの巨石、ストーンヘンジ、イースター島のモアイ、……世界各地に残されている遺跡の多くが彼らが作ったものだという。

 他にも土産としてコロンビアの黄金ジェット、アンティキティラの歯車、パレンケの石棺、コソ加工物、水晶ドクロ、アカンバロの恐竜土偶、カブレラストーン、アルミニウム合金バックル、アショーカ王の錆びない鉄柱……探せばキリが無い程のそれらを残している。

 そういった事から古の時代の人々は彼らを神として崇め、多くの神話や宗教が生まれたのだ。

 多くの遺跡や絵にロケットやUFОが描かれているのはそういった理由らしい。

 だが彼らとの交流が盛んな文明というのはそれだけ他の場所よりも飛躍的に技術が発達する。

 つまりそれは強大な兵器を生み出したという事。

 それが核兵器などなのだが他国の領地を侵略しはじめ、有頂天になっていたアトランティス大陸やムーは彼らの逆鱗に触れて滅ぼされたという。

 まぁ滅ぼされたのは古代文明の手に入れた兵器や技術だけで人々は生き残された。

 しかし偉大なる技術を一瞬で失った彼らは絶望して各地に散らばったという。

 それがシュメール人だったり海の民と呼ばれる人々らしい。

 自業自得なのに迷惑な話である。

 そして彼らはそんな人類に絶望して暫く姿を現さなくなった……というオチ。

 まぁ子どもに拳銃を持たせてもロクな事にはならないという事だ。

 だが、こうして彼らが再び姿を現し、人類の発展に貢献してくれたという事はある程度認められ始めたという事だろう。

 もっとも交流は一方通行で彼らの素性というのは殆ど判明していない。

 外見こそ人類と全く同じだがもしかしたらその皮の下はタコみたいなのだったり目が以上に大きい全身銀タイツとかなのかもしれない。

 下手したら3分間しか戦えない全長40メートルの巨人かもしれないが流石にそれは無いと思いたい。

 宇宙は広大であり、タイムマシンも実用化しているとなるとどんなのが来てもおかしくはないのだがやはりそんなのが来たら恐ろしい。

 僕自身今まで実際にそういった方々は直接会ったことが無いので一度は見てみたいと思うがそんな事は今後きっと訪れる事はないだろう。

 切ない話だ。

 とはいえ実際会ってみてもこちらを知能の無いイエローモンキーとしか思わないことだろう。

 見下されている感バリバリで。

 それで気分を害するなら合わない方が幸せかもしれない。

 そう思い込んで取り敢えず自分を納得させた。

 そうそう、会わない方が良いのさ。

 しかし人間というのは順応性が高いとつくづく思う。

 これだけの変化があっても勝手に納得して何時の間にかそれが普通になっているのだから。

 それが人為的なものなのか元から備わっている能力なのか知らないが結構大事な能力だと思う。

 これがあるから何も気にしないで生活できる。

 つまりストレスを感じない。

 ストレスを感じないという事は平穏な人生。

 宇宙人との邂逅だろうがなんだろうが僕には関係のない話だった。

 取り敢えずのんびりまったり生活できればそれで良いと僕は思う。

 しかしこういう些細な願いというのは脆い。

 今回も僕は面倒事に巻き込まれるのだった。

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